ニュースのポイント
今日取り上げるのは、経済面(11面)の「プレミアムフライデー/早帰り 本当に増える?/来週スタート/有休呼びかけ・午後3時退社促す」(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版)です。
長時間労働が問題になっています。健康によくないというだけではありません。生産年齢人口が減っている日本では、女性や高齢者にも働いてもらうことが必要です。しかし、出産や子育てのある女性や体力の衰えている高齢者は、長時間労働の職場ではなかなか働けません。働く人を増やすためにも、長時間労働を減らしていかないといけません。また、諸外国と比べても日本の労働生産性(働いて生み出す時間あたりの付加価値)は低く、労働者1人当たりに換算するとOECD加盟35カ国中で22位(2015年)というデータが出ています。つまり、日本人はだらだらと長時間働いているというわけです。
1980年代までは、ほとんどの企業、官庁、学校で土曜日はお昼で終わりでした。昔は正午の合図に大砲を「ドン」と撃っていたので、お昼で帰る土曜日を「半ドン」と言っていました。これを今のように土曜日もまるまる休みの週休2日制にしたのは、会社によって早い遅いはありますが、1990年前後です。もちろん、会社は就業規則や給与制度などを変えて対応し、週休2日制は今も定着しています。プレミアムフライデーは、こうした制度変更なく運用でやろうとしているわけですから、定着するかどうかわかりません。旗振り役がいなくなれば、いつの間にか「そんな言葉も昔あったな」ということになるかもしれません。みなさんが就職したときに、プレミアムフライデーがまだあることを祈っております。
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2025/02/14 更新
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