ニュースのポイント
第2次安倍改造内閣が発足しました。最優先課題にかかげる「経済再生」に加え、日中・日韓関係、消費増税、復興、人口減少対策、原発再稼働、北朝鮮による日本人拉致問題など、重要課題が山積しています。新しい顔ぶれでどう取り組むのか、注目してください。女性の大臣を過去最多と並ぶ5人起用したことも話題です。
今日取り上げるのは、1面トップの「第2次安倍改造内閣 発足/政権安定を優先/主要閣僚留任、役員に重鎮」です。2、3、4、7、9、18、19、39面に、たくさんの関連記事が載っています。
記事の内容は――安倍晋三首相(自民党総裁)は党役員人事と内閣改造を実施し、自民、公明両党による第2次安倍改造内閣を発足させた。幹事長に前自民党総裁の谷垣禎一氏をあてるなど党4役を一新する一方、菅義偉官房長官、麻生太郎副総理兼財務相、甘利明経済再生相、岸田文雄外相ら主要閣僚は軒並み留任させた。首相は記者会見で「引き続き経済最優先で、デフレからの脱却を目指し成長戦略の実行に全力を尽くす」と述べ、「実行実現内閣」と強調した。
(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)
就活アドバイス
新内閣を「第2次」と呼ぶのは、安倍さんが首相になったのが2度目だからです。最初に首相になった2006年の内閣を「第1次安倍内閣」、2012年末の再登板後の内閣を「第2次」と称するようになりました。発足後1年8カ月の間1人の交代もなく、今回が初めての閣僚の入れ替えなので「第2次安倍改造内閣」というわけです。
内閣が打ち出すあらゆる政策が暮らしに影響しますが、就活やみなさんのこれからの働き方にとくに関わりが深い大臣の言動に注目しましょう。たとえば、アベノミクスの成長戦略などは甘利経済再生相が中心で、年金問題を含む「社会保障・税一体改革」も担当します。働き方に関わる施策は塩崎恭久厚生労働相。今年4月に8%に上がった消費税を来年10月にさらに10%に上げるかどうかは、麻生財務相を軸に検討しますが、大きな政治判断ですから最後は首相の決断次第ということになります。
「女性活躍担当相」という聞き慣れない名前の大臣が誕生しました。女性閣僚の数もこれまでの2人から倍以上の5人に。「女性の活用」は成長戦略の柱の一つで、「2020年までに指導的な地位の女性の割合を30%にする」との数値目標を掲げているからです。首相は記者会見で「女性が輝く社会の実現も安倍内閣の大きなチャレンジ。まず隗(かい)より始めよ」と胸を張りました。18閣僚中5人だと約28%。わずかに届きませんが、自民党の政策責任者である政調会長に稲田朋美氏を起用したので「計6人」とカウントする人もいるようです。有村氏は元マクドナルド社員で、小学生と保育園児の2女の母です。女性が働きやすい社会の実現に尽くしてほしいと思います。
(写真は組閣の記念写真。5人の女性閣僚に囲まれた安倍首相)
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