2023年02月06日

東急百貨店本店が閉店 小田急・京王も…時代の流れ【週間ニュースまとめ1月30日~2月5日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 ニュースは英語で書くとnewsです。新しいことを意味しますが、古いものがなくなることもnewsになります。1月31日には東京・渋谷の東急百貨店本店が閉店したというニュースがありました。跡地は高層ビルになりますが、東急百貨店が入るかどうかは未定です。最終日には大勢の人たちが詰めかけ、閉店を惜しみました。渋谷には駅に隣接して東急百貨店東横店もありましたが、2020年に閉店しています。新宿では小田急百貨店新宿店の本館が2022年10月に営業を終了し、京王百貨店新宿店の建て替えも2020年代後半に計画されています。両店とも跡地にできるビルに入るかどうかは未定です。百貨店の「そごう・西武」はアメリカの投資会社に売られることが決まっています。西武池袋本店には家電量販店のヨドバシカメラが入るとみられています。渋谷、新宿、池袋といえば、日本有数の繁華街であり、駅は乗降客数がとても多いターミナル駅です。電鉄系百貨店は乗り降りや乗り換えのついでに買い物をする客で長くにぎわってきました。しかし、時代の移り変わりとともに値段が高く専門性の低い百貨店という業態の魅力が薄れてきました。相次ぐ電鉄系百貨店の閉店や縮小は、ターミナル駅の周辺施設としての百貨店の価値が相対的に落ちてきたことを示しています。少々さみしい気持ちになりますが、時代の流れは止めようがありません。(ジャーナリスト・一色清)

(写真・閉店し、シャッターが閉まる東急百貨店本店。左から3人目は稲葉満宏店長=2023年1月31日午後7時8分、東京都渋谷区)

【経済】渋谷の東急本店が閉店、55年の歴史に幕 「支えられ営業できた」(1/31.Tue)

 東京都渋谷区の東急百貨店本店が31日、営業を終了し、55年の歴史に幕を閉じた。東急グループが進める渋谷の再開発の一環で、同店は解体される。渋谷のシンボル的存在で、高級住宅街の松濤(しょうとう)が近く、若者の街で中高年に支持された。東急百貨店によると、本店跡地には地上36階建ての複合ビルが建設される。完成は2027年度の予定。再開発に伴い、隣接する「 Bunkamura 」も一部を除き今年4月から休館する。東京都立川市の立川高島屋ショッピングセンターも31日、売り場の約3分の1を占める百貨店区画の営業を終えた。今秋に全館専門店として再出発する。

【経済】米IT大手の減速鮮明、アップル4年ぶり減収 人員削減で効率化急ぐ(2/2.Thu)

 コロナ下のデジタル化で急成長してきた米IT大手の減速が鮮明になった。世界的な物価高(インフレ)や主要国の利上げで景気後退の懸念が広がるなか、人員削減を進め、効率化を急ぐ。「一人勝ち」だったIT大手が試練に直面している。2日出そろった米IT大手5社の2022年10~12月決算では、アップルの売上高が前年同期比5%減の1172億ドル(約15兆円)で、2019年1~3月期以来約4年ぶりの減収となった。年末商戦の稼ぎ時にもかかわらず、中国のゼロコロナ政策で工場が停止に追い込まれ、最新のiPhone(アイフォーン)「14」の生産に影響が出た。純利益は13%減の300億ドル(約3.9兆円)で、約3年半ぶりの落ち込みとなった。グーグルの親会社アルファベットは、売上高が1%増の760億ドル(約9.8兆円)、純利益は34%減の136億ドル(約1.8兆円)だった。売上高の約8割を占める主力の広告事業が約4%減少し、全体の売り上げはコロナの感染が広がった2020年4~6月期以来の低い伸びとなった。米メディアによると、グーグルの広告事業が減収となったのは2004年の上場以来、過去に1度しかなかったという。

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【経済】横浜銀、神奈川銀を完全子会社に 県内地銀単一グループ化は首都圏初(2/3.Fri)

 コンコルディア・フィナンシャルグループ(FG)傘下で地方銀行最大手の横浜銀行(本店・横浜市)は3日、第二地銀神奈川銀行(同)を完全子会社化すると正式に発表した。首都圏では初めて、同一県内の地銀が一つのグループに集約される。ただ、こうした再編が、経営の抜本的な改善につながるかは不透明だ。横浜銀はすでに神奈川銀の株式の7.76%(2022年9月末時点)を保有する大株主。株式公開買い付け(TOB)で6日から4月4日までに残りの全株式を取得する方針だ。買収額は約82億円となる見通し。買収後も神奈川銀の店舗の名称は変えず、現時点で合併は考えていないとしている。神奈川銀の顧客は、これまで通りのサービスを利用できるという。

【政治】岸田首相が荒井秘書官を更迭 性的少数者や同性婚をめぐり差別発言 (2/4.Sat)

 岸田文雄首相は4日午後、性的少数者同性婚をめぐって差別発言をした荒井勝喜・首相秘書官を更迭した。出張先の福井県坂井市で記者団に対して明らかにした。政権中枢で首相を支える最側近の一人が差別発言で辞任に追い込まれたことは首相自身の人権意識も問われる事態で、今後の政権運営に重大な影響を与える可能性もある。荒井氏の発言をめぐり、首相は改めて「多様性を尊重し、包括的な社会を実現していく内閣の考え方には全くそぐわない、言語道断の発言だ」と批判した。
 性的少数者や同性婚のあり方をめぐり、荒井首相秘書官が3日夜、記者団の取材に対し、「隣に住んでいるのもちょっと嫌だ」などと差別的な発言をしたことを認めた。荒井氏は「やや誤解を与えるような表現をした。撤回する」と釈明した。複数のメディアによると、荒井氏は3日夜、官邸でオフレコを前提にした取材に対し、同性婚について「見るのも嫌だ」「秘書官室もみんな反対する」「同性婚を認めたら国を捨てる人が出てくる」との趣旨の発言をした。(2/3.Fri)

【国際】米上空を飛行の中国の気球、米軍が領海上で撃墜 バイデン氏が承認 (2/4.Sat)

 中国の気球が米国本土の上空を飛行していた問題で、オースティン米国防長官は4日、米北方軍の戦闘機が同日午後に米南東部サウスカロライナ州沖の上空で気球を撃墜したと発表した。バイデン大統領は訪問先のメリーランドで、記者団に「水曜日(1日)に気球について説明を受けた時、私は国防総省にできるだけ早く撃墜するよう命じた。彼らは地上の誰も傷つけることなく、(米国の領海である)12マイル以内の海上で実行することが最善だと決めた。撃墜を成功させた飛行士たちを褒めたたえたい」と話した。
 米国の上空で米軍が中国の気球を撃墜したことを受け、中国外務省は5日朝、「強烈な不満と抗議」を示す声明を発表した。「明らかな過剰反応であり、国際慣例の重大な違反」などとして反発を強めている。(2/5.Sun)

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