2021年05月24日

各社のテレワーク実施率公表 コロナ後の働き方は?【週間ニュースまとめ5月17日~23日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 コロナ禍で政府が企業にテレワークを進めるよう求めています。政府は新型コロナへの基本的対処方針で「出勤者数の7割削減」を掲げ、経済産業省はウェブページで企業や団体の出勤者の削減状況を公表し始めました。ただ、日本生産性本部の4月の調査によると、働く人の実施率は19.2%にとどまっています。私見ですが、経営者側にも労働者側にもテレワークへの不安がまだ強いのではないでしょうか。経営者側は仕事ぶりを監視できない不安があります。あの手この手で管理しようとしていますが、限界はあり、社員がさぼって業績が落ちる不安をぬぐえないようです。労働者側もテレワークを経験するとデメリットも見えてきます。雑談ができないことからアイデアが浮かばないとか孤独感が強まるといった心理的な問題が指摘されています。また、通勤のしんどさからは解放されますが、オンとオフの切り替えができないため、だらだらと長時間仕事をしてしまったり運動不足になったりするマイナスを感じる人も多くいます。ほかにも住宅事情や家族との関係から出社を望む人もいます。コロナ禍が収束すれば、テレワークはどうなるのでしょうか。一般的な働き方として定着するとみる人と元の状態に戻るという人に分かれると思います。みなさんはどう思いますか。(ジャーナリスト・一色清)

(写真は、テレワーク導入で出社が減り空席が目立つ「ぐるなび」のオフィス=2020年9月、東京都千代田区)

【社会】国と企業の賠償責任認める アスベスト訴訟で最高裁判決(5/17.Mon)

 建設現場でアスベスト(石綿〈いしわた〉)を吸って被害を負った作業員や遺族ら計約500人が国と建材メーカーに賠償を求めた4件の訴訟で、最高裁第一小法廷(深山〈みやま〉卓也裁判長)は17日午後、原告ほぼ勝訴とする判決を出した。①個人事業主である「一人親方」などに対する国の責任②被害に対するメーカーの責任、の2点を認めなかった一部の高裁判決を覆した。計約1200人が原告となっている全国33件の「建設アスベスト訴訟」で、最高裁の判決は初めて。政府・与党は1人当たりの慰謝料額を最大2600万円とする和解案を検討しており、この日の判決を受けてほかの訴訟も含めて和解が進むとみられる。

【経済】GDP年率5.1%減、3四半期ぶりマイナス 1~3月(5/18.Tue)

 内閣府が18日発表した2021年1~3月期の国内総生産(GDP)の1次速報は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期(2020年10~12月期)より1.3%減り、3四半期ぶりのマイナス成長になった。年率換算は5.1%減。新型コロナウイルス対策で年初に出された2度目の緊急事態宣言で、再び国内の経済活動が大きく制約されたことが響いた。最大の原因は、GDPの半分以上を占める個人消費が1.4%減と落ち込んだことだ。新型コロナが再拡大し、1月8日から首都圏4都県で2度目の緊急事態宣言が始まった。飲食店の営業時間の短縮や住民への不要不急の外出自粛が呼びかけられ、外食や宿泊、娯楽などサービス分野を中心に消費が抑え込まれた。一方で、輸出は2.3%増と伸びた。コロナ禍による経済の落ち込みから立ち直りつつある米国、中国向けを中心に、自動車や電子部品などの輸出が堅調だった。ただ、2けた増だった前期に比べると減速しており、輸入は4.0%増で大きくは減速せず、外需全体ではGDPを押し下げることになった。

【社会】リコール不正、元県議の事務局長を逮捕 署名偽造容疑(5/19.Wed)

 愛知県の大村秀章知事へのリコール署名偽造事件で、愛知県警は19日、運動団体事務局長で元県議の田中孝博容疑者(59)を地方自治法違反(署名偽造)の疑いで逮捕した。また、偽造にかかわったとして、事務局関係者ら数人も同容疑で逮捕する方針だ。リコール署名は昨年8月、美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長らが集め始めた。約43万5000筆を提出したが、県選挙管理委員会が今年2月、約83%にあたる約36万2000筆に無効の疑いがあるとの調査結果を公表。県警は同月中にすべての署名簿を押収し、同法違反容疑で捜査していた。田中元県議は運動団体の事務局長として、署名簿の管理、資金集めなど活動全般を取り仕切ったとされる。

【労働】経産省がテレワーク情報公表 目標未達は集計せず(5/19.Wed)

 経済産業省は19日、企業・団体の在宅勤務(テレワーク)の実施状況をまとめ、ホームページで公表した。政府はコロナ禍で緊急事態宣言が出ている地域について、出勤者の7割削減を目標にする。各社の状況を比較できるようにして、対応を促す狙いだ。ただ、経産省は平均削減率など全体状況を示す数字は明らかにしていない。7割削減を達成できた企業の割合なども集計していない。情報を公開した企業・団体は292で全体の一部にとどまる。内容もバラバラで比較しにくく、テレワークの対応が進むかどうかは不透明だ。経産省は企業・団体の一覧をまとめ、個別の内容は各社のホームページで見られるようにした。今後は週1回のペースで更新する。

【国際】イスラエルとハマスが停戦 エジプトなどが仲介に動く(5/21.Fri)

 イスラエルパレスチナ自治区ガザ地区の武装勢力との武力衝突をめぐり、イスラエルとガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスが21日午前2時(日本時間午前8時)、停戦に入った。エジプトなどが停戦に向けた仲介に動いていた。今後、長期的な停戦が実現するかが焦点となりそうだ。武力衝突が始まって11日目にして、事態の沈静化に向けて動き出した。イスラエルは20日夜、治安閣議を開き、エジプトが主導した停戦案を了承した。イスラエルは10日からガザ地区でハマスの軍事拠点などへの空爆を続けてきたが、「大きな成果を上げた」としている。ロイター通信によると、ハマス幹部は「イスラエルが合意に従う限り、合意に従う」と述べた。ガザ地区の保健省によると、これまでの死者は子ども65人を含む232人。けが人は1900人に上る。一方、イスラエル軍によると、ガザ地区からはこれまでイスラエルに4340発のロケット弾が発射され、イスラエル側では12人が死亡した。

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