2017年04月04日

入社式のトップ訓示で会社の今を知ろう

テーマ:経済

ニュースのポイント

 4月1日から3日にかけて多くの会社やお役所で入社式や辞令交付式があり、みなさんの先輩たちが社会人としての第一歩を踏み出しました。入社式では社長らトップが新入社員に向けてあいさつや訓示をし、その言葉が報じられます。今年は「働き方」やワーク・ライフ・バランスに関するものが目立ちましたが、トップの訓示からはその会社の現状や課題が浮き彫りになったり、社風がにじみ出たりします。来春、自分が参加している様子を思い描きながら、志望の会社を感じ取ってみてください。(編集長・木之本敬介)

 今日取り上げるのは、経済面(6面)の「はばたけ新入社員/入社式/訓示、働き方改革も」(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)です。
(写真は、日本航空グループの入社式。新入社員が植木義晴・日航社長とともに紙飛行機を飛ばして飛躍を誓った=3日、羽田空港)

「一人で抱え込まないで」

 経済面の記事や朝日新聞デジタルに載ったトップあいさつから、社長や首長の言葉をピックアップします。
◆新入社員の過労自殺事件が経営トップの引責辞任にまで発展した電通・山本敏博社長「多大な心配をおかけし、心苦しく感じている。壁に直面し、落ち込むことや苦しいと感じることもあると思うが、一人で抱え込むのではなく、周囲に目を向けてほしい」(新入社員145人)
東海東京証券を傘下に持つ東海東京フィナンシャル・ホールディングス・石田建昭社長「仕事以外でもオフの時間を充実させてほしい」(同社は仕事で使うパソコンの電源が月~木曜は午後8時、金曜は午後6時に自動的に落ちる仕組みを導入した)(200人)

「何が起こるかわからない」

 米トランプ政権の誕生などを踏まえ、経営環境の変化への対応を促す訓示も目立ちました。
丸紅・国分文也社長「自由貿易の枠組みなど経済環境は大きく変わろうとしている。『知の勝負』の時代だ」(136人)
◆デジタルカメラ市場の縮小に苦しむニコン・牛田一雄社長「大きな試練に直面しているが、皆さんにも変革に加わってほしい」(69人)
トヨタ自動車・豊田章男社長、米国でのトランプ政権誕生や自動運転技術の進化に触れながら、「何が起こるかわからない激動の時代だが、ぶれない軸は車づくりを通じた社会貢献だ」(2151人)
(写真は、トヨタ自動車の入社式=3日、愛知県豊田市)

「都民ファースト」

 霞が関の省庁や地方自治体では、トップがホットな話題に触れました。
◆組織的な天下りあっせんが問題化した文部科学省・松野博一文科相「文科省は国民の皆さんの信頼を著しく損ねたが、皆さんが萎縮する必要はない。理想、初心を忘れることなく元気に働くことを期待する」(新入職員60人)
東京都・小池百合子知事「都民ファーストの視点を常に持つ。誠実、公正に職務と向き合ってほしい」(2263人)

「男子も家庭に関わって」

 朝デジや新聞の地域面には、地方の企業や自治体のトップの言葉が載っています。
◆家電事業が好調なアイリスオーヤマ(仙台市)・大山健太郎会長「東芝やシャープなど家電メーカーの経営が厳しい中で好調なのは、消費者目線で商品を作っているからだ。世界でも展開していく」(241人)

 自治体でも「働き方」は変わっているようです。
函館市・工藤寿樹市長「昔の公務員は『休まず、遅れず、働かず』と言われたが、時には休んで、新しいものをたくさん取り込んでほしい」
三重県・鈴木英敬知事「もし可能なら特に男子諸君も積極的に家庭に関わってほしいし、そういう働き方をいまのうちから身につけてほしい」(104人)

「安全がすべて」

 トップのあいさつを企業サイトで公開している会社もあります。ANAグループはプレスリリースのページであいさつの概要を公開しています。
ANAグループ・片野坂真哉グループCEO(ANAホールディングス社長)「今日、ここで深く、心に刻み込んで欲しいことがあります。それは、ANAグループにおいては 『安全が全て』。この一点です。『安全は経営の基盤であり 社会への責務である』。全てのANAグループの役員・社員が、仕事をしている時も、休日でリフレッシュしている時も、決して忘れてはならない『安全理念』です」(約2800人)

 各企業の個性や理念、置かれている立場が読み取れますね。志望企業の社長あいさつを検索してみてください。
(写真は、羽田空港の格納庫で行われたANAグループの入社式=1日)

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