2015年08月26日

女性が活躍できる会社 男性も働きやすい⁈

テーマ:経済

ニュースのポイント

 女性社員の登用を促す「女性活躍推進法案」が近く成立し、来春施行される見通しです。女性の採用や管理職を増やすのが目的です。カルビーなど、すでに積極的に取り組んでいる会社もあります。男子学生にも無関係ではありません。女性の登用に積極的な会社は、育児休業など男性社員の働き方改革にも熱心だからです。(編集長・木之本敬介)

 今日取り上げるのは、総合面(5面)の「働き方変える 企業の一歩/女性活躍推進法案成立へ/カルビー 女性登用 会長が指示/花王など 5日育休 男性利用増」
 記事の内容は――女性の登用を促すため、大企業に数値目標を義務づける女性活躍推進法案が25日、参院内閣委員会で可決した。近く成立し来年4月に施行される見通し。法案では大企業が来年4月以降、管理職の女性比率や男女の労働時間について課題を分析し、数値目標などを公表するよう義務づける。労働力人口は減少傾向にあり、人材を確保する上でも働き方の見直しは欠かせない。ただ、総務省の社会生活基本調査(2011年)によると、共働き家庭で育児や家事に充てる時間は妻が4時間53分、夫は39分。なかなか男性の家事や育児参加は進まない。家事や育児を分担する男性を含めた働き方の見直しには、まだ課題が多そうだ。
(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 女性活躍推進法案は、国や地方自治体、従業員300人超の企業に、女性の採用や登用などに関する数値目標と達成のための取り組み、実施時期を盛り込んだ行動計画づくりを義務づけます。女性採用比率や管理職比率などの現状も公表しなければなりません。厚生労働相は企業に助言や指導、勧告ができますが、数値目標の中身は企業の実情に応じた内容で構わず企業任せで、違反しても罰則はありません。

 記事に登場するカルビー、花王、サントリーホールディングス(HD)は、男性も含めた働き方の改革に先行して取り組んでいる会社です。3社とも、働きやすい「エンジェル企業」を紹介する奥村晶副編集長の「あきのエンジェルルーム」で詳しく取り上げています。男子学生も読んでみてください。

【カルビー】4月に課長以上の管理職に占める女性が19.8%に。社員全体に占める女性の割合36%よりは低いが、5年前の5.9%から急伸した→「ダイバーシティ(女性登用)は『やめられない、とまらない』」(2014年11月13日)
【花王】子どもが産まれた男性社員と、その上司に育児支援制度の取得案内を送る。育児のために休暇を5日間取れる制度を用意したところ、男性も対象者の約4割が利用するようになった→「ダーリンを自分の職場に連れて行こう!?」(2014年10月9日)
【サントリーHD】花王と同様の制度があり、17.3%の男性社員が活用→「『性善説』で多様な働き方を後押し! 受け継がれる『やってみなはれ』(2015年2月26日)

 サントリーHDは多様な働き方も重視しており、テレワーク(在宅)勤務にも積極的。その内容もエンジェルルームで紹介しています。この在宅勤務を「全社員OK」にした会社があります。リクルートHDです。今日の社会面(33面)「ニュースQ3 全社員が在宅勤務OK 仕事はちゃんと回る?」で取り上げています。この仕組みが広がれば、男性の育児参加も含めて働き方が大きく変わるかもしれません。

 今日の朝刊27面の「まなあさ まなぶ@朝日新聞」紙面では、11月15日に実施する「語彙・読解力検定」のお知らせ記事が載っています。朝日新聞社とベネッセコーポレーションが実施している語彙・読解力検定は、社会で必要な語句や時事用語の知識、読解力を測定するもので、就活生にお勧めです。インターネット動画「Vine」で投稿する「がんばる大学生 6秒宣言」も募集中! 下のリンクから(PCの方は右のバナーからも)ご覧ください。

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