2016年06月01日

大手の選考解禁! 面接重複、内定者拘束…どう対応?

テーマ:就活

ニュースのポイント

 いよいよ今日から、経団連加盟の大手企業の面接や筆記試験が解禁になりました。面接に向かう途中でこのコラムを読んでいる人もいるかもしれませんね。これから、複数の会社の面接の日程が重なったり、本命ではない企業に拘束されたりすることがあると思います。対処法を伝授します。(編集長・木之本敬介)

 今日取り上げるのは、経済面(7面)の「入社前に『泊まり研修』『バイト強要』/内定学生 企業に不満」です。
 記事の内容は――入社前なのに内定した企業に研修やアルバイトへの参加を求められ、負担を感じる学生が出ていることが連合のまとめでわかった。人手不足を補うためのバイトで使われた、などの不満の声も出ている。連合が4月に調査した。2012年3月~15年3月卒の正社員で、内定者向け研修や資格取得、アルバイトなどに参加した559人に影響(複数回答)を聞いた。「時間的な拘束が大きかった」(22.7%)、「卒業論文・研究に支障があった」(13.1%)が多く、自由回答では「研修という名目だが、人手不足を補うためのアルバイトだった」「アルバイトに2週間以上入ることを強要された」などアルバイトへの不満があった。

(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 記事にあるような内定後の研修やアルバイト強要を経験した人はまだ少ないでしょうが、今日から早速「拘束」された人はいると思います。昨年の面接解禁日だった8月1日には、それ以前に内々定を出した学生を拘束する企業が多くありました。就活セミナー「朝日学生キャリア塾」を受講した学生にもこんな例がありました。
「本社近くの施設に1日拘束され、映画を見たり、飲食したりして時間をつぶした。ただただ他社を受けられないようにということだったと思います」(大手金融機関)
「3日間拘束されました。1日目は本社で、2日目からは近郊の温泉に泊まりがけでした」(マスコミ)

 1人目は本命企業だったので喜んで拘束されたのですが、2人目の男子学生は第1志望の企業の選考を受けられないピンチに追い込まれました。そこで思い切って、事前に第1志望の会社の人事部に相談してみると、2日の選考をパスして次の面接に呼ばれ、3回の面接を経て見事、本命企業に内定しました。彼の場合、この会社の説明会やインターンシップで好印象を与えていたこともあると思いますが、決して珍しい例ではありません。

 日程が重なっても簡単に諦めないことです。企業の立場からすると、今日から優秀な学生の奪い合いが本格化したわけです。6月の初めに各社の選考が集中することはわかっていますから、面接の日程変更に応じる会社は多くあります。とくに今年は6月選考スタート元年。多くの会社が手探りで就活スケジュールを立てています。空前の「売り手市場」でもあり、柔軟な対応をする企業は多いはず。まずは人事部に連絡して相談してみてください。

 変更に応じてもらえず、内々定をくれた本命以外の企業と、まだ面接を数回経なければならない本命との二者択一を迫られたらどうするか。ここは決断するしかありません。その際には各社の人事部の対応も参考にしてください。変更に応じないにしても、やりとりなどに社風が表れます。本命でない企業のあなたに対する評価や期待も大事です。それまでの面接や内々定の際の言葉などから、どこが評価されたのか、自分の思いとズレがないかを考えてください。できれば、「私のどこを評価したのか」を直接聞いて確認しましょう。答えに納得できたら、あなたに合う会社である可能性は高まります。これからは決断の連続ですよ。

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