2024年01月09日

災害や大事故、過去にも連日発生したケースが 【週間ニュースまとめ12月25日~1月8日】

テーマ:週間ニュースまとめ

  2024年が始まりました。「あけましておめでとうございます」と書き出したいところですが、新年早々大きな出来事が立て続けに起き、おめでたい気分が吹き飛びました。1月1日には能登半島を中心に最大震度7という強烈な地震が起き、多くの人が亡くなりました。翌2日には羽田空港で日本航空(JAL)機と海上保安庁の飛行機が滑走路上で衝突し炎上、日航機の乗客は間一髪で全員脱出できましたが、海保機の乗員5人が亡くなりました。被害にあわれた方々には、心からお見舞いを申し上げます。

 こんな大きな災害と事故がいっぺんに起きる偶然を嘆きたくなりますが、過去にも大きな出来事が立て続けに起こったことがあります。1963年11月9日には福岡県の三井三池炭鉱で爆発事故があり458人が亡くなりましたが、同じ日に横浜市の国鉄(今のJR)鶴見駅近くで列車が脱線衝突し、161人が亡くなる事故がありました。1966年3月4日にはカナダ太平洋航空機が羽田空港への着陸に失敗して64人が亡くなり、翌5日には英国海外航空(BOAC)機が空中分解して富士山麓に墜落して124人が亡くなりました。1982年2月8日には東京・永田町にあったホテルニュージャパンで火災があり33人が亡くなり、翌9日には羽田空港手前の海に日本航空機が墜落し24人が亡くなりました。どれも数年に一度起きるかどうかといった大事故ですが、それが同日、あるいは連日で起きているのです。「一難去ってまた一難」ということわざもあります。昔から、災いは時に続けざまに起きることがあったものと思われます。(ジャーナリスト・一色清)

(写真・撤去される炎上した日航機=2024年1月5日、羽田空港)

【経済】女性役員「2025年に19%に」、政府が中間目標 3割達成「高い壁」(12/25.Mon)
 東京証券取引所プライム市場の上場企業で、女性役員の比率を「2030年までに30%以上を目指す」とする政府の目標をめぐり、岸田文雄首相は12月25日、2025年までに19%に引き上げ、女性役員を登用していない企業をゼロにする方針を示した。「2030年に30%以上」までの中間目標の位置づけ。欧米などに比べて遅れている女性役員の登用を着実に進める狙いがある。内閣府によると、東証プライム上場企業(25日時点で1658社)全体で、女性役員比率は昨年の11.4%から今年は13.4%に上昇した。「女性役員ゼロ」の企業の割合は、昨年の18.7%から今年は10.9%に減った。

【社会】国と東京都に約1.6億円の賠償命令 「大川原化工機」国賠訴訟(12/27.Wed)

 生物兵器の製造に転用できる機器を無許可で輸出したとして逮捕、起訴され、その後起訴が取り消された「大川原化工機」(横浜市)の社長らが、東京都と国に計約5億7千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が12月27日、東京地裁(桃崎剛裁判長)であった。判決は「必要な捜査を尽くさなかった」として、警視庁の逮捕、東京地検の起訴を違法と認め、都と国に計約1億6千万円の賠償を命じた。警察の逮捕に加え、検察官の起訴を違法とした判決は極めて異例だ。訴訟では昨年6月、証人として出廷した現役の公安部の警部補が、事件について「まあ、捏造(ねつぞう)ですね」と証言。別の警部補も「捜査幹部がマイナス証拠を全て取り上げない姿勢があった」などと述べていた。

【国際】NYタイムズ、オープンAIなど提訴 「生成AIに記事を無断利用」(12/27.Wed)

 米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は12月27日、生成AI(人工知能)の学習のために記事を無断で利用されたとして、米オープンAIと同社に出資する米マイクロソフトを提訴した。「ジャーナリズムへの巨額の投資」に「ただ乗り」していると指摘し、損害賠償を求めている。NYTは訴状で、取材や編集にはコストがかかり、「記事は著作権に保護されている」と主張。被告2社はNYTの知的財産を一方的に利用し、企業価値を高めたと訴えた。損害は数十億ドルにのぼるとしている。

【社会】石川県で震度7、能登に大津波警報(1/1.Mon)

 1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があった。震源の深さはごく浅く、地震の規模を示すマグニチュードは7.6と推定される。同県能登で震度7、新潟県中越で震度6弱、新潟県上越、下越、佐渡、富山県東部・西部で震度5強を観測した。石川県能登に大津波警報、山形、新潟、富山、石川、福井、兵庫の6県に津波警報、日本海側の広範囲に津波注意報が発令されている。
 最大震度7を観測した能登半島地震は1月8日、発生から1週間を迎えた。石川県によると、死者は168人で、約2万8千人が避難所に身を寄せている。被災地では雪が降り続くなかで捜索が続く一方、生活の拠点を移すための動きも始まった。県によると、8日午後2時時点の死者は前日より40人増え、168人に上った。地震のためと断定できないが連絡が取れない安否不明者は、前日より128人多い323人となった。 (1/8.Mon)

【社会】羽田空港でJAL機炎上、乗客乗員379人全員が脱出 海保機と接触(1/2.Tue)

 1月2日午後5時50分ごろ、東京都大田区の羽田空港C滑走路で、着陸しようとした日本航空(JAL)の516便と、滑走路上にいた海上保安庁の航空機が衝突し、双方が炎上した。警視庁や東京消防庁によると、海保機の5人が死亡、1人が重傷を負い、JAL機の乗客・乗員のうち14人が負傷した。JALや東京消防庁によると、516便の乗客は乳幼児8人含めた367人、乗員は12人。この計379人は全員、脱出用シューターを使うなどして脱出した。このうち14人が気道熱傷や打撲などで負傷したが、命に別条はないという。
 国土交通省は1月3日夕、管制官と両機との交信記録を公表した。記録によると、海保機に対する滑走路への進入指示はなかった。(1/3.Wed)
 管制官が、海保機が滑走路に進入したことを知らせる監視システムの表示に気づかなかった可能性があることがわかった。(1/6.Sat)

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