ニュースのポイント
みなさんの就活がスタートしました。合同企業説明会や学内での説明会に積極的に参加しましょう。説明会は新しい出会いの場です。目当ての企業以外の説明も聞いてみて、少しでも興味をもった会社にはどんどんプレエントリーしましょう。業界を横に広げるのです。一方で大企業企業や人気企業ばかりにプレエントリーするのはとてもリスキーです。業界を縦に深めて、早めに中小企業にも目を向けましょう。
今日取り上げるのは、社会面（39面）の「就活解禁 長い列」です。
記事の内容は――2015年春卒業予定の大学３年生の就職活動が１日に解禁された。全国各地で始まった合同企業説明会は就活生であふれかえった。東京都渋谷区であった合同説明会では一時、会場に入るために1000人以上が並んだ。大学のバスで約100人の同級生と来た宮城県の尚絅（しょうけい）学院大の女子学生は「就活に熱心な東京の学生をみて、自分にハッパをかけたい」。早稲田大もこの日、早大生限定の合同企業説明会を開いた。大学院１年の理系男子学生は「採用数が増えそうとは聞くけど、楽観はしていない」。１日にインターネット上にオープンした五つの就職情報サイト（リクナビ、マイナビ、日経就職ナビ、朝日学情ナビ、エン学生）では、採用情報を出した企業数が昨年の同時期より約２割増の延べ約３万800社になった。企業の採用意欲は高まりつつある。
（東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から）
就活アドバイス
記事で紹介された渋谷での説明会「朝日学情ナビ就活イベント スーパービジネスフォーラム」では、人気企業約30社が講演に、約50社がブースに出展。私も朝日学情ナビ編集長として「内定獲得のために今やるべきこと」と題してオープニング講演をしてきました。会場には２万人以上の学生が訪れ、熱心にメモを取りながら説明に耳を傾けていました。各企業が説明するのは、理念、会社の概要、仕事の内容、採用情報などの基本的な内容です。これから始める企業研究は、こうした説明会を聞く→興味を持ったらプレエントリー→採用ホームページなどで調べる→企業主催の説明会・セミナーに参加→ＯＢ・ＯＧ訪問などでさらに深く知る→志望が固まったら本エントリー――という流れが一般的です。
私の講演では、説明会に足を運んで志望業界を縦横に広げて少なくとも50社にプレエントリーする、１月までにはその中からエントリーシート（ＥＳ）を出す企業を絞り込む、社員と直接話す、ＷＥＢテスト対策は年内に――など、スタートダッシュで取り組むべきポイントを話しました。プレエントリーしないと説明会情報すら得られないので、まずはプレエントリーが必要です。本エントリーを考える企業が主催する説明会には、ぜひ出ておきたいところです。
先輩内定者はどう説明会に臨んだのでしょう。
「12月と1月は、合同説明会と企業説明会に足繁く参加していました。特に、多種多様な企業が一挙に集まる合同説明会は、今まで自分が意識したことがない世界と触れ合える機会に溢れていて、まるで『社会科見学』のように楽しみながら、あちこち回っていました。説明会で隣に座った学生と情報交換したり、会場の緊張感のある空気にやる気が再燃焼したりと、参加したらしただけの利益はあって、中だるみすることはありませんでした」（大手製薬会社に内定した先輩）
「12月に入って就活が本格化するとほぼ毎日企業の説明会に参加していました。本命の業界はもちろん、少しでも興味がある企業にも足を運んでいたため、１日に３社の説明会に参加したこともよくありました。『視野を広げたこと』が志望業種を絞ることにつながりました。業界を広く見たことで本当に合っているか、興味があるかがよくわかりました。1月中旬までに志望業種を絞ることができました」（地図情報会社に内定した先輩）
「少しでも興味のある会社にたくさんエントリーしていた。学内学外問わず出来るだけ説明会にも参加し、そこで得た情報や、会社案内、会社の就活生向けサイトなどを参考に、本当に受けたい会社を絞っていった」（大手旅行代理店に内定した先輩）
これらの声は、「教えて！編集長」コーナーにある「就活体験レポート」「教えて！先輩」からの抜粋です。この先輩たちも、選考が進むにつれて「持ち駒」が減っていき「絞りすぎずにもっといろんな業界を見ておけばよかった」「もっと多くプレエントリーしておけばよかった」と言っています。この時期に何に取り組んでいたのか、どんな心境だったのか、など実体験に基づいたアドバイスは、きっとみなさんの参考になります。
「琴線に触れる会社を探してください」。昨日講演したある企業の採用担当者の言葉です。たくさんの企業の説明を聞き、あなたの心に響く、ビビビッと来る企業に出会ってください。
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