2017年04月13日

真央ちゃん見習って、就活をやり切ろう!

テーマ:スポーツ

ニュースのポイント

 フィギュアスケートの浅田真央さん(26)が現役引退の記者会見を開きました(写真)。国民的な人気を集めたヒロインは、挑戦すること、失敗しても諦めないこと、ひたむきに頑張ること、前向きな姿勢、笑顔の魅力……たくさんのことを教えてくれました。就活生のみなさんも学ぶところがたくさんあります。(編集長・木之本敬介)

 今日取り上げるのは、1面の「浅田真央『新たな一歩 進みたい』」、スポーツ面「トリプルアクセル なんで簡単に跳ばせてくれないの/生まれ変わっても スケートの道にはいかないと思う/失敗も挑戦も 理想の人」、社会面(33面)「涙を拭いて 真央スマイル/全日本で12位 もう終わったんだなと/本当に晴れやかな気持ち」(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)です。

やらないで後悔するよりやって後悔

 真央さんの話をする前に、「就活体験レポート」に登場してくれた先輩内定者の言葉を紹介します。
 「悔いが残らないように早め早めに行動したり、使えるものは使ったり、『やらないで後悔するよりやって後悔する方がいい』という姿勢で行動することをお勧めします」(外資系ホテルに内定した先輩

 「インターネットだけの情報に頼らず、泥臭く足を使って数多くのイベントに参加したり、何十人もの内定者や社会人と会ったりしてきました。内定を頂いた企業についても、他の誰にも負けないと胸を張って言えるほど企業研究をしました。就活は、『95%の努力と5%の運』で成り立っていると私は考えます。言い換えれば誰でも努力次第で行きたい企業に行けるということです。就活を終えて振り返った時に『やりきってもう悔いはない』と思えるほど努力すれば、きっと良い結果が待っているはずです」(地図情報会社に内定した先輩)。

(写真は、大勢の報道陣が詰めかけた浅田真央さん引退会見)

みんなに親しまれた「特別な存在」

 さて、12日の真央さんの記者会見。170席の会見場に430人の報道陣が詰めかけ、絶え間なくフラッシュがたかれ、テレビ各局は生中継で報じました。私の周りにも、母親のような気持ちで長年熱心に応援してきた人が何人かいますが、あらゆる年齢層から「真央ちゃん」と親しまれてきた「特別な存在」だったように思います。

 5歳でスケートを始め、世界選手権優勝3回、バンクーバー五輪銀メダルなど輝かしい成績を残しましたが、むしろ6位に終わったソチ五輪の演技を覚えている人が多いと思います。ショートプログラムで失敗して16位と出遅れたものの、諦めずに気持ちを切り替え、フリーでは自己ベストを更新する完璧なスケーティングで涙と笑顔を見せてくれました。本人も最も印象に残っている演技にあげましたが、「記録より記憶に残る選手」でしたね。
(写真は、ソチ五輪でフリーの演技を終え、涙を浮かべながら観客の声援に応える浅田真央さん=2014年2月20日)

「やり残したことがない」

 印象的な言葉がたくさんあった引退会見ですが、とくに私の心に残ったのは次の言葉です。
「ソチ五輪のシーズンで選手を終えていたら、今もまだできたんじゃないかなと思っていたと思う。でも、自分が望んで復帰して、チャレンジして出した結果なので、今はやり残したことがない。チャレンジすることができてよかったです」

 一方、真央さん引退について書いた12日の「天声人語」はこんな書き出しでした。
 あの王貞治さんにして、この後悔である。本塁打の世界記録を打ち立てた後、40歳で現役選手を退いたことについて「今も悔いが残っているのです。できるなら自分の人生を書き換えたいくらいにね」と著書で振り返っている。
 あと3年は続ける自信があったが、満足のいく活躍ができずに、みじめな姿をファンに見せるようなことはしたくなかった(『野球にときめいて』)。
(写真は、王貞治さんの現役引退記者会見=1980年11月4日)

「ハーフハーフ」から決断

 真央さんもソチ五輪後の休養のあと、現役復帰か引退かで揺れました。当時「ハーフハーフ(五分五分)」と言って悩んだ末に、現役復帰を選択。結局、平昌(ピョンチャン)五輪前の引退となりましたが、「やり残したことがない」と言えるほど、やり切ったからこその晴れやかな笑顔だったのですね。

 みなさんも、「やり切る就活」「悔いのない就活」をめざしてください。就活での後悔は、早期離職にもつながりかねません。迷ったらやってみること。やるだけやり切ったら、結果はどうあれ、きっと真央さんのような笑顔で納得して就職できますよ。
(写真は、浅田真央さん引退記者会見)

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