ニュースのポイント
安倍政権が発足して今日26日で1年が経ちました。看板政策「アベノミクス」で景気は上向いていますが、特定秘密保護法成立で見せた強引な手法に対する反発も強まっています。今日午前には「安倍首相が靖国神社参拝」という大きなニュースが飛び込んできました。中国・韓国が強く反発するのは間違いありません。あなたは安倍政権の1年に何点を付けますか? そして、これから何を期待しますか?
今日は安倍政権1年を検証する記事3本、①1面の「座標軸/政権1年 民意を畏(おそ)れよ」、②4面の「安倍政権発足1年㊤/長期政権狙い変質」、③経済面(9面)の「検証アベノミクス2013①/企業優遇 潜むリスク」です。
記事の内容は――①経済再生を最優先に掲げた安倍首相は当初、持論の憲法改正や歴史認識の見直しは封印し、アベノミクスで一応の結果を出した。成長戦略が動き出さないなか浮上した特定秘密保護法案には、「高支持率の政権でなければできない」と官僚が突っ走った。消費増税、原発再稼働、普天間飛行場移設、集団的自衛権、中国・韓国との関係改善などの難題に、多くの国民が納得できない政策を強引に進めるのか、経済再生という喫緊の課題に全力を傾注するのか。大切なのは民意を畏れることだ。
②10月の消費増税発表を境に、原発事故対応、コメの減反制度廃止、診療報酬改定など重要案件を菅官房長官が調整する局面が増え、首相は表向き決断から遠のいた。長期政権を視野に入れ、支持率が落ちる政策も進める方針に転換したが、菅氏が矢面に立ち首相が傷つくリスクを小さくする狙いだ。ただ、特定秘密保護法案の国会審議はもくろみ通りに進まず、内閣支持率は初めて50%を割り込んだ。
③景気は上向いたのは、アベノミクスで企業重視の政策をしたためだが、賃金アップにつながらなければ好循環は切れてしまう。格差や貧困への目配りは置き去りにされており、高齢者に多い「株を持つ富裕層」には恩恵が大きい一方、雇用の不安定な若者の暮らしは改善していない。