2022年09月05日

円安1ドル140円台と内部留保500兆円につながりあり【週間ニュースまとめ8月29日~9月4日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 夏休みが終わったせいか、経済が動き始めています。この週は5本中4本が経済関係のニュースになりました。経済ニュースの場合、それぞれのニュースがつながっている場合がよくあります。この週の場合、企業の内部留保が500兆円を超えたというニュースと24年ぶりに1ドル140円台の円安になったというニュースにはつながりがあります。円安の原因は日米の金利差が開いていることです。おカネは金利の低いところから高いところに動くので、アメリカの中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)が金利を上げる方向にあり、日本銀行が金利を据え置く方向にあれば、円を売ってドルを買う動きが強くなるわけです。日米の金融政策の違いは、景気の感じ方の違いからきています。アメリカは金利を上げて景気を冷やしたほうがいいと考えるほど景気が強くて、日本は金利をあげれば途端に景気が悪くなると感じているのです。このことと、日本の企業の内部留保が初めて500兆円を超えたというニュースにはつながりがあります。内部留保というのは家計で言えば貯金です。日本の企業の業績は総じていいのですが、もうけたお金を貯金に回しているのです。設備投資や人件費に回せば景気がもっと良くなるのですが、企業はそうはしません。それは先行きへの不安を企業が持っているからです。人口が減っていく日本ではこれ以上経済が大きくならないのではないかと思い、逆風にそなえて貯金をしているのです。「わが社がよければ」と考えてみんなが同じようにすることで経済全体が悪くなっているのです。こうした状態を「合成の誤謬」といいます。企業がリスクを恐れず、設備投資をしたり人件費を引き上げたりすればいいと思うのですが、それには経営者心理が変わるきっかけが必要なのかもしれません。(ジャーナリスト・一色清)

(写真は、円相場が一時1ドル=140円台まで下落した)

【経済】京セラ創業者の稲盛和夫さん死去、90歳 JALの経営再建にも貢献(8/30.Tue)

 京セラKDDIの創業者で、日本航空(JAL)の経営再建にも尽くした稲盛和夫(いなもり・かずお)さんが24日午前8時25分、老衰のため京都市内の自宅で死去した。90歳だった。30日に京セラが発表した。鹿児島市生まれ。鹿児島大学工学部を卒業後、京都の碍子(がいし)メーカーに就職した。1959年、独立して京都セラミック(現京セラ)を設立した。1997年から名誉会長。1970年ごろ、半導体の回路を保護する入れ物にあたるパッケージの開発量産に成功した。以来、主力のファインセラミックス部品から電子部品、太陽電池、携帯電話などの分野に事業を広げ、グローバル化も進めた。創業時、28人だった従業員は、グループで8万3000人、世界30以上の国や地域に広がる。
また、1980年代に電気通信事業の自由化の論議が高まったとき、当時の電電公社による「独占はよくない」との思いから、1984年に第二電電企画(後のDDI)を設立。2000年にはDDI、KDD、日本移動通信(IDO)を合併に導き、今のKDDIを設立した。国内の長距離電話の料金引き下げを主導したほか、携帯電話の普及にも尽くした。その後、2010年に経営破綻(はたん)したJALの会長職を引き受けた。「アメーバ経営」と言われる部門別採算制度を導入し、2年8カ月で再上場に導いた。この間、無給だったという。2015年から名誉顧問だった。

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【経済】HISや地元企業、香港ファンドにハウステンボス売却 総額1000億円(8/30.Tue)

 旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)は30日、傘下のテーマパーク「ハウステンボス」(長崎県佐世保市)を、香港の投資会社PAGに約667億円で売却すると発表した。九州の地元企業も株を手放し、売却総額は計1000億円になる。ハウステンボスはPAG傘下で営業を続ける。HISはハウステンボスの株式の66.7%にあたる全保有分を売る。残りを持つ九州電力 JR九州など地元企業5社も売る。ハウステンボスが周辺で直営する「変なホテル」などの宿泊施設も営業は続ける。ハウステンボスはオランダの街並みを再現したテーマパークとして1992年に開業した。バブル崩壊後の景気悪化で業績が低迷し、2003年に経営破綻。2010年にHISと地元5社が経営を引き継ぎ、HISの沢田秀雄会長は「脱・オランダ」戦略を掲げ、経営を立て直した。しかし、HISはコロナ禍が直撃し業績が悪化し、手持ちの資金を確保するためハウステンボスなどの売却を検討したとみられる。長崎県と佐世保市は、ハウステンボスの一角にカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を目指している。長崎県は4月にIR整備計画を国に申請した。

【国際】ゴルバチョフ・ソ連元大統領が死去 東西冷戦を終結に導く (8/30.Tue)

 旧ソ連最後の最高指導者で、東西冷戦を終結に導いたミハイル・ゴルバチョフ元ソ連大統領が30日、死去した。91歳だった。ゴルバチョフ氏は1985年、ソ連共産党書記長に就任。行き詰まった社会主義体制について、「ペレストロイカ」(立て直し)の名で改革に着手し、「新思考外交」で西側諸国との緊張緩和、核軍縮を目指した。1989年12月、ブッシュ米大統領(父)と地中海マルタで会談して「東西冷戦の終結」を宣言。翌1990年にはノーベル平和賞を受賞した。国内では共産党による一党独裁の放棄や大統領制導入などの改革を進めたが、体制の弱体化は止まらなかった。1991年8月に起きた党保守派のクーデターでゴルバチョフ氏の権威失墜は決定的となり、同12月に大統領退任に追い込まれ、ソ連が崩壊した。その後もゴルバチョフ財団を拠点に活発な言論、著作活動を継続した。

【経済】2021年度の企業の内部留保500兆円超 10年連続で過去最高更新(9/1.Thu)

 2021年度の企業の内部留保が、金融・保険業をのぞく全業種で初めて500兆円を超えた。コロナ禍で落ち込んだ経済活動が回復し、企業の業績が好調だった。この10年でみた内部留保の増加率は約8割にのぼる。一方、設備投資や人件費の増加は鈍く、景気の好循環に向けた課題となっている。財務省が1日発表した法人企業統計によると、企業の内部留保は前年度比6.6%増の516兆4750億円で、2017年度以来の伸び率だった。10年連続で過去最高を更新し、2011年度からの増加率は約8割にのぼる。

【経済】円安加速、24年ぶり1ドル=140円台 米利上げ継続の見方強まる(9/1.Thu)

 1日のニューヨーク外国為替市場で円安が進み、円相場は一時、1998年以来、24年ぶりとなる1ドル=140円台をつけた。米国で進む物価高(インフレ)に対応するため、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締めを続けるとの見方から、円を売って金利が高いドルを買う動きが強まった。円安の背景にあるのは日米の金融政策の違いだ。景気の下支えのために金融緩和を続けている日本に対し、FRBは歴史的な物価高を抑えるため、3月から利上げにかじを切っている。市場では米国の景気減速などへの警戒から利上げペースを落とすとの見方があったが、FRBの高官が先週末以降、景気を犠牲にしてもインフレ対策の利上げを優先する考えを相次いで表明した。

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