2024年10月31日

志望企業、業界にあったガクチカ作りを【26卒学生の就活ルポ15】

テーマ:学生の就活ルポ

 2026年卒学生の就職活動を適宜、「就活ニュースペーパー」で紹介するこのコーナー。今回は、地方国立大工学部のシンヤさんが登場します。志望企業から内定を得て、いまはどの会社を選ぶかじっくり検討しているシンヤさん。もともとベンチャー志望だったシンヤさんは、ベンチャー企業でのインターンシップ体験がガクチカとして就活にとても役だったといいます。ガクチカを考えるうえでは、志望する企業や業界の性格も踏まえたうえでエピソードを考える必要がありそうだとシンヤさんは指摘しています。(編集部・福井洋平)
(写真はiStock)

【地方国立大 工学部 3年男性 シンヤさん】

■2社からオファー面談受ける
 9月末に、志望度の高いベンチャー企業から内定をいただきました。最終面談はこちらが1人に役員2人で、すでにインターンシップにも参加していたので改めて深い話を聞かれることはなく、私の趣味の話を深掘りされたりしました。この会社も含め、内定をいただいた会社のうち3社のなかから年内には入社する会社を決めたいと思います。選択肢としている3社のうち2社とは、就職後の配属先や報酬についてオファーをもらう面談を受けました。どちらもまだ配属先がはっきり決まっているわけではないですが、おおよその業務の方向性や年俸、インセンティブなどについて説明をうけました。
 いまは転職がごく自然な選択肢になっているので、最初に入る会社は待遇面で選ぶよりも一番面白そうな仕事ができるところ、新卒ができなさそうなことにもチャレンジできそうなところを選びたいという思いが強いです。ただ、もしかしたら仕事が大変すぎてつぶれるかもしれない、という不安も少しまだ残っていて、少し悩んでいるところです。

■ガクチカ対策は自分の志望企業や業界の性質を考えて
 面接ではよく、ガクチカを聞かれることがあります。自分の経験上、ガクチカはどんなエピソードでもいいと思いますが、自分がその行動を起こすときに何を考え、どういうことを実際に行い、結果をうけてどう改善していったか――ということを話せれば就活で活かせると思います。自分はゲームが趣味ですが、その話をするときもスコアをあげるためにこういう戦略をたてて、こういうトレーニングを重ねていったという話をすることで、面談でもいい反応をもらうことができました
 さらにガクチカを就活に生かすためには自分の志望企業や業種を考えて、そこにあったエピソードを選択するか、エピソードがつくれるような経験を積む必要があると考えています。自分はベンチャー企業志望でしたが、ちょうどスタートアップ企業でインターンをやっていた経験を生かすことができました。一方、このエピソードはもしかしたら日系の伝統企業に入るのには向いていないかもしれません。自分で戦略をたててガクチカを話せるようになるのが大切と感じました。

■生成AIなど「トレンド」に乗れそうな企業に興味
 社会人になるとほかの会社に話を聞きにいくのも難しくなると思いますので、就活生のうちに志望企業以外に興味のある会社にも話を聞きに行きたいと考えています。自分が興味があるのは、時代の「トレンド」に乗っている、乗ろうとしている会社です。いまだったら生成AIや、2024年問題など、ニュースでもよく取り上げられて政府が政策課題にしているようなテーマに取り組んでいる企業のなかに、将来ぐっと伸びる会社があると自分は考えています。自然とベンチャー企業のほうに多く目がいっていますが、大手企業でもAIの活用を積極的に考えているところなどは、見にいくかもしれません。

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