2017年11月27日

ジンバブエ大統領辞任 遠い国の出来事から社会考えよう【週間ニュースまとめ11月20日~26日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 日本から遠く離れたアフリカ南部の国ジンバブエクーデターが話題になりました。独立以来37年間大統領の座にいた93歳のムガベ氏が軍や民衆によって引きずり下ろされたのです。41歳年下の妻に大統領の座を譲ろうとしたことが直接の引き金ですが、よくぞここまで大統領でいられたものだと思うくらいひどい政治を続けていました。中でも経済政策は世界史に残る失政です。ハイパーインフレで通貨ジンバブエドルの価値が落ち、2008年のインフレ率は5000億%になりました。これは1年で通貨の価値が5000億分の1になったということです。小さな単位ではお金の意味がなくなり、100兆ジンバブエドル紙幣が発行されるほどで、国民生活はめちゃくちゃだったようです。ジンバブエを見ると、政権をチェックすることがいかに大事か分かります。遠い国の出来事も社会を考える教材になります。目線を上げて遠くのことも見るようにしましょう。(朝日新聞社教育コーディネーター・一色 清)

(写真は、ハイパーインフレでゼロが並ぶジンバブエドル札。価値がなくなり、土産店で売られるようになった=2012年7月20日撮影)

週間ニュースまとめ

【国際】米、北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定 9年ぶり(11/20.Mon)

 トランプ米大統領は20日午前(日本時間21日未明)、北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定すると発表した。2008年に指定解除して以来9年ぶり。北朝鮮への経済援助や国際金融機関による融資などの取引が幅広く制限される。同時に指定は「敵視の象徴」でもあり、北朝鮮が激しく反発するのは必至だ。

【国際】ムガベ大統領の辞任発表 ジンバブエ、長期支配終幕(11/21.Tue)

 アフリカ南部ジンバブエの国会議長は21日、ムガベ大統領(93)が辞任したと発表した。ロイター通信などが報じた。1980年の独立以来、37年に及んだ長期支配は終幕を迎えた。事実上のクーデターを起こした軍幹部や「身内」の与党幹部に退任を迫られ、これを受け入れた形だ。

【政治】地中のゴミ量、最大7割減 森友問題、値引き根拠揺らぐ(11/22.Wed)

 学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地の売却経緯を調べた会計検査院は22日、調査内容を国会に報告した。地中のごみの量について、国が売却契約時に推計の理由としたデータは根拠が不十分としたうえで、独自に試算した結果、最大で約7割減ることなどを指摘した。ごみの量は8億2000万円の値引きの根拠となっており、売却価格の妥当性があらためて揺らぐことになった。

【経済】三菱マテリアル系2社、製品データ改ざん 車などの部品(11/23.Thu)

 非鉄大手の三菱マテリアルは23日、子会社の三菱電線工業(東京都千代田区)と三菱伸銅(同)の2社が製品の品質データを改ざんしていたと発表した。不正があったのは、三菱電線では航空機や自動車に使われる「パッキン」と呼ばれるゴム部品。三菱伸銅では銅製で薄い板状の「銅条」と呼ばれる自動車向けなどの部品。強度や寸法で顧客が求める基準に達していないのに、不正に測定値などを書き換えていた。

【国際】モスクで爆発・銃撃、200人死亡 エジプト東部(11/24.Fri)

 エジプト東部シナイ半島アリーシュ西方のビル・アルアブドのイスラム教礼拝所(モスク)で24日、爆発と銃撃があり、国営中東通信によると少なくとも200人が死亡、130人が負傷した。エジプトで起きた襲撃事件としては過去最大規模の惨事となった。犯行声明は出ていないが、イスラム過激派の専門家は過激派組織「イスラム国」(IS)によるテロの可能性を指摘している。地元メディアによるとモスクで爆発が起きた後、武装グループが逃げようとする人々に向けて次々と銃撃し、車で逃走したという。

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