2017年05月11日

カシオ、タカラトミー…「決算から」でトピックを知ろう

テーマ:経済

ニュースのポイント

 新聞の経済面に企業の2017年3月期決算に関する記事が増えてきました。朝日新聞の「決算から」のコーナーでは連日、「○○がヒットして過去最高益」といった話題を数本取り上げています。業界や企業の最新動向ですから、面接などで取り上げる話題にもってこいです。(編集長・木之本敬介)

 今日取り上げるのは、経済面(8面)「決算から」の
・「G-SHOCK 16年度850万個]
・「ベイブレード、続く人気」
・「『回らない』寿司店、増加中」
・「オールバック、インドネシアで流行中」
(いずれも東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)です。
(写真は、腕時計シリーズ「G-SHOCK」=カシオ計算機提供)

決算とは?

 決算は、企業が一定期間の売上高など経営実績や財政状態をまとめ、「いくらお金を使って、いくらもうけたか、財産の状況はどうなっているのか」を明らかにする手続きのことです。法律で1年に1回は行うことになっていて、4月から翌年3月を会計年度とする「3月期決算」の企業が多いため、今の時期に発表が集中します。

きょうの決算記事

 今日の経済面(6面)には、5本の決算記事が載っています。
・「トヨタ2年連続減益へ/18年3月期 純利益1.5兆円予想」
・「ソフトバンク純益1.4兆円/1兆円超 日本企業3例目」
・「三越伊勢丹 早期退職募集へ/減収減益/地方店 テナント誘致推進」
・「タカタ、3年連続赤字/特別損失1329億円 『法的整理』焦点」
・「追加リストラ JDIが検討/3年連続の赤字」

 ソフトバンク以外は、業績があまり好調とはいえない企業のニュースですね。決算は数字で明確に出た結果ですから、記事では企業にとって良い数字も良くない数字も取り上げます。主な業界については、個々の企業だけでなく業界全体の決算の動向をまとめた記事も掲載されるので、見逃さないようにしてください。

「決算から」に注目!

 8面には、「決算・人事など」の見出しの後に、「水産・鉱業」「建設」「食品」など業界ごとに社名が並んでいます。社名の下にある「増配」「据置」「減配」は、株主に分配される利益金である配当が前期より増えるのか、同じか、減るのかを表しています。その後にある数字は、各社の純利益(単位100万円)、1株に対する配当額(円)、株主総会の日付です。

 注目してほしいのは、「決算から」のコーナーです。今日の紙面に載っているのは――。
カシオ計算機:腕時計シリーズ「G-SHOCK」の出荷が年850万個と過去最高。中国、東南アジアでの売れ行きが好調。円高などで減収減益だったが、時計事業は現地通貨ベースで5%の増収だった
タカラトミー:現代版ベーゴマ「ベイブレードバースト」(写真、同社提供)の国内累計販売数が900万個を突破する大ヒット。売上高は前年比2.8%増の1676億円
元気寿司:回らない「オールオーダー方式」の店を全国86店に拡大。新鮮なすしが食べられると好評で、「回る」店からの改装店では売上高が1.5倍に。食品ロスも減った
マンダム:売上高が前年比3.0%増の773億円。7年連続で過去最高を更新。整髪料「ビャツビー スタイリングポマード」がインドネシアで爆発的に売れた。若者の間でオールバックが流行中

 回転ずしチェーンで「回らないすし」がヒットしたり、インドネシアでオールバックがはやったり、意外なヒットもありますよね。今年の「決算から」ではこれまでに、キッコーマン、フジ日本精糖、ラウンドワン、松屋フーズ、ヨネックスが取り上げられました。明日以降もいろんな企業が登場するはずです。

 面接で「最近気になる出来事」を聞かれたときなどに、こうしたトピックを語れたら、「おっ、この学生、うちの企業のニュースにアンテナを張ってるな」などと企業の人の印象に残るかもしれませんよ。活用してください。

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