2014年01月15日

トヨタ 2年連続世界一!

テーマ:経済

ニュースのポイント

 昨年のトヨタ自動車の世界販売台数が2年連続で世界一になることが確実になりました。世界の自動車メーカーで初めて1000万台を超える可能性もあります。今日は各国の自動車販売台数を整理します。業界の理解に役立ててください。

 今日取り上げるのは、経済面(8面)の「トヨタ 2年連続世界一/昨年の販売台数」です。
 記事の内容は――米ゼネラル・モーターズ(GM)が2013年の世界販売台数を約971万台と発表。トヨタは996万台の予想を出しており、2年連続で世界首位になることが確実になった。12年に世界3位だった独フォルクスワーゲン(VW)は13年、970万台強でGMと同規模になった。トヨタとGM、VWの差は昨年より縮んだとみられ、世界規模の競争は激しさを増している。

(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 トヨタがすでに発表している地域ごとの販売実績をみると、米国が前年比7.4%増の約223万台、尖閣諸島問題の影響が薄れつつある中国は同9.2%増の91万台と過去最高でした。一方で国内販売は同6.7%減の約149万台。エコカー補助金の終了を受けて大幅な減少を見込んでいましたが、小型ハイブリッド車(HV)「アクア」が国内の車種別販売台数で1位になるなど、HVが減少幅を抑えるのに貢献しました。

 一方で8面には「米車市場 大型回帰/デトロイト/販売回復けん引 新車続々」の記事も載っています。昨年の米国の新車販売は約1560万台と前年より7.6%増えましたが、けん引しているのは大型車です。背景には雇用回復と、高止まりしていたガソリン価格が落ち着いてきた事情があります。燃費のいい小型車やエコカーを武器にシェアを広げてきた日本メーカーは戦略の修正を迫られています。

 各国の車の売れ行きを見ると、経済や政治情勢に大きく左右されていることがわかります。だから、ビジネスでは、世界の政治経済情勢を知っておかなければならないわけです。

 この機会に最近報じられた2013年の各国の自動車販売台数を整理します。
【日本】537万台(前年比0.1%増)、2年連続で500万台を超えリーマン・ショック前の2006年の水準に。特に軽自動車は前年比6.7%増の211万台で過去最高に。
【中国】2198万台(同13.9%増)、世界で初めて年間2000万台を超えた。5年続けて世界一で、世界の自動車販売台数の4分の1を占める。
【米国】1560万台(同7.6%増)、リーマン・ショック前の2007年以来6年ぶりに1500万台を超えた。
【インド】324万台(同9.1%減)、前年を下回るのはリーマン・ショックの影響を受けた08年以来5年ぶり。

 中国の2000万台超、米国の1500万台超、日本の500万台超など、景気動向を見るためのポイントとなる数字を押さえておくと、業界の理解に役立ちます。

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