ニュースのポイント
サザンオールスターズの５年ぶりの活動再開が、今日の朝日新聞の紙面２ページを使って発表されました。これは記者が取材して書いた記事ではなく、企業からお金をもらって掲載する広告紙面です。あわせて、独フォルクスワーゲンの「New Golf」とのタイアップ広告も載っています。今日は広告について考えてみましょう。
今日の「号外」は広告紙面を取り上げます。朝日新聞朝刊２ページを丸々使ってサザンオールスターズのメンバー５人の大きな写真が載りました。「サザンオールスターズ、始まる」の大きな文字で活動再開を発表。「復活のニューシングル『ピースとハイライト』８月７日（水）発売」と、この新曲がフォルクスワーゲン「New Golf」のＣＭソングとして本日よりオンエアされる情報が書かれています。「野外スタジアムツアー全国５カ所９公演開催」の告知も。
テレビ欄右下にはフォルクスワーゲンの広告が。「あのバンドと走り出す。」「→詳しくは中面広告へ」とあり、紙面をめくってみると、５面にサザンのメンバーを広告イメージに使ったNew Golfの全面広告が載っています。
（東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から）
就活アドバイス
「サザン復活」の広告は朝日新聞だけに載りました。朝日新聞社は広告号外も発行して全国の都市部で配布。このことはツイッターなどのＳＮＳで大いに話題になりました。サザンの桑田佳祐さんは今回の発表について「勝手ながらビッグサプライズをと思い……」とコメントしています。
広く告知するには、テレビや新聞、雑誌、インターネットなどさまざまな媒体（メディア）を組み合わせてプロモーションするクロスメディアという手法が一般的です。何度も消費者の目に触れるようにして商品や企業情報を意識づけるのが目的です。今回は新聞だけ、それも朝日一紙のみの掲載でした。限られた人しか見ることができない特別な情報だったため、かえって話題になりインパクトが強い広告となったのです。
フォルクスワーゲンの広告はタイアップ広告というものです。同社はサザンの新曲をNew GolfのＣＭソングとして採用。車の発売日にサザン復活発表を合わせることで、さらなる話題性アップをねらいました。テレビ欄の「あのバンド」とはサザンのこと、５面のキャッチコピー「本日始動。」はNew Golfの発売開始とサザンの活動再開をかけて、相乗効果をねらったものです。また、テレビ欄の「→詳しくは中面広告へ。」は、紙面をめくらせる目的もあります。同社は今後、テレビＣＭも含めたクロスメディアでのプロモーションを展開していくでしょう。
新聞広告は他の媒体に比べ信頼度が高く、商品や企業イメージのブランディングに適しているといわれています。広告業界に興味がある人は媒体別の特徴などについて書かれた本がたくさん出ているので調べてみましょう。それ以外の人も、新製品のほか、企業活動、企業理念など、新聞広告から最新の情報を仕入れてください。
※以下は朝日新聞デジタルの記事です（朝日新聞デジタルの有料会員に登録していただくと、広告紙面をデジタルでご覧いただけます）
