2020年02月17日

新型肺炎が経済にダメージ、就活にも影響【週間ニュースまとめ2月10日~16日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 この週も新型肺炎のニュースが連日大きくとりあげられました。どこから感染したのか分からない感染例が増え始め、わがこととしてとらえる局面になりました。就活生としては、自分の健康とともに経済への影響も気になることと思います。この週には4~12月期の決算を多くの企業が発表しました。週間ニュースまとめでは日産自動車の大幅下方修正をとりあげましたが、業績に陰りが見えた企業が増えています。ひとつには2019年10月にあった消費増税の影響が考えられます。実際、日本の経済成長は10~12月期には大幅なマイナスになったようです。とはいえ、少し前までは「一時的な落ち込みはあっても、2020年の早いうちには回復し、東京五輪までは好景気が続く」という強気な見通しが一般的でした。それが新型肺炎の深刻化によって変わってきました。世界経済に大きなダメージを与え、日本経済にはそれ以上に大きいダメージを与えるという見通しが強まっています。もちろん、今後の終息までの期間次第ではありますが、終息するまでは企業も個人も活動レベルを落とすことは間違いなく、景気には悪い影響を与えます。もちろん企業の求人数も減る方向に働きます。長く続いた「売り手市場」が変調するかもしれません。今季の就活生は少し厳しめの心構えが必要かと思います。(朝日新聞社教育コーディネーター・一色清)

(写真は、10日から「正常出勤」となったが、通勤時間帯の中心部は人の姿がまばらだった中国・北京市。日本への影響が心配される=2020年2月10日)

【文化】韓国映画「パラサイト」、作品賞など4冠 アカデミー賞(2/10.Mon)

 米映画界の祭典、第92回アカデミー賞の授賞式が9日(日本時間10日)、ハリウッドで開かれた。注目されている韓国映画「パラサイト 半地下の家族」が、最高の栄誉である作品賞を受賞し、史上初めて、英語以外の外国語映画が同賞を受賞した。国際映画賞(旧・外国語映画賞)、脚本賞も受賞し、監督賞もポン・ジュノ監督が獲得して、4冠を達成した。また、米映画「スキャンダル」で日本出身のカズ・ヒロ(辻一弘)さんが、メーキャップ賞を受賞し、2018年以来、2度目の受賞となった。

【経済】楽天に公取委が立ち入り検査 送料めぐる独禁法違反容疑で(2/10.Mon)

 公正取引委員会は10日、大手通販サイト「楽天市場」で一定額以上を購入した利用者の送料を無料とするプランは、出店者側に一方的な負担を強いる可能性があるとして、サイト運営会社「楽天」に独占禁止法違反容疑で立ち入り検査をした。楽天はプランを3月18日から実施するとしているが、公取委は立ち入り検査で調査を早め、実施までに何らかの措置を講じる考えとみられる。楽天が導入を予定しているのは、楽天市場に出店している店のうちの1店で合計税込み3980円以上(沖縄・離島の場合は9800円以上)を購入すれば、送料を無料にするというもの。実際にかかる送料を楽天が負担するわけではないため、出店者側に一方的な負担を強いるおそれが生じ、公取委は独禁法が禁じる「優越的地位の乱用」の疑いがあるとみている。

楽天の送料無料、何が問題?「アマゾン1強」阻止できるか(2月14日の業界研究ニュース)参照

【スポーツ】野村克也さん死去 ヤクルトなどで監督、ボヤキも人気(2/11.Tue)

 プロ野球歴代2位の通算3017試合出場、同2位の通算657本塁打を放ち、監督としても南海、ヤクルト、阪神、楽天の通算24年間で歴代5位の1565勝を挙げた野村克也(のむら・かつや)さんが11日午前3時半、東京都内の病院で虚血性心不全のため亡くなった。84歳だった。

【社会】新型肺炎、国内初の死者 神奈川県の80代女性(2/13.Thu)

 厚生労働省は13日、新型コロナウイルスに感染した神奈川県の80代の日本人女性が亡くなったと発表した。新型ウイルスの感染者の国内の死亡例は初めて。女性は中国への渡航歴はないという。加藤勝信厚労相は「国内で感染した可能性をふまえながら、疫学調査を実施したい」と述べた。厚労省によると、女性は先月22日から倦怠(けんたい)感を感じて近所の医療機関を受診。その後状態が悪化し、今月1日に肺炎の疑いで別の医療機関に入院した。抗生剤による治療を受けたがさらに症状が悪化し、別の医療機関に転院して呼吸補助などの治療を受けたが改善せず、13日に死亡した。その後、新型コロナウイルスへの感染が確認された。

【経済】日産、純利益79%減 2度目の下方修正、販売不振続く(2/13.Thu)

 日産自動車は13日、2020年3月期通期の業績見通しを下方修正し、本業のもうけを示す営業利益は昨年11月時点の前回予想を650億円下回る850億円に引き下げた。通期見通しの下方修正は、昨年11月に続いて今期2度目。主力の米国市場をはじめ世界的な販売不振に歯止めがかからず、苦境が深まっている。売上高は前回予想より4千億円減の10兆2千億円、純利益も450億円低い650億円にそれぞれ下方修正した。2019年3月期の実績と比べると営業利益は73・3%減、純利益は79・6%減の大幅減益となる。営業利益率は0・8%(前年実績は2・7%)まで落ち込む見通しだ。今回発表した予想には新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大の影響は織り込んでおらず、通期の業績はさらに下ぶれする恐れもある。

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