ニュースのポイント
今日取り上げるのは、3面の「時時刻刻 公務軽減に議論限定 有識者会議 18年退位想定急ぐ 16人半数近く特例法に理解」(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版)です。
写真は、高円宮家の長女承子さま(左)、次女の千家典子さん(右)、三女絢子さま(上)ら孫娘たちに囲まれる生前の三笠宮さまです。
そのために出ている意見としては、まず女性天皇を認めるべきだというものがあります。女性天皇を認めれば、皇太子さまの長女である愛子さまを筆頭に30代以下だけでも計7人の皇族が継承権者になります。女性天皇は、今までに10代8人が存在しました。ただ、女性天皇を認めるとしても、天皇は男系であることにこだわれば、すぐに限界がきます。つまり、女性天皇の子は女系となるため、天皇になれません。結局、男性皇族が男子をもうけない限り、存続できないことになり、課題は残ります。また、7人の女性皇族は、愛子さまを除けば成人した未婚女性ばかりです。女性皇族は結婚すれば皇室を離れることになっています。ですから、数年もすれば、若い女性皇族は愛子さまだけになりかねず、女性天皇を認めるならば、女性宮家を認めて女性皇族を皇室内にとどめる方策を急ぐ必要もあります。
ということで、「皇室を永く存続させるためには女系天皇を認めるしかない」という意見があります。女系天皇を認めれば、女性天皇が産んだ子も男女を問わず天皇になれるため、継承権者は一挙に増えます。ただ、「女系天皇は認めない」とする意見が根強くあります。日本の天皇制は男系でつながってきており、その歴史を絶やしてはならないというのです。天皇制を形容するときに「万世一系」という言葉がよく使われます。これは永遠に一つの系統が続いているという意味ですが、歴史を研究している人の中には、「男系が続いたといえるのか」と疑問を呈する人もいます。何より、男系にこだわって皇室が存続できなければ、それこそ歴史を途絶えさせることになります。2005年、小泉純一郎首相の時に女系天皇を認める報告書がまとめられたことがありましたが、その直後に秋篠宮妃紀子さまが懐妊し、悠仁さまが誕生されました。そのため、論議は先送りになり、今に至っています。
天皇陛下の生前退位は、2018年の実現を目指して議論がスタートしています。ここ1、2年は、皇位継承問題が世間の大きな話題になるはずです。就活の面接や筆記試験で直接聞かれることは考えにくいテーマですが、世間で話題になっていることはフォローしておきましょう。しっかりした知識があれば、どこかで役に立つと思います。
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2025/04/02 更新
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