ニュースのポイント
今日取り上げるのは、経済面(8面)の「東芝 株主から批判続出/半導体分社化は承認/臨時株主総会」(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版)です。
(写真は、東京・港区にある東芝本社ビル)
「会社は誰のものか」という質問への答えはひとつではありません。「社会のもの」と答える経営者もいれば、「社員のもの」とか「私のもの」とか答える経営者もいます。これらは経営者の主観ですので、間違いとは言えませんが、資本主義とそれに基づいてつくられている商法を忠実に解釈すれば、株式会社は「株主のもの」という答えが正解です。つまり、会社で一番えらいのは、経営者でも社員でもお客さんでもなく、お金を出している人、つまり株を持っている人なのです。ですから、誰でも証券会社を通じて株を買えば、その会社の重要なことを決める総会に参加する権利を持つことになります。
株式会社でも上場企業と非上場企業は違います。上場企業は、株式市場で株を取引できる会社で、非上場企業は株式市場では株を取引できない会社です。上場していると、新たな株を発行して資金を調達することができますし、株価が上がれば銀行からたくさんお金を借りることができるようになります。知名度も上がります。ただ、会社の細かい情報を誰でも知ることができるように公開しなければなりません。また、上場企業は、一族がほとんどの株を保有することはできない決まりになっています。非上場企業は、こうした制約を嫌っているケースが多く、オーナーが君臨している会社によく見られます。
取締役と社員との関係も知っておきましょう。取締役は社員ではありません。経営者です。社員から取締役になるときにいったん会社を退職し、株主総会の承認と取締役会の決議によって取締役になります。基本的に取締役は会社の株主であることが必要とされていて、社員時代に自社株を持っていない人は、取締役就任時に買うのが一般的です。多くの大企業は、サラリーマンが出世して取締役になっていますので、課長が部長になるのと、部長が取締役になるのを同じような出世ととらえがちですが、部長=会社に雇われている人、取締役=経営者なので、決定的な立場の違いがあるのです。経営の失敗で責任を問われるのは、取締役以上の人たちだけです。
みなさんが就職を目指している会社は、ほとんどが株式会社だと思います。大学のサークルやNPOなども人が集まって活動する組織ですが、株式会社とはいろいろな点で違います。ビジネスの世界では、株主、経営者、社員、顧客の関係や役割をきちんと理解しておかないと、大失敗をすることもあります。ざっくりとでいいですから、今のうちに覚えておきましょう。
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2025/04/03 更新
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