2021年02月15日

東北で震度6強…死者ゼロは進歩の証し、絶えず対策必要【週間ニュースまとめ2月8日~14日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 福島県沖を震源とする大きな地震がありました。宮城、福島両県では震度6強という強い揺れを観測しました。東日本大震災からまもなく10年というところですが、今回の地震は東日本大震災の余震だそうです。こんなにたってもまだ余震があるのかということと「東日本大震災を忘れるな」という警告ともとれるタイミングに驚きました。私は新聞記者になって福島市に赴任しましたが、そこでいきなり大きな地震にみまわれました。1978年の宮城県沖地震です。今回と同じように宮城、福島に大きな被害を与えました。死者は28人、建物の 半壊は7000戸以上に及びました。死者のうち18人の死因は、倒れたブロック塀の下敷きでした。今回は1人の死者も出ていませんし、建物の全半壊もずっと少なくてすんでいます。地震の規模は宮城県沖地震がマグニチュード7.4で、今回はマグニチュード7.1。最大震度は宮城県沖地震が5で、今回は6強です。震度の測り方が体感から機械に変わっているのではっきりとは言えませんが、揺れは今回の方が大きかった可能性があります。なのに、今回の方がずっと被害が小さくすんだのは、災害に対する日本社会の進歩によるものだと私は思います。鉄骨の入っていないブロック塀はかなり減りました。建物も厳しい耐震基準をクリアしたものが大半になっています。津波を別にすれば、日本は昔より地震の揺れに強い社会になっていることを痛感します。「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉を心に刻んで、絶え間なく災害に強い社会づくりをしないといけないと改めて思いました。(朝日新聞社教育コーディネーター・一色清)

(写真は、市の防災備蓄倉庫で、雨に備えてブルーシートを求める人たち。長い列ができていた=2021年2月15日午前9時2分、福島県相馬市)

【社会】水虫薬の睡眠薬混入、116日間の業務停止命令 福井県(2/9.Tue)

 水虫などの皮膚病用の飲み薬に睡眠導入剤が混入した問題で、福井県は9日、製造した小林化工(同県あわら市)に116日間の業務停止命令を出した。少なくとも2005年以降、約7割の製品で法令違反が確認されたとし、小林広幸社長ら経営陣も違法性を把握していたとした。厚生労働省によれば、医薬品医療機器法違反として最長の業務停止処分となる。県などによると、睡眠導入剤が混入した薬イトラコナゾール錠50「MEEK」の製造に関する法令違反としては、厚労省の承認外の手順による工程があったほか、新たに、立ち入り調査に備えて適切な工程を装った裏帳簿をつくったことや出荷前の品質検査で結果の捏造(ねつぞう)があったとした。

【経済】トヨタ、営業利益2兆円に上方修正 米や中国で販売回復(2/10.Wed)

 トヨタ自動車は10日、今年度(2021年3月期)の業績予想(国際会計基準)を上方修正し、本業のもうけを示す営業利益が前年比16.6%減の2兆円になりそうだと発表した。従来予想を7000億円引き上げる。新型コロナウイルスの影響で急減した世界販売が、主要市場の米国や中国で回復しており、昨年11月に続く上方修正となった。営業利益が2兆円台となれば4年連続。売上高は11.3%減の26兆5000億円、最終的なもうけを示す純利益は6.7%減の1兆9000億円を見込み、従来予想をそれぞれ5000億円、4800億円引き上げた。

【社会】森会長が辞任を表明「準備の妨げになってはいけない」(2/12.Fri)

 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会森喜朗会長(83)=元首相=は12日、自身の女性蔑視発言の責任をとり、辞任を表明した。この日午後、都内で開かれた理事と評議員らによる合同懇談会の冒頭で「今日をもって会長を辞任する。大事なことは、オリンピックを7月に開催すること。私がいることで諸準備の妨げになってはならない」などと述べた。森会長は11日、評議員で元日本サッカー協会会長の川淵三郎氏(84)に就任を打診していたが、退任する森会長自らが後継を指名することに「密室で決まっている」などの批判の声が高まっていた。12日の冒頭の発言では川淵氏への言及はなく「皆様の率直な意見を頂いて、この会を意味のあるものにして欲しい」と述べるにとどめた。川淵氏は「もし選ばれれば、森さんの期待に沿うべく、ベストを尽くしたい」と受け入れる意向を示したが、12日に一転、受諾しない意向を固めた。森会長は3日の日本オリンピック委員会(JOC)の臨時評議員会で「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります」などと発言。五輪憲章の根本原則には「肌の色や性別、宗教などいかなる差別も許さない」などと明記されており「五輪憲章違反だ」との指摘が出た。

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【社会】東北で震度6強(2/13.Sat)

 13日午後11時7分ごろ、福島県沖を震源とする地震があり、最大震度6強を観測した。気象庁によると若干の海面変動の可能性はあるが、津波の被害の心配はないとしている。震度6強を観測したのは、宮城県蔵王町、福島県の国見町、相馬市、新地町。政府の地震調査委員会委員長の平田直・防災科学技術研究所参与地震学)は「震源の場所から、東日本大震災の余震とみられる。地震の規模がマグニチュード(M)7.1(速報値)、最大震度は6強なので、被害が出ている可能性もある。この地震の余震が起こる可能性もあり、改めて家具の転倒防止など、備えを確認してほしい」と注意を呼びかけた。M9.0の東日本大震災から10年たってもまだ余震は起きていて、影響は続いている。14日午前9時までに福島、宮城など7県で102人のけが人が確認された。死者は確認されていない。東北電力東京電力管内では最大で計約96万2000戸が停電したが、14日午前のうちにすべて解消した。

【国際】トランプ前大統領に無罪 議事堂襲撃めぐる弾劾裁判(2/13.Sat)

 米連邦議会議事堂の襲撃事件をめぐるトランプ前大統領の弾劾(だんがい)裁判で、陪審員を務める上院議員による評決が13日(日本時間14日)あり、トランプ氏は無罪となった。有罪となるためには、定数100の上院で出席議員の3分の2以上が賛同する必要があったが、50人いる共和党議員の多くは「無罪」と判断した。評決の結果、有罪は57人、無罪は43人だった。共和党からも7人が有罪と判断した。しかし、有罪に必要な67人以上には届かなかった。

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