2021年10月25日

SNSの書き込みが就活に影響? 「裏アカ」探る企業も【週間ニュースまとめ10月18日~24日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 ネット上の誹謗(ひぼう)中傷が問題になっています。昨年5月にプロレスラーの木村花さんがSNSなどでの誹謗中傷を苦にして自死する痛ましい事件があり、ネット上の行き過ぎた誹謗中傷を放置していいのかという声が強まりました。最近では、眞子さまが、ご結婚に関するご自身とご家族及びお相手とそのご家族に対する誹謗中傷と感じられる出来事を長期にわたり反復された結果、「複雑性PTSD」(複雑性心的外傷後ストレス障害)と診断される状況になっていることを宮内庁が発表しました。一部週刊誌の報道やネット上のコメントなどを指しているとみられます。この問題に対処するため社会も動き出しています。今年4月にはプロバイダー責任制限法が改正され、施行は来年以降ですが、投稿者の情報をプロバイダーに開示させやすくなります。また、侮辱罪を厳罰化する刑法の改正について来年の通常国会で審議される見通しになっています。ヤフーがニュースサイトのコメント欄の誹謗中傷対策を強化すると発表したのもこうした流れに沿ったものです。就活でもSNSでの表現などを企業が気にするようになっているようです。9月に朝日新聞で「探られた裏アカ 就活の深層」という記事が2回にわたって掲載されました。企業が就活生について調べるため調査会社に依頼して、実名で書き込んでいる「表アカウント」だけでなく、匿名の「裏アカウント」を探りあてて、その内容を採否の材料にしているという記事でした。特定の個人への行き過ぎた誹謗中傷などは就活にマイナスになります。こうした調査こそ行き過ぎだという意見は当然あるでしょうが、リアルな面接が難しくなって就活生の本当の姿をつかみにくくなっている中で、企業側が調べたくなるのもわからないではありません。ネットやSNSの書き込みは多くの人の目に触れる可能性があるということを忘れずに、あとで「しまった」と思うことのない内容にしましょう。(ジャーナリスト・一色清)

●朝デジ連載記事 就活生の裏アカ特定、企業に報告…ネットから見える「ホントの姿」はこちら(全文読むには朝日新聞デジタルへの会員登録が必要です)

【国際】中国経済に停滞リスク 7~9月期GDP4.9%増 電力制限も影響(10/18.Mon)

 中国国家統計局が18日に発表した今年7~9月期の国内総生産(GDP、速報値)は物価変動の影響を除く実質成長率が前年同期比4.9%だった。6期連続のプラス成長だが、伸びは2期連続で減少。コロナ禍からの経済回復の速度は落ち、中国経済が今後停滞する可能性もある。中国は新型コロナの感染拡大をいち早く抑え込み、2020年のGDPは世界主要国で唯一のプラス成長となった。その後、コロナ禍からの反動増もあり今年は1~3月期に前年同期比で18.3%増、4~6月期に同7.9%増をそれぞれ記録していた。

【社会】ヤフコメ、誹謗中傷対策を強化 違反コメント繰り返すと警告強めに(10/19.Tue)

 IT大手ヤフーは19日、ニュースサイト「Yahoo!ニュース」のコメント欄の誹謗中傷対策を強化すると発表した。違反コメントを繰り返すユーザーへの警告を強め、投稿停止になりやすくするほか、違反コメントの状況によっては記事のコメント欄自体を自動的に非表示にする。ヤフーは2007年にコメント欄を始めたが、誹謗中傷などが相次いだため、2018年6月からは違反コメントを複数回投稿した人は投稿停止にしている。平均で一日約32万件のコメントが投稿されるが、人の目のほか独自開発したAI(人工知能)も活用して24時間体制で監視しており、今も約2万件を違反コメントとして削除しているという。対策強化として今回、違反コメントを複数回投稿した人に表示するメッセージを強める。従来は「乱暴な言葉づかいや他の人が傷つく内容がないか考えてみましょう」だったが、「コメントの投稿ができなくなる可能性があります」に変える。投稿停止にする対象も広げる。

【経済】空に頼らない新サービス、JALもANAも コロナの苦境打開なるか(10/20.Wed)

 どんな風に移動したかをスマートフォンなどのアプリが検知。マイルがたまって特典に交換――。米シリコンバレー発のサービス「マイルズ」が20日、日本でも始まった。日本航空(JAL)グループが運営元の米マイルズ社に出資し、日本でも提携した。マイルのたまり方は単純な距離ではなく、移動手段によって変わる。積算
は車を1とすると電車やバスは3倍、自転車5倍、徒歩や走れば10倍と、環境負荷が低いほど高くなる。飛行機は逆に0.1倍と低い。 ANAホールディングス(HD)グループも競合ビジネスに乗り出す。12月に子会社「ANA X(エックス)」を通じて始める「ANA Pocket(エイエヌエーポケット)」は、歩いてもポイントがたまるアプリで航空便や旅行などの割引を提供するサービス。提携企業や、一部の有料会員(月額550円)からの収入も見込む。

【社会】時短要請、各地で解除 「4人以内」が目安、GoTo解禁の自治体も(10/21.Thu)

 新型コロナウイルスの新規感染者数の減少に伴い、東京都と大阪府は21日、全飲食店に対する営業時間短縮要請を25日以降は解除することを決めた。ただ、感染対策を取る認証店でも都、府ともに1テーブル4人以内での会食とするよう協力依頼は継続する。東京、大阪では昨年11月下旬以降、飲食店への時短要請が続いており、全面解除されるのは約11カ月ぶり。都内に約12万ある飲食店のうち、都が感染対策などを確認した認証店は約10万2000店(15日現在)あり、都内の約8割の店で通常営業が再開できる。

【政治】参院静岡補選、野党系の山崎真之輔氏が当選確実に 立憲、国民が推薦(10/24.Sun)

 参院静岡選挙区の補欠選挙が24日投開票され、無所属新顔の山崎真之輔氏(40)=立憲民主、国民民主推薦=が、自民新顔で前御殿場市長の若林洋平氏(49)=公明推薦=と共産新顔で党県常任委員の鈴木千佳氏(50)の2人を破り、初当選を確実にした。岸田政権にとって初の国政選挙での敗北は、31日投開票の衆院選にも影響を与えそうだ。野党側は候補者一本化がならなかったが、山崎氏の陣営には4期目で知名度の高い静岡県の川勝平太知事が支援に回り、支持を広げた。翌週の衆院選にも影響を与えかねない選挙戦となり、立憲の枝野幸男代表と国民の玉木雄一郎代表らも応援に駆けつけた。一方、自民にとっては岸田政権になって初の国政選挙で、若林氏の陣営は「負けは許されない戦い」と位置づけて臨んだ。岸田文雄首相自ら告示日の7日と21日に2度、静岡入りした。甘利明幹事長も衆院選公示日の19日に応援に入り、てこ入れを図ったが、及ばなかった。
 一方、参院山口選挙区の補選は、自民党比例前職の北村経夫氏(66)=公明党推薦=の3選が確実になった。

衆院選「キホンのキ」 1人2票の使い方、対決構図・争点は?【イチ押しニュース】も読んでください

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