2024年08月08日

動画選考、サークルの協力で通過 説明会で営業職の見方かわり インターンを検討【26卒学生の就活ルポ7】

テーマ:学生の就活ルポ

 2026年卒学生の就職活動を適宜、「就活ニュースペーパー」で紹介するこのコーナー。都内私立大のケイジさんと都内女子大のシュリさんが3回目の登場です。インターンシップ選考で立て続けに動画提出を課されたケイジさん、1人で撮影していたときは通過しなかったのですが、サークルのメンバーと一緒に撮影してみたところ通過するようになったそうです。情報を盛ってもばれにくいエントリーシートよりも、動画のほうが学生の素の姿がより見えてきます。自分のもっているスキルや人脈は大いに使って自己PRをしたほうがよさそうです。(編集部・福井洋平)
(写真、イラストはPIXTA)

【都内私立大法学部 3年男性 ケイジさん】

■「動画選考」サークルの協力で通過
 夏のインターンシップは5社決まっていましたが、あらたに3社が決まりました。金融系2社とメーカー1社です。メーカーはESの内容が面白そうだったので受けてみました。デベロッパー系も結構エントリーしましたが、こちらはほとんど落ちました。自分の受けたデベロッパー系は1分間の自己アピールを撮影する「動画選考」を課す会社が多く、最初は1人で撮影していました。しかしなかなか通過できず、YouTubeでどんな動画を撮ればいいか調べてみたら、フリップを使って自己PRしてみたりサークルの様子を写してみたり、いろいろな工夫をしないといけないことがわかりまして。自分も所属サークルに協力してもらい、ユニフォームを着て後ろで練習風景を写し込みながら自己PR動画を撮影してみたら、ようやく通過することができました。

■自分の素を出せた面接は通過率高い
 インターン選考に通過したところと落ちたところの違いは、自分の素を出せたかどうかだと思います。がちがちに準備して、相手にあわせようとして自分をとりつくろって臨んだ面接は結果が出ていません。面接官との相性も重要だと感じます。自分に興味関心を持ってくれる、と感じることができると、こちらもリラックスできて素を出せて、結果もついてきたと思います。

 面接は笑顔を絶やさず、GDでは話のできてない人に話をふることは意識しています。選考に通過したメーカーでも「笑顔がいいね」と言われました。

 3~4月から就活を始めた人は結果が出ていますね。6月から始めた人はサマーインターンに決まっていないです。はやくから意識し申し込むことが大切だと思いました。自分も4~5月にエントリーした企業は結果がいいです。おそらく6月ごろから競争率が高くなってくるので、選考通過が難しくなってきます。また、はやく就活をスタートするとESもブラッシュアップされてくるし、面接にも慣れてきます。

OB訪問もはじめる

■睡眠は犠牲にしないように
 夏休みにゼミのイベントがあるので、日程の調整が大変です。すでに2社くらい断っています。そこは辞退する時のフォームがあるのでそこに情報を入れています。

 8月はインターンのない日が7日くらいしかないので、体調管理に気をつけています。徹夜でテスト勉強している人もいますが、自分は睡眠を犠牲にしないようにしています。

 GDの進め方も、課題に対するアウトプット力も、まだ自分は足りていないと思います。うまい人は、とてもうまいんですよね。一方でGDの時にしゃべらない人が多いこともありました。そういう時にどう振る舞うといいのか、ということもまだ悩んでいます。

■OB訪問をはじめる
 夏のインターンの予定が詰まってきたので、これ以上は積極的にはインターンの予定を入れずに、OB訪問をしようと思っています。大学のキャリアセンターで、気になる企業のOBの連絡先をもらってきました。ちなみに大学の友人はキャリアセンターの人と仲良くなって、その人の紹介で大手企業の部長さんを紹介してもらっていました。

 OBとつないでくれるウェブサービスも利用して、インターンに参加する企業のOB訪問はなるべくしようと思っています。キャリアセンターでは、OB訪問にいく際のメールの添削などもしてくれました。先方が忙しいので月曜日のメールは避ける、なるべく昼間に送ると言ったアドバイスもいただいています。自分は男性ですが、アルコールのでる場では絶対会わない、なるべく同性の先輩と会う、プライベートのことはなるべくしゃべらない、といったことも気をつけようと思います。

 若い社員でしたら、どういった思いで就活をしたか、先輩としての意見を聞いてみたいです。またベテランの方でも、もしいまの知識のままで就活生に戻ったら、いまの会社を受けるかどうか聞こうと思っています。

【都内女子大 文系学部3年 シュリさん】

■就活サイトで過去の通過ES見て研究
 マスコミ志望で、大手新聞社のワンデーのインターンシップに7月上旬に参加しました。記者の話が聞けるほか取材体験もしたのですが、プロでも難しいくらい早い時間で記事をまとめる必要がありました。ほかにも大手新聞社には何社かインターンシップ参加にむけてエントリーシート(ES)を書いています。

 就活情報サイトで過去にその会社を通過したESが見られるサービスがあり、そこを活用して各社ごとにESの書き方を考えています。ある会社はまじめなことを書いた方がいいとか、ある会社は趣味や自己アピールを丁寧に書いた方がいいとか、過去のESから傾向をつかむようにしています。

■AI活用してESの誤字脱字をチェック
 選考結果がどうなるか本当に怖いです……。先輩方のESを見ると自分の書いていることで本当にいいのだろうかと悩んでしまいます。就活系SNSサービスで自分のESを見てもらい「結論を最初に書くように」といったアドバイスをいただいたりしています。個人的には、ESはAIにチェックしてもらうのが一番いいと思っています。チャットGPTにESを投げて、誤字脱字をチェックしてもらったり、もっと改善点はないかと聞いたりしています。就活生目線で書き換えてと指示すると、結構的確に修正をしてくれますね。両親にESを見せたこともありますが、優しい親なのでほめてくれるばかりで、うれしいんですが参考にはちょっとならなかったです。

 スカウト系アプリからはベンチャー系の広告代理店や、大手のテレビ局からもインターンシップのスカウトが来ていますが、いまのところエントリーの予定はないです。インターンから選考に直結するルートもあるのですが、私は会社の説明をきちんと聞いて納得してから選考に進みたいので、あまりインターン直結のルートには魅力を感じていないです。マスコミ以外は以前お話をしていた大手旅行会社と小さなメーカーさん以外はいまのところあまり見ていません。

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