2020年08月03日

赤字決算続々、巨大ITは絶好調 志望企業の決算に注目!【週間ニュースまとめ7月27日~8月2日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 この週は2020年4~6月期決算の発表が相次ぎました。コロナにより目を覆いたくなるような悪い決算が目立ちました。日産自動車三菱自動車マツダといった自動車メーカーは通期で巨額の純損失を出すという業績予想を発表しました。航空会社のANAホールディングスは4~6月期だけで1000億円を超す純損失を出し、通期の業績予想は公表できませんでした。鉄道会社も同様で、JR東日本JR東海もこの四半期で巨額の純損失を計上し、通期予想は公表できませんでした。三越伊勢丹などの百貨店も大きな赤字を計上し、東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランドも四半期で過去最大の赤字を計上しました。日本だけでなく世界の多くの企業が大きな赤字に苦しんでいますが、そうした中でアメリカの巨大IT企業は強さを見せつけています。GAFAと呼ばれるグーグルアップルフェイスブックアマゾンの4~6月期決算はグーグルを除いて絶好調でした。アマゾンが売り上げを40%増やし、純利益を2倍にしました。アップルは売上高を11%、純利益を12%増やしました。フェイスブックも売上高を11%増やし、純利益を2倍にしました。グーグルの親会社のアルファベットだけは減収減益でしたが、減り幅は少しでした。いずれも「巣ごもり需要」を取り込んだ効果が出ています。就活生は志望する企業の決算に注意を払うようにしてください。そして好業績の場合も悪い業績の場合もどうしてそうなったのか、を考えてみましょう。それが企業研究の第一歩です。(朝日新聞社教育コーディネーター・一色清)

(グラフは、日産自動車の純損益の推移)

【経済】日産、6700億円の巨額赤字に コロナ拡大の影響直撃(7/28.Tue)

 日産自動車は28日、2021年3月期決算の業績予想を公表し、最終的なもうけを示す純損益が6700億円の赤字になるとした。6712億円の赤字となった前年に続き、2年連続の巨額赤字になる。売上高は7兆8000億円(前年比21%減)、本業のもうけを示す営業損益は4700億円の赤字(前年は404億円の赤字)になるとした。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、1年間の販売台数が前年比16.3%減の412万5000台になる見通しとしている。日産は近年、拡大路線の中で無理な値引き販売を進めてブランド力を低下させ、売り上げを落としてきた。このため、2020年3月期で、過剰設備となったインドネシアやスペインの工場閉鎖などのリストラ費用として巨額の特別損失を計上。年間生産能力の2割削減や年間3000億円の固定費削減などを掲げ、業績回復に向けて再出発していたが、感染拡大の影響が直撃した格好だ。

【社会】感染者が初の1000人超え 大阪の陽性率10%台に上昇(7/29.Wed)

 新型コロナウイルスの国内の感染者は29日、午後11時20分現在で新たに1264人が確認された。1000人を超えるのは初めて。岩手県で初となる新規感染者が確認され、感染者ゼロの都道府県はなくなった。このほか大阪や愛知、福岡、沖縄など9府県で1日あたり過去最多を更新した。また4人の死亡が確認された。大阪府では221人の感染が確認された。28日に続いて2日連続で過去最多を更新し、初めて200人を超えた。このうち約7割の感染経路がわかっていない。感染者は年代別では、30代以下が67%、60代以上は18%で、若者が大半を占める。直近1週間の陽性率の平均は10.1%に達し、4月末以来3カ月ぶりに10%を超えた。

【経済】「景気は後退局面」政府が認定 2018年10月に拡大終了(7/30.Thu)

 内閣府は30日、2012年12月に始まった直近の景気拡大が2018年10月に終わり、国内の景気は翌月から後退局面に入ったと認定した。政府は2019年1月に「今回の景気回復は戦後最長になったとみられる」と発表したが、実際はその前に71カ月間で途切れ、「いざなみ景気」(2008年2月までの73カ月間)の最長記録には届かなかった。最近まで強気だった政府の認識とのずれが浮かび上がった。政府はコロナ危機が本格化する直前の今年2月まで、「景気は緩やかに回復している」との見解を維持してきた。一方、民間の専門家の中では昨年春ごろから、「すでに山を越えている」との見方が広がった。その後、増税やコロナの影響で経済指標の悪化が鮮明になり、正式な景気後退の認定は避けられないとみられていた。第2次安倍政権の発足時に始まった今回の景気拡大は戦後2番目の長さとなったが、過去の好景気と比べると成長率や賃金の伸びは小さく、実感が乏しかったとの指摘が多い。

【経済】コロナ禍、アマゾンもアップルも好業績 巣ごもり需要で(7/30.Thu)

 米巨大IT企業の4~6月期決算が30日に発表された。アマゾンは売上高が前年同期比で4割増、アップルも記録的な好業績で、コロナ禍での強さが鮮明だ。新型コロナウイルスの感染防止で外出がままならないなか、「巣ごもり」の需要を一気に取り込んだ。世界では新型コロナの拡大による外出規制が3月以降本格化。影響が明確になる4~6月期決算は、コロナ禍での企業体力をはかるうえで注目されていた。アマゾンはネット小売りの需要が大きく増え、4~6月期の売上高は前年同期比で40%増の889億1200万ドル、純利益は同2倍の52億4300万ドルに達した。アップルの4~6月期決算は、売上高が11%増の596億8500万ドルで、純利益は12%増の112億5300万ドル。巣ごもりでiPadやパソコン「Mac」の販売が伸び、4~6月期としては過去最高の売上高になった。

【スポーツ】元大関・照ノ富士が復活優勝 幕尻Vは史上3人目の快挙(8/2.Sun)

 大相撲7月場所(東京・国技館千秋楽の2日、東前頭17枚目の照ノ富士(28)=本名ガントルガ・ガンエルデネ、モンゴル出身、伊勢ケ浜部屋=が2015年夏場所以来2度目の優勝を果たした。単独首位で臨んだこの日、関脇御嶽海に勝って13勝2敗とした。照ノ富士は今場所、2年半ぶりに幕内に戻ったばかり。幕内番付が一番下の幕尻の優勝は2000年春場所の貴闘力、今年初場所の徳勝龍に続き3人目の快挙。30場所ぶりの優勝は、元関脇琴錦の43場所に次ぐブランクとなった。大関経験者が関脇以下で優勝するのは、1976年秋場所の魁傑以来、昭和以降2人目。

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