2023年05月22日

G7広島サミット閉幕 ウクライナ交え被爆地から平和へのメッセージ【週間ニュースまとめ5月15日~21日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 主要7カ国首脳会議(G7サミット)が19日から21日まで広島市で開かれました。G7メンバーのアメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ、日本、欧州連合(EU)のトップのほか、招待されたインド、インドネシア、韓国、ブラジル、オーストラリア、ベトナム、コモロクック諸島のトップもやってきました。さらにオンラインで参加する予定だったウクライナのゼレンスキー大統領が急にやってくることになり、世界の重要人物の多くが広島に集結する格好になりました。各国トップたちは、被爆地広島の平和記念資料館(原爆資料館)や平和記念公園を訪ね、記帳したり献花したりするニュースが世界に伝えられました。ロシアのウクライナ侵攻のさなかに、平和の大切さを強いメッセージとして発出する結果になりました。広島サミットは人々の記憶に残るサミットになったのではないかと思います。今後、世界中の1人でも多くの人々が広島を訪れて原爆の悲惨さを感じ取ってもらうきっかになることにも期待したいと思います。サミットは第1次石油危機を契機に1975年に始まりましたが、G7以外の国のその後の成長によって世界への影響力は相対的に小さくなっています。そのため、G7不要論さえ聞かれるようになっていますが、今回のようにG7以外の国も巻き込んで世界の平和や発展についての強いメッセージを出すことができれば、役割はまだまだあると言えそうです。(ジャーナリスト・一色清)

(写真・平和記念公園を訪れ、原爆死没者慰霊碑に献花を終えたウクライナのゼレンスキー大統領〈左〉と岸田文雄首相=2023年5月21日、広島市中区、代表撮影)

【政治】政府、電力7社の電気料金値上げ承認 来月から2078~5323円 (5/16.Tue)

 大手電力7社が申請している家庭向け規制料金の値上げについて、政府は16日、物価問題に関する関係閣僚会議を開き、6月1日から標準的な家庭では2078~5323円引き上げることを了承した。近く西村康稔経済産業相が認可する。燃料費の高騰を理由に、7社は昨年11月以降に相次いで値上げを申請。東北、北陸、中国、四国、沖縄の5社は4月1日から、東京と北海道の2社は6月1日からの値上げを計画していた。だが、岸田文雄首相が2月に「厳格かつ丁寧な査定による審査」を指示。経産省は値上げ幅について、各社に直近の為替水準や燃料価格をもとに再算定を求めるなどした。その結果、申請時の値上げ率の28~48%から圧縮され、14~42%になった。

【経済】楽天、公募増資などで3300億円を調達 携帯苦境で財務立て直し(5/16.Tue)

 楽天グループは16日、公募増資などで最大約3300億円を調達すると発表した。多額の投資を続けるモバイル事業の不振が響き、財務状況が悪化していた。増資により財務基盤の立て直しをめざすが、モバイル事業の黒字化は見通せず、今回の増資で十分と言えるかは分からない。楽天が巨額の増資に踏み切るのは、モバイル事業の不振がある。急ピッチで進める基地局などへの1兆円を超える投資が大きな負担となり、契約者数も伸び悩んでいる。2022年12月期決算で純損失が3728億円となるなど、4期連続の赤字だ。これまで楽天は主に借り入れや社債の発行で資金をまかなっており、金融事業を除く有利子負債は2022年12月末時点で1兆7000億円と、前年から3割増えた。

【経済】2023年1~3月期のGDP年率1.6%増 輸出減も旅行や外食が好調(5/17.Wed)

 2023年1~3月期の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期(2022年10~12月期)比0.4%増、年率換算で1.6%増となった。世界経済の減速に伴い輸出は落ち込んだが、コロナ禍からの回復で旅行や外食など個人消費が全体を押し上げた。内閣府が17日、1次速報を発表した。2022年10~12月期が下方修正されて年率換算で0.1%減とプラスからマイナスに転じたため、3四半期ぶりのプラス成長になった。民間エコノミストの事前予測の平均値(年率1.1%増)も上回った。GDPの半分以上を占める主力の個人消費は0.6%増えた。行動制限のない年末年始となりサービス消費が好調だったほか、半導体不足で不振だった自動車の販売が回復した。

【経済】日経平均、終値もバブル後最高値 7営業日連続で上昇(5/19.Fri)

 19日の東京株式市場で、日経平均株価は前日より234円42銭高い3万808円35銭と、1990年8月以来約33年ぶりの高値で終えた。好調な企業決算や、企業の株主還元の動きが国内外の投資家に好感され、バブル期以降の最高値を更新した。円安も追い風に、日経平均は7営業日連続で上がっており、この間の上昇幅は1600円を超えた。円安で輸出企業を中心に業績が押し上げられるとの見方に加え、米政府の「債務上限問題」が解決に向かうとの期待から、19日の東京株式市場では取引開始直後から幅広い銘柄が買われた。日経平均は前日の終値から一時300円超上昇した。その後も高値で推移し、バブル後の最高値だった2021年9月の3万0670円を上回って取引を終えた。

【国際】G7サミット閉幕 岸田首相が会見「核軍縮に向け機運高められた」 (5/21.Sun)

 広島で開かれていた主要7カ国首脳会議(G7サミット)は21日、閉会した。議長を務めた岸田文雄首相は広島市の平和記念公園で記者会見し、成果について「G7として、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の重要性を確認し、これを守り抜く決意を示せた」と強調。「核兵器のない世界という理想に向けた基礎を確保し、核軍縮に向けた国際社会の機運をいま一度高めることができた」と語った。
 G7サミットに出席するために日本を訪問したウクライナのゼレンスキー大統領が21日夜、広島市の国際会議場で記者会見した。78年前に原爆が投下された地から、「人類の歴史から戦争をなくさなければならない」と訴えた。当初はオンラインでサミットに参加する予定だったゼレンスキー氏は、自らの「強い希望」によって20日午後に広島を電撃訪問。21日までに、欧州連合(EU)を含めたG7の全ての国のほか、インド、インドネシアの首脳と二国間会談を行った。(5/21.Sun)

 そもそもサミットって?といった情報については、こちらを読んでみてください。
「G7広島サミット」の焦点は? 関心あるテーマ見つけ考え深めて【イチ押しニュース】

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