2023年01月30日

トヨタ社長交代へ トップ3類型に長短あり、志望企業はどれ?【週間ニュースまとめ1月23日~29日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 企業のトップには三つの類型があります。ひとつは「オーナー型」です。会社の創業者やその一族がトップとして経営しているケースです。ふたつめは「サラリーパーソン(サラリーマン)型」です。ふつうの社員が出世してトップになり、経営しているケースです。みっつめは「レンタル型」です。経営を得意とする人を呼んできて任せるケースです。大企業ではサラリーパーソン型が多く、次いでオーナー型で、レンタル型は最近増えていますがまだ少数です。トヨタ自動車の豊田章男社長が会長に退き、佐藤恒治執行役員が社長に昇格する人事が発表されました。創業家の一員の章男社長がトップを務めた14年間、トヨタは典型的なオーナー型経営でした。佐藤新社長はふつうの社員出身なので、サラリーパーソン型になります。ただトヨタの場合は、章男氏が会長として残りますし、章男氏の長男など豊田家の人間が社内にいるので、どこまでサラリーパーソン型になるかは微妙です。オーナー型、サラリーパーソン型、レンタル型には、それぞれ良し悪しがあります。オーナー型は求心力が強く、意思決定が早いため大胆な決断やスピード感のある経営ができると言われます。欠点としては、ワンマンになり暴走する恐れがあることです。サラリーパーソン型は逆で、いろいろなチェックが効くので暴走する恐れは小さいのですが、意思決定に時間がかかったり派閥争いが起こったりするデメリットがあると言われます。レンタル型のトップは数字や経営理論には強いが、社員の能力や性格をつかんでいないため人間力を活用するのは苦手だと言われます。就活生としては志望する会社がどの型かを調べて、それが経営にプラスに働いているかマイナスに働いているかを研究してみるといいと思います。(ジャーナリスト・一色清)

(写真・トヨタ自動車の豊田章男社長、佐藤恒治次期社長、内山田竹志会長〈左から〉=同社提供)

【経済】東電、3割値上げを申請 平均家庭で月2611円負担増える見通し(1/23.Mon)

 東京電力は23日、6月以降の家庭向けの規制料金について、平均29.31%の値上げを経済産業省に申請した。実際の値上げ幅は経産省の審査後に決まる。燃料価格の高騰で東電の経営環境は悪化しており、値上げによって改善したい考えだ。東電の申請通りに認められれば、平均的な家庭(毎月の使用量260キロワット時)の電気料金は、月9126円から2611円上がり、1万1737円になる計算だ。大手電力の家庭向け料金は自由料金と規制料金がある。自由料金は電力会社が自由に決められるが、規制料金の値上げには、国の認可が必要だ。東電が値上げを申請すると、専門家らでつくる経産省の機関がコスト削減が進んでいるかなどを審査する。市民から意見を募る公聴会も開かれ、最終的な値上げ幅が決まる。これまでに東北、北陸、中国、四国、沖縄の5電力が家庭向けの規制料金を4月から28~45%引き上げるとして申請し、経産省で審査が進んでいる。北海道電力も今後、申請する方針だ。

【国際】米独、ウクライナに主力戦車提供へ 外堀埋められ「結束重視」を強調(1/25.Wed)

 ドイツ政府は25日、ドイツ製主力戦車「レオパルト2」をウクライナに提供すると発表した。ドイツはロシアを刺激しかねないとして単独供与に慎重だったが、米国も近く主力戦車をあわせて供与することで折り合ったとみられる。ドイツは連邦軍に約300台のレオパルト2を保有する。発表によると、このうち第一段階として、「A6型」の14台を提供する。訓練もドイツで速やかに実施し、弾薬や維持管理なども負担する。ポーランドなどが保有する分のウクライナへの再輸出も認めるとしている。レオパルト2は欧州を中心に各国が計2000台以上保有している。米国も主力戦車「エイブラムス」をウクライナに約30台提供する方針だと、米紙ウォールストリート・ジャーナルが24日、米政府関係者の話として報じた。英国はすでに主力戦車「チャレンジャー2」を14台提供すると決めており、北大西洋条約機構(NATO)を代表する主力戦車がそろってロシア軍と相対することになる。

【社会】奈良の古墳から国内最大の銅鏡と鉄剣 専門家「青銅工芸の最高傑作」(1/25.Wed)

 日本最大の円墳・富雄丸山古墳(奈良市、4世紀後半)で、過去に類例のない銅鏡と全長2メートルを超える巨大な鉄剣が出土した。銅鏡も鉄剣も国内で過去最大のものだという。銅鏡の背面は全面が複雑な文様に覆われており、専門家は「古墳時代青銅工芸の最高傑作」と評価している。古墳を発掘調査している奈良市埋蔵文化財調査センターと、協力機関の奈良県立橿原(かしはら)考古学研究所が25日発表した。同古墳は2017年度、空からの測量調査で直径約109メートルと日本最大の円墳だと判明し、同センターが2018年度から発掘調査を進めてきた。今年度は造り出し(突出部)を発掘し、全長5メートル前後の木棺を収めた埋葬施設を新たに発見。木棺を覆う粘土の中から、全長約2.37メートル、幅約6センチの鉄剣と、長さ約64センチ、幅約31センチの銅鏡が重なって出土した。

【経済】トヨタ社長に53歳の佐藤恒治氏 豊田章男氏「平穏な年はなかった」 (1/26.Thu)

 トヨタ自動車は26日、豊田章男社長(66)が4月1日付で会長に就き、佐藤恒治執行役員(53)を社長に昇格させる人事を発表した。トヨタの社長交代は約14年ぶり。急速に進む自動車の電動化の流れの中で、トップの若返りを決めた。佐藤氏は、遅れが指摘される電気自動車(EV)戦略の立て直しなど、山積する課題に向き合うことになる。トヨタはこの日、初代プリウスの開発責任者として知られる内山田竹志会長(76)の退任も発表した。豊田氏は社長退任を決断した理由について、26日に出演した自社メディア「トヨタイムズ」のネット上の番組内で「内山田会長の退任がトリガー(引き金)だった」と述べた。

【政治】新型コロナ、5月8日に「5類」決定 屋内マスクは「個人の判断」 (1/27.Fri)

 政府は27日、新型コロナウイルス感染症対策本部で、新型コロナの感染症法上の分類を5月8日に季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に引き下げることを決めた。新型コロナを特別な感染症として扱う対応は段階的に縮小。マスクの着用は、屋内外を問わず、原則として個人の判断に委ねる。暮らしや経済活動に大きな影響を与えた「コロナ禍」の政策は、国内での発生から3年あまりで大きく転換する。対策本部に先立って開かれた感染症の専門家らによる厚生労働省の感染症部会は、感染症法に基づく私権制限に見合った「国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれ」はないとして、5類への移行を了承。引き下げ前に改めて、感染症部会で意見を聞き、最終確認する。新たに重症化しやすい変異株が現れた場合は引き下げを見合わせる。

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