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業績の好調と人手不足は、就活には追い風です。業績を伸ばすにも人手不足を解消するにも、若い人材をたくさん採用する必要があるからです。ただ、少子高齢化の中、日本人の若い人材にはかぎりがあります。今のままならいつまでたっても人手不足は解消せず、そのうち企業業績や日本社会に大きな打撃を与えるようになるでしょう。
最近、バスの運転手不足で路線が廃止される、建設労働者の不足で大阪・関西万博の工事が進まないといった人手不足にまつわるニュースが続いています。運転手や建設労働者には2024年度から労働時間に枠がはめられるという問題(2024年問題)がありますが、根本には少子高齢化による若い働き手の不足があります。解決策としてもっとも有力なのは、外国人労働者にたくさん来てもらうことです。ただ、円安の日本は、外国人から見れば働く場所としての魅力が薄れています。人手不足解消のためには、円高になって日本が選ばれる国にならないといけないのです。そう考えると、円安で企業業績が好調であることを素直に喜んでいいのだろうか、と思ってしまいます。(ジャーナリスト・一色清)
(写真・大阪府南部を走る金剛バスは、運転士半減などを理由に12月で全線を廃止する=2023年9月11日、大阪府富田林市)
★【経済】ソフトバンクG出資の米ウィーワーク、経営破綻 在宅勤務の増加影響(11/6.Mon)
ソフトバンクグループが出資する米シェアオフィス大手ウィーワークが6日、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請し、経営破綻(はたん)した。一時は企業価値が7兆円と見積もられるなど注目を集めたが、新型コロナ以降の在宅勤務の増加などで経営不振に陥っていた。日本国内では、40のオフィスを展開している。同社によると、ソフトバンクなどが出資する合弁会社が運営している。7日、同社は「財務上・運営上の直接的な影響が生じるものではない」とし、「今後も変わらず営業を継続する方針で、現時点では閉鎖の予定はない」とホームページ上でコメントした。今年6月にあったSBGの株主総会で、孫正義会長兼社長はウィーワークについて問われ、「僕が突っ込んで多額のお金をつぎ込んでしまったので、すべて僕の責任だ」とし、「私の人生の汚点だ」と語った。
★【社会】旧統一教会の田中会長「心からおわび」 最大100億円拠出の意向(11/7.Tue)
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長は7日、政府の解散命令請求後初めてとなる記者会見を開き、高額献金問題について元信者らに「心からおわびする」と述べた。また、教団の財産保全措置のための法制定の議論が起きていることや、教団資産の海外移転が懸念されている点に言及。「解散命令の裁判が確定する前に、当法人の資産を海外に移転させるという心配は全くなく、財産保全措置法の必要性は全くない」と主張した。「(教団側の)法的主張は必ず司法の場で認められるものと確信している」としつつ、司法判断が出るまでの間、「供託金」として国に60~100億円を拠出する考えを示した。年間の予算調整を踏まえた上で、めどを立てたという。
★【経済】コロナ対策のゼロゼロ融資、1兆円が回収不能・困難 検査院が指摘(11/7.Tue)
コロナ下で導入された新型コロナウイルス感染症特別貸付など、中小企業向けの実質無利子・無担保の「ゼロゼロ融資」で、政府系金融機関が実施したうちの約1兆円が回収不能または回収困難な不良債権になっていることが、会計検査院 の調べでわかった。政府系金融機関のゼロゼロ融資で、焦げ付きの状況が判明したのは初めて。貸付金の返済が本格化していることなどから、検査院が2020年3月以降の日本政策金融公庫(日本公庫)と商工組合中央金庫(商工中金)によるコロナ関連の貸し付けについて調べた。総額約19兆円で、ゼロゼロ融資が大半を占める。検査院は7日、この指摘を含む2022年度決算検査報告を岸田文雄首相に提出した。
★【経済】不振の楽天、みずほが追加出資 モバイル赤字継続 追われる資金調達 (11/9.Thu)
楽天グループは9日、傘下の楽天証券がみずほフィナンシャルグループから約870億円の追加出資を受けると発表した。財務を立て直すため楽天証券の持ち株会社を上場させる方針だったが、早期の実現が難しくなったとみられる。楽天Gは携帯事業の不振による赤字が続き、資金調達に追われている。みずほFGが子会社のみずほ証券を通じて、12月15日に楽天証券の株式29・01%を追加で取得する。出資比率は現在の19・99%から49%に増えるが、過半数は楽天Gが維持する。
★【経済】上場企業中間決算、円安で3年連続最高益へ 賃上げ交渉へ波及するか(11/10.Fri)
上場企業の2023年9月中間決算の発表が10日、ピークを迎えた。 SMBC日興証券の集計によると、最終的なもうけを示す純利益は3期続けて過去最高となる見通し。円安、コロナ禍からの回復、値上げが利益を押し上げた。好業績が来春の賃上げ交渉にどう結びつくかが、今後の日本経済の焦点になる。好業績の一因が円安。4月に1ドル=130円台だったが今は150円前後。東証の33業種別では自動車など「輸送用機器」が生産台数の回復と円安の恩恵を受け、利益が大きく伸びた。新型コロナの感染症法上の扱いが5月に5類となり、訪日客も急増。日本人も含めた観光関連などサービス消費が回復した。鉄道など「陸運」、航空会社など「空運」も好調だった。
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