2018年12月03日

テレビ3度目の大変革「4K8K」って?普及するか【週間ニュースまとめ11月26日~12月2日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 テレビ放送が日本で始まって65年になります。その間に2度、放送技術の大変革がありました。最初はカラー放送です。それまでは白黒放送しかなかったのですが、1960年にカラー放送が始まりました。テレビ番組に色が付いたのは驚きでした。ただ、実際にカラーテレビが普及したのは1970年代になってからでした。次の大変革は2003年の地上デジタル放送の開始です。これにより画像が鮮明になったのに加え、視聴者が参加する双方向型の番組ができるなど、テレビは大きく変わりました。ただ、すぐには普及せず、2011年にアナログ放送が終了する時期が近づいて一挙に普及しました。12月1日から始まった4K8K衛星放送は、3度目の大変革といえます。画像がさらに鮮明になります。ただ、今回もすぐには普及しそうにありません。4K8Kで放送する番組がまだ少なく、受像器の値段も高いからです。業界は2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて普及することに期待していますが、一挙にとはいかないでしょう。技術進歩が高度になればなるほど「そこまで必要か」という心理が消費者に生まれてしまいます。カラーテレビや地上デジタルテレビは白黒テレビやアナログテレビに完全にとって代わりましたが、4K8Kテレビがそこまで普及するかどうか。みなさんはどう思いますか。(朝日新聞社教育コーディネーター・一色 清)

(写真は、4K8K放送のPRイベントで実際の映像を見る人たち=2018年12月1日、東京都渋谷区)

週間ニュースまとめ

★★【国際】GMが1.4万人削減へ 5工場停止し次世代技術に集中(11/27.Tue)

 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は26日、北米にある5工場の操業を2019年にも取りやめる計画を発表した。北米以外の2工場も生産を停止。併せて北米を中心に約1万4000人以上の人員削減に踏み切る。経営に余裕があるうちに大胆なコスト削減を進め、自動運転電気自動車(EV)など次世代技術に資金や人手を集中させる。計画に対し、全米自動車労組(UAW)は「あらゆる法的手段や団体交渉を通じて対抗する」と猛反発。トランプ米大統領も記者団に「気に入らない」などと不快感をあらわにし、米国内での生産を維持するよう求めた。

【経済】LINEが銀行業に参入 みずほと連携、20年開業へ(11/27.Tue)

 無料通信アプリのLINE(ライン)は27日、みずほフィナンシャルグループ(FG)と共同で新銀行「LINE Bank」を設立すると発表した。来春に準備会社をつくり、2020年の開業をめざす。準備会社は資本金20億円で、LINEの子会社が51%、みずほFG傘下のみずほ銀行が49%を出資する。7800万人の利用者がいるLINEの若い顧客を主なターゲットに想定。みずほのノウハウを採り入れ、スマートフォンで手続きができる個人ローンなどを提供するとみられる。

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【科学】「ゲノム編集の子」研究者、意義を強調 憲章求める声も(11/28.Wed)

 香港で開催中のゲノム編集の国際会議で28日、ゲノム編集技術で受精卵遺伝子を改変し、HIV(エイズウイルス)にかかりにくい体質の双子を誕生させたとする中国の研究者が研究内容を説明し、意義を強調した。事前に医療施設の倫理委員会の審査を受けたかどうかは、明言しなかった。出席者からは、安全、倫理面からの批判とともに事実かどうかを含め、検証を求める声があがった。

【社会】秋篠宮さま、大嘗祭支出に疑義「宮内庁、聞く耳持たず」(11/30.Fri)

 秋篠宮さまが30日の53歳の誕生日を前に紀子さまと記者会見し、天皇の代替わりに伴う皇室行事「大嘗祭(だいじょうさい)」について、「宗教色が強いものを国費で賄うことが適当かどうか」と述べ、政府は公費を支出するべきではないとの考えを示した。この考えを宮内庁長官らに伝えたが「聞く耳を持たなかった」といい、「非常に残念なことだった」と述べた。記者会見は誕生日当日の30日に報道されることを前提に、22日に行われた。政府が決定した方針に、皇族が公の場で疑義を呈することは異例。秋篠宮さまは来年5月の代替わり後、皇位継承順位第1位で皇太子待遇の「皇嗣(こうし)」となる。


【社会】超高精細の4K8K衛星放送が開始 深田恭子さんら式典(12/1.Sat)

 テレビの高画質化の到達点とされる超高精細な映像が特徴の「4K8K衛星放送」が1日、始まった。8K放送の実現は世界で初めて。より鮮明に、より美しくと進化してきたテレビの歴史で、2003年の地上デジタル放送開始以来の節目となる。地上波で現在流れている2K映像が約200万画素なのに対し、4Kは約800万画素、8Kは約3300万画素を誇る。すべてのチャンネルを視聴するためには専用のテレビやチューナー、アンテナなどが必要だ。業界団体の調査では、11月の時点で4Kテレビを持っている人は約6%。2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、政府は総世帯の50%で視聴可能にする目標を掲げている。



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