2020年04月27日

高校総体も中止…不運嘆くより今できることやろう【週間ニュースまとめ4月20日~26日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 新型コロナウイルスの感染拡大で、今年の高校総合体育大会(インターハイ)の中止が決まりました。高校で運動部をやった人なら分かるでしょうが、インターハイを高校最後の大会と位置づけて一生懸命練習してきた高校3年生は多く、そうした人たちのショックはとても大きいと思います。高校野球はインターハイとは別で、夏の甲子園大会という大きな夢の舞台があります。こちらも開催するかどうか決断の時期が近づいています。こうした部活の集大成の先には大学受験や就職が控えています。休校が続き、受験や就職についても不安が募り始めているでしょう。今の高校3年生は不運な巡りあわせになったと深く同情します。就活を迫られている大学3、4年生も本当に大変だと思います。先が見えない不安を感じていることでしょう。大学入試や就活では運不運が確かにあります。1969年には大学紛争の影響で東大入試が突然中止になりました。東大を目指していた高3生は目標が直前で消えてなくなりました。就活でも、1970年代の石油危機(オイルショック)のあと、バブルが崩壊して就職氷河期といわれた1990年代後半、2008年のリーマン・ショックのあとなどには採用のハードルがはねあがり、この年代は時の不運に見舞われました。ただ、時がたってみれば、悪かったことだけではないということにも気づきます。社会に出ると、会社の中で人が少ない年代だということで大きな仕事を早くからまかされたり、出世が早かったりすることがよくあります。不本意な就職をした人でも、好況になって行きたかった会社に転職できたという人もいます。運不運はどうしようもないことですが、長い人生、取り返すことはできます。不運を嘆く気持ちは心の中にしまい、今できることに力を尽くすようにしてください。(朝日新聞社教育コーディネーター・一色清)

(写真は、昨年の高校総体の開会式で、入場行進する生徒たち=2019年5月、宮崎市)

 29日からの大型連休中、就活ニュースペーパーは休載します。次回の掲載は5月8日(金)です。

【経済】NY原油先物、史上初のマイナス コロナで供給過剰に(4/20.Mon)

 週明け20日の米ニューヨーク商業取引所で、原油価格の指標となる米国産WTI原油の先物価格(5月物)が1 バレル =マイナス37.63ドルと、史上初めてマイナス価格で取引を終えた。新型コロナウイルスを抑え込む対策で世界経済が停滞。エネルギー需要の急減で原油供給が過剰になっており、原油を貯蔵するスペースが限界に達しつつある。前週末の終値(1バレル=18.27ドル)からは55.90ドル幅もの急落となる。取引時間中に一時、1バレル=マイナス40ドル超まで低下した。マイナス価格は、原油の売り手が、通常とは逆に買い手にお金を払って引き取ってもらうことを意味する。

原油価格が初のマイナス!どうなってるの?【時事まとめ】をご参照ください

【経済】景気判断「急速に悪化」リーマン後以来の「悪化」表現(4/23.Thu)

 政府は23日に公表した4月の月例経済報告で、景気判断を引き下げ、「新型コロナウイルス感染症の影響により、急速に悪化しており、極めて厳しい状況にある」との見方を示した。「悪化」の文言を使うのはリーマン・ショック後の2009年5月以来、約11年ぶり。感染拡大と緊急事態宣言が続くなか、景気はいっそう落ち込んでおり、2カ月連続で大幅な判断引き下げを余儀なくされた。月例経済報告は景気に対する政府の公式見解で、経済運営の土台となる。2カ月連続の下方修正は2014年10月以来。3月分では、それまでの「回復」との文言を6年9カ月ぶりに削除し、「足下で大幅に下押しされており、厳しい状況にある」としたが、今回は経済指標の下落が続く現状を踏まえ、落ち込みの表現を「悪化」に強めた。状況認識についても、アジア通貨危機後の1999年6月以来、約21年ぶりに、「極めて厳しい」とした。

【社会】俳優の岡江久美子さん死去 新型コロナに感染、63歳(4/23.Thu)

 俳優の岡江久美子(おかえ・くみこ)さんが新型コロナウイルスによる肺炎のため、23日に都内の病院で死去したことがわかった。63歳だった。所属事務所が発表した。通夜・葬儀の日程は未定で、後日お別れ会を開くという。所属事務所によると、岡江さんは今月3日に発熱。主治医から「4~5日様子をみるように」と言われたが、6日に容体が急変して緊急入院し、新型コロナウイルスによる肺炎と診断された。集中治療室で人工呼吸器を装着して治療にあたっていたが、23日午前5時20分に亡くなった。昨年末に初期の乳がんのため手術を受け、今年1月末から2月半ばまで放射線治療を受けていたという。

【政治】未配の布マスク、納入2社が全て回収に 不良品見つかり(4/23.Thu)

 新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、政府が全世帯に配布する布マスクの一部に汚れなどの不良品が見つかった問題で、納品した興和伊藤忠商事は、未配布分を回収すると23日に発表した。全量チェックなど、検品体制を強化するという。全世帯向けの布マスク配布は、安倍晋三首相肝いりの対策で、約466億円の予算をあてる。17日から感染者が多い東京都で配布が始まった。だが、一部から不良品が見つかったため、厚生労働省はメーカーに対し、検品体制の強化などを求めていた。

【スポーツ】高校総体が中止 57年の歴史で初 新型コロナで(4/26.Sun)

 全国高校体育連盟は26日、オンラインで臨時理事会を開き、新型コロナウイルスの感染拡大で、8月に開催予定の全国高校総合体育大会の夏季大会を中止すると決めた。全国高校総体が始まった1963年以来、中止は初めて。当初、東京五輪と日程が重なったため、今年は30競技を21府県で分散開催する予定だった。3月には全国高体連加盟の24競技が予定していた全国大会を中止。4月に入って全国高体連は専門家に助言を求めたところ、全国高校総体が30競技で約4万人の選手や役員、60万人以上の観客が移動する大規模イベントで、新型コロナウイルスの感染拡大が起きている状況では、予定通りの開催は困難と指摘されていた。

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