2015年03月27日

統一地方選 「基本のき」を押さえよう!

テーマ:政治

ニュースのポイント

 4年に1回行われる統一地方選挙がスタートしました。選挙カーや街頭演説で騒がしくなったけれど、自分にはあんまり関係なさそうだし、それほど盛り上がっていないようだし……。そもそも統一地方選ってなに? そんなみなさんに、統一地方選の「基本のき」をお伝えします。

 今日取り上げるのは、1面の「統一選スタート 10知事選告示/原発・アベノミクスも争点」です。総合面の2面に「与野党 かすむ対決構図」、4面には「投票率5割 統一率27%/統一選 数字で読み解く」、社会面(38面)にも「現職9人 官僚出身/知事選立候補 4人が4選目指す」が載っています。
 記事の内容は――第18回統一地方選は26日、10道県の知事選が告示され、約1カ月間の選挙戦がスタートした。来夏の参院選に向け、与野党が地方での選挙基盤を固められるかをはかる選挙になる。与野党が激突する構図の北海道では、原発問題が問われており、「アベノミクス」「地方創生」など安倍政権の政策も争点となる。知事選が告示されたのは北海道、神奈川、福井、三重、奈良、鳥取、島根、徳島、福岡、大分で計25人が立候補。いずれも現職知事に新顔が挑む。
(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 地域によって違いはありますが、これから4月末までの1カ月間、みなさんが住む多くの街は地方選挙でにぎやかになり、選挙関連のニュースも増えます。選挙で選ばれるのは、道県や市区町村の首長(「しゅちょう」または「くびちょう」、道県知事、市区町村長のこと)、地方議会議員(県議会、市区町村議会)です。原発再稼働の是非やアベノミクスのような国政レベルの政策が争点になるところもあるでしょうが、就活にも関わる若者の雇用政策など、多くはみなさんにとって身近な政策が問われる選挙です。基本的なことは押さえておきましょう。

 そもそもは戦後、新しい地方自治制度を始める際、1947年4月に全国一斉に地方選挙をしたのが始まりです。戦前は国が知事を選び、その知事が市町村長を選んだり認めたりしていましたが、有権者が選挙で直接選ぶ「首長公選制」に変わりました。全国で「統一」して実施すると、地方ごとにばらばらに行うより有権者の関心を高められるうえ、選挙の管理・運営にかかる費用を抑えられるという利点があります。首長や議会の任期が4年のため、オリンピックのように4年に1回実施されてきました。ただし、市町村合併や、首長の任期途中での辞任、議会の解散などで選挙の時期がずれる自治体が相次ぎ、第1回に100%だった「統一率」は回を追うごとに低下。今回は27%程度にとどまります。

 図にあるように、今年は前半の4月12日に投票されるのが、10道県知事選、5政令指定市長選、41道府県議選、17政令指定市議選。後半の4月26日には、222の市区町村長選と、689の市区町村議選が行われます。統一率が下がったとはいえ、全国で1000近い選挙が予定されています。

 投票率は、1951年の第2回統一選では市区町村議選の平均で91%ありましたが、その後下がり続けて、前回2011年の市区町村議選では50%を切りました。せっかく自分たちの代表を選ぶ権利を持っているのに使わないのはもったいない。新聞ではこれから、地域のニュースを取り上げる地域面(横浜版や北海道版など)に知事選や議員選挙の記事がたくさん載ります。できるだけ目を通して、投票に行くときの参考にしてください。

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