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(写真・敵基地攻撃にも転用可能な国産のミサイル「12式地対艦誘導弾」と発射システム=沖縄県宮古島市)
★【政治】防衛関連費「2027年度でGDP比2%に」 首相指示、初めて規模示す(11/28.Mon)
岸田文雄首相は28日、防衛費に「防衛に資する」研究開発費などを加えた安全保障関連経費について、2027年度時点で国内総生産(GDP)比2%とするよう浜田靖一防衛相と鈴木俊一財務相に指示した。従来の防衛費は長く1%水準が続いていたが、大幅に増える見通しだ。首相は防衛費の「相当な増額」を表明していたが、具体的な規模を示すのは初めて。新たに防衛費と合算する費用は、政府の有識者会議が11月22日にまとめた報告書で示した「総合的な防衛体制の強化に資する経費」が中心になる。研究開発、港湾などの公共インフラ、サイバー安全保障、国際的協力の4分野で、これまで他省庁予算とされたものを加える。このほか、NATO(北大西洋条約機構)の定義を参考に、海上保安庁予算や恩給費なども算入する。2021年度当初見通しのGDP559兆円を前提にすると、2%は約11兆円となる。2021年度の防衛予算(補正を含む)は6兆1000億円(GDP比1.09%)、NATO定義を参考にした経費を加えると計6兆9000億円(同1.24%)となる。残りの4兆円あまりを従来の防衛費の増額や「総合的な防衛体制の強化に資する経費」などに充てる計算になる。
★【経済】廃炉後の原発を建て替えへ 経産省が原発活用の計画案、政策が大転換(11/28.Mon)
経済産業省は28日、岸田政権が掲げる「原発の最大限活用」を実現するための計画案を示した。廃炉が決まった原発の建て替え(リプレース)を具体化させると明記した。最長60年と定めている運転期間についても、さらに延ばせる制度を盛り込んだ。正式決定すれば、2011年の東京電力福島第一原発事故後の政策が大きく転換する。経産省の審議会「原子力小委員会」でアクションプランの原案として示した。これまで政府が「現時点では想定していない」としてきた原発の新増設や建て替えについては、「まずは廃止決定した炉の建て替えを対象」とした。原発のない地域に新たに作ったり、同じ地域で増やしたりする「新増設」ではなく、廃炉が決まった原発を建て替えるというものだ。原発の運転期間を延ばすことも明記された。事故の教訓から原則40年、最長20年延長できると定めたが、原案は、この骨格は維持しつつ、再稼働に必要な原子力規制委員会の審査や、運転差し止めの司法判断などで停止している期間を運転期間から除外する。10年間停止した場合、運転開始から70年まで運転できる。
★【経済】電力大手3社に計1000億円規模の課徴金命令へ カルテル容疑、公取委(12/1.Thu)
事業者向けの電力供給をめぐり、大手電力会社が互いに顧客獲得を制限するカルテルを結んでいた疑いがある問題で、公正取引委員会は1日、中国電力(広島市)、中部電力(名古屋市)、九州電力(福岡市)などに対し、独占禁止法違反(不当な取引制限)で総額約1000億円の課徴金納付命令を出す処分案を通知した。関係者によると、課徴金は、中国電700億円超▽中部電と販売子会社「中部電力ミライズ」(名古屋市)に計約275億円▽九電約27億円。公取委は今後、各社の意見を聴いたうえで、今年度内にも行政処分を出す方針。一方、カルテルに関わった疑いがある関西電力 (大阪市)は課徴金減免制度(リーニエンシー)に基づき違反を事前に自主申告したとみられ、課徴金は免れる模様だ。電力小売りは2016年に完全自由化され、料金の引き下げやサービス向上が期待された。公取委はこの趣旨に反し、各社のカルテルが公正な競争を制限する行為にあたると判断したとみられる。
★【政治】自公、「敵基地攻撃能力」の保有を正式に合意 政府、防衛政策転換へ (12/2.Fri)
自民、公明両党は2日、政府の安全保障関連3文書の改定に向けた実務者協議で、敵のミサイル発射拠点などをたたく「敵基地攻撃能力」の保有を認めることで正式に合意した。政府はこれを受け、安保関連3文書に明記し、長射程ミサイルなどの開発・配備などに乗り出す。政府・与党は敵基地攻撃について「自衛権の行使の一環」で、「必要最小限度の措置」としている。しかし、他国の領土や領海の中を攻撃する能力を持つことは、「専守防衛」を掲げる日本の抑制的な防衛政策の大きな転換になる。
★【経済】G7がロシア産原油に上限価格 1バレル=60ドル、追加制裁で合意(12/2.Fri)
主要7カ国(G7)は2日、ロシア産原油の取引に設ける上限価格を1バレル=60ドルに決定したと発表した。実質的な議論を担った欧州連合(EU)の加盟国が合意した。ウクライナ侵攻に対するロシアへ追加制裁として5日から適用する。ロシア産原油の取引価格を抑えることで、同国の収入を減らす狙いがある。G7とEUのほか、豪州が加わる新たな制裁は、1バレル=60ドルを超えて売買されたロシア産原油の船舶輸送や海上保険の取り扱いを禁止する。ロシア産原油の取引に関わる海運業や保険業は欧州や英国に集中しており、これらの企業を介した中国やインド向けの輸送にも影響する。ロシアは現在、原油を欧米の相場価格より割安で中国やインドに売っているとされ、1バレル=70ドル程度とみられている。今後は60ドルより安く売る必要があり、これまでよりもうけは減る見通しだ。
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