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1945年に広島と長崎に原爆が投下され、日本は世界初の被爆国となりました。この団体が結成されたのは、1956年のことです。結成の引き金となったのは「第5福竜丸事件」です。1954年、太平洋のビキニ環礁でアメリカがおこなった水爆実験による「死の灰」を操業中の日本のマグロ漁船「第5福竜丸」が浴び、乗組員の1人が死亡しました。日本人がアメリカの核実験によって死亡したことの衝撃は大きく、日本で原水爆禁止を求める世論に火がつき、1955年に広島で第1回の原水爆禁止世界大会が開催。こうした動きが、日本被団協の結成につながったのです。
日本被団協は以来ずっと核兵器廃絶を目指して運動を続けてきました。世界の安全保障環境を考えると、「非現実的な理想論」と受け取る人もいるかもしれませんが、理想を求める人がいなければ理想には絶対に近づけません。今回のノーベル平和賞受賞は、そうした理想に近づけるよう世界に迫るメッセージになると考えられます。被団協の長年の活動も受賞者に選んだノーベル委員会もすばらしいと思いませんか。(ジャーナリスト・一色清)
(写真・原爆死没者慰霊碑にノーベル平和賞受賞の決定を報告し、手を合わせる広島県被団協の箕牧智之理事長=2024年10月13日/朝日新聞社)
★【経済】実質賃金、3カ月ぶりマイナス 賞与の伸び鈍化、今後は「物価次第」(10/8.Tue)
厚生労働省は8日、8月分の毎月勤労統計調査(速報)を発表した。物価の影響を考慮した働き手1人あたりの「実質賃金」は前年同月より0.6%減り、3カ月ぶりにマイナスとなった。ボーナス(賞与)の大幅増があった6、7月はプラスとなったが、再びマイナスに転じた。8月は、労働者が実際に受け取った「名目賃金」にあたる現金給与総額が3.0%増の29万6588円だった。一方、実質賃金の計算に使う8月の消費者物価指数(持ち家の帰属家賃を除く総合)は3.5%上がり、物価上昇分を差し引いた実質賃金は0.6%のマイナスとなった。
★【経済】セブン、コンビニ集中鮮明 自力の企業価値向上で「買収提案上回る」(10/10.Thu)
セブン&アイ・ホールディングス(HD)は10日、傘下のスーパーや外食事業などの株式の過半をファンド などに売却し、子会社から外す方針を発表した。これまでの多角化路線を転換し、収益性が高いコンビニ事業に集中して企業価値を高めることで、カナダの企業から受けている買収提案に対抗する狙いだ。発表によると、業績低迷が続くイトーヨーカ堂などのスーパー事業や、デニーズなどの外食、雑貨のロフトといった、コンビニと金融以外の事業を束ねるための中間持ち株会社「ヨークHD」を11日に設立。その株式の過半を2026年2月までに外部に売却し、子会社から外す。その後、新規上場を目指すという。こうした構造改革を急ぐのは、カナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタールから受けている7兆円規模での買収提案に対抗するためだ。
★【経済】ファストリ売上高、3兆円超え ユニクロ好調、「世界2位」近づく(10/10.Thu)
衣料品大手ファーストリテイリングが10日に発表した8月期決算(国際会計基準)は、売上高が前年比12.2%増の3兆1038億円だった。主力の「ユニクロ」事業が国内外で好調で4年連続の増収となり、初めて3兆円を超えた。本業のもうけを示す営業利益は31.4%増の5009億円、純利益は25.6%増の3719億円でいずれも過去最高だった。世界のアパレル企業の売上高では、首位が「ZARA」などを展開するインディテックス(スペイン)で約5兆8千億円(2024年1月期)。2位が「H&M」を手がけるヘネス&マウリッツ(スウェーデン)で約3兆3千億円(2023年11月期)。3位のユニクロは過去10年間で売上高を2倍以上に伸ばしており、2位の座をうかがう位置につけている。
★【国際】日本被団協にノーベル平和賞 「平和への希望に関与、たたえたい」(10/11.Fri)
ノルウェーのノーベル委員会は11日、2024年のノーベル平和賞を日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)に授与すると発表した。授賞理由について、「核兵器が二度と使われてはならないと、証言をしてきた」とした。日本のノーベル平和賞受賞は、1974年の佐藤栄作元首相以来50年ぶり。ノーベル委員会は、「被爆者は、筆舌に尽くしがたいものを描写し、考えられないようなことに思いをいたし、核兵器によって引き起こされた理解が及ばない痛み、苦しみを理解する一助となった」とし、「今日、核兵器の使用に対する『タブー』が圧力を受けていることは憂慮すべきである」と懸念も示した。受賞を知った広島県被団協の箕牧智之理事長は、広島市役所で会見し、「本当に夢の夢です」と喜んだ。
★【国際】中国が台湾周辺で軍事演習 5月以来「独立勢力を震え上がらせる」(10/14.Mon)
中国軍は14日朝、台湾周辺で軍事演習を行ったと発表した。台湾周辺での大規模な軍事演習は5月末以来。中国が「独立派」として警戒する台湾の頼清徳(ライチントー)政権への圧力を高める狙いとみられる。中国軍の東部戦区の発表によると、陸海空とロケットの各軍が参加。発表された地図では、5月の演習に続き、台湾を取り囲むように演習区域を設定している。主要な港などの封鎖、陸上や海上への攻撃など総合的な作戦能力の検証を行う。演習について、「台湾独立勢力を震え上がらせる。国家主権と国家統一を維持するために必要で正当な行為だ」としている。
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