ニュースのポイント
今日取り上げるのは、1面の「ロシアの駐トルコ大使射殺/プーチン大統領 トルコ非難せず」、同じく「天声人語」、総合面(2面)の「シリア介入への報復か/ロシア台頭に反発も」(いずれも東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)です。
(写真は、激しい空爆を受けたシリア北部のアレッポの街=8月11日、マナル・アフマドさん撮影)
「アラブの春」と呼ばれる中東各国での民主化運動の影響で、シリアでも2011年3月から民主化要求デモが激化、政権は武力弾圧をしました。政権軍を離反した兵士らが「自由シリア軍」を結成し内戦となりました。内戦による死者は30万人以上、人口約2200万人の半数が家を追われ、国外に逃れた難民は約480万人、国内避難民は約650万人にのぼり、「21世紀最悪の人道危機」と言われています。
今年の夏には、アレッポの空爆で破壊されたアパートから助け出された血まみれの5歳の男の子の映像がSNSで投稿され、世界に衝撃を与えました。空爆に対する報復でロシアの大使が射殺され、ロシアのプーチン大統領はトルコのエルドアン大統領に電話で「対応策はおそらくただ一つ。テロとの戦いを強化することだ」と語りました。
以前、今日の朝刊「『イスラム国』はアメリカが生んだ⁈」(2015年2月4日)でこんな流れを書きました。
◆イラクのクウェート侵攻による湾岸戦争(1990年)➡米軍がイスラム教の聖地があるサウジアラビアに常駐したことなどに国際テロ組織アルカイダが反発、米同時多発テロを起こす(2001年)➡米軍主導でアフガニスタン戦争(2001年)とイラク戦争(2003年)➡反欧米を掲げるイスラム過激派組織が勢力を伸ばし「イスラム国」建国を一方的に宣言(2014年)
こうした憎しみの連鎖を断ちきるために、日本の学生にできることは何でしょうか。まずは世界で何が起きているのか、知ることから始めてください。
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2025/02/10 更新
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