2020年06月14日

巨額の2次補正成立 「官のお金は国民のお金」忘れずに【週間ニュースまとめ6月8日~14日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 新型コロナウイルス対策にあてる第2次補正予算が成立しました。総額約32兆円という巨額な補正予算です。先に成立した第1次補正予算は総額約26兆円でしたから、あわせて58兆円ものお金になります。その中には新型コロナのために経済的に苦しんでいる国民や特定の事業者に配られるお金がたくさんあります。配るためには膨大な事務作業が必要です。官庁にはノウハウマンパワーがない場合もあり、事業によっては民間に委託するものがあります。中小企業などに最大200万円を出す持続化給付金は第1次補正で成立しましたが、実態が不透明な団体に委託され、そこから再委託、再々委託、再々々委託といった形で仕事が次々に別の会社におろされていました。委託のたびに委託先にお金が落ちるので、予算の一部を委託される民間業者が山分けするような形になっています。国会でその不透明さが問題になっていますが、17日には国会が閉会する予定なので、うやむやになったまま事業が進む恐れがあります。が発注する事業は、民間企業にとっては「おいしい仕事」という表現をよく聞きます。官は自分のお金ではないので、できるだけ安くすまそうという意識が生まれにくく、民間企業にとっては確実に利益が見込めるため「おいしい」と思いがちなのです。ただ、そのお金は国民の税金です。今回は実際には国債という国民からの借金ですが、これも将来の国民が税金で返さないといけないお金です。民間企業に就職すると官が発注する仕事を請け負ったり、官と一緒に仕事をしたりすることがあるかもしれません。官のお金は国民のお金ですから、企業の選ばれ方やお金の使い方について堂々と説明できるようにしておかないといけません。そうでないと大問題の当事者になるかもしれないということを忘れないようにしましょう。(朝日新聞社教育コーディネーター・一色清)

(図解は、2020年度予算の2回の大型補正で実施される主な給付・助成事業の支給状況と課題)

【社会】伊藤詩織氏が漫画家らを提訴 ツイッターへの投稿めぐり(6/8.Mon)

 3年前に実名を出して記者会見した後、ツイッターに事実と異なる投稿をされて名誉を傷つけられたとして、自らの性被害を告発したジャーナリストの伊藤詩織氏(31)が8日、投稿した3人に計770万円の損害賠償と投稿の削除などを求める訴えを東京地裁に起こした。今回の名誉毀損(きそん)訴訟で問題とされたのは、伊藤氏が2017年5月に下の名前を公表して性被害を訴える記者会見を開いた後の同年6月~2019年12月、「はすみとしこ」のペンネームで活動する漫画家がツイートした5件。訴状によると、2018年2月には「山口」と書かれたTシャツを着た女性の絵に「試しに大物記者と寝てみたわ」「枕営業大失敗!!」など書き添えた漫画を投稿。昨年12月に伊藤氏が勝訴した後の投稿では、涙を浮かべた女性を描き、「裁判なんて簡単よ! カメラの前で泣いてみせて裁判官に見せればいい」などと記した。他の3件も同様の内容が書き込まれた。問題の投稿5件の一部をリツイート(転載)した2人も訴えた。伊藤氏は提訴後に都内で会見を開き、「言葉は人を傷つけ、時に死においやる。これ以上、言葉で人を傷つけることがないよう何か行動を起こさなければいけないと思った」と提訴した理由を語った。

【社会】ホンダ、サイバー攻撃被害認める 身代金ウイルス拡大か(6/9.Tue)

 ホンダは9日、社内ネットワークシステムサイバー攻撃を受けたと明らかにした。8日に大規模な障害が発生し、原因を調べていた。この影響で同日、米国やトルコ、インドなどの計11工場の生産が停止した。このうち4工場の再開時期は未定としている。自動運転技術といった機密情報などの流出は確認されていないとしている。同社によると、社内システムの障害は8日午前9時ごろに発生した。調査したところ、社内のサーバーに外部から侵入されてウイルスが拡散していたことが判明した。10日には復旧する見込み。誰がどのように不正にアクセスしたかなどの詳細な経緯は、「セキュリティー上、答えられない」(広報)としている。自動車工場は全世界に約30カ所あり、3割ほどが止まったことになる。詳細は明らかにされていないが、取材で得た被害の状況などから、パソコンのデータをハッカーが暗号化し、解除のために金銭を要求する「ランサムウェア(身代金ウイルス)」が全社的に広がったものとみられる。

【社会】センバツ出場予定だった32校を甲子園に 8月に交流戦(6/10.Wed)

 日本高校野球連盟は10日、新型コロナウイルスの影響で中止となった今春の第92回選抜高校野球大会に出場予定だった32校を8月に阪神甲子園球場に招き、試合を行うと発表した。「2020年甲子園高校野球交流試合」(仮称)とし、日本高野連が主催し、朝日新聞社、毎日新聞社が後援する。8月10~12日、15~17日の計6日間、32校が1試合ずつ戦う。感染拡大防止の観点から1日3試合以内とし、無観客で開催する方針。球場での開会式は行わず、組み合わせは7月18日に各校主将のオンライン抽選会で決める予定。感染症の専門家らが参加する実行委員会を立ち上げ、運営の準備を進める。各校には30日までに参加可否を確認する。この日オンラインで行われた理事会で決まった。

【社会】接待伴う店やライブハウス19日に可 東京アラート解除(6/11.Thu)

 新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いてきたとして、東京都は11日、感染拡大への警戒を呼びかける「東京アラート」を解除した。休業要請の段階的な緩和についても、都は12日午前0時にカラオケ店やパチンコ店などの遊興施設への要請を解除する「第3段階」に移行した。これでライブハウスなどを除くほぼ全業種で要請が解除された。第3段階への移行で、遊園地やゲームセンター、接待を伴わないバーなどへの休業要請も解除された。飲食店の営業時間は現在の午後10時までから午前0時までに延長される。段階的な緩和についての政府の方針を踏まえ、都は19日からのさらなる緩和の方針も公表した。適切な感染防止対策を取る前提で、キャバレーなどの接待を伴う飲食店や、ライブハウスも19日から休業要請を解除するほか、飲食店への短縮営業の要請も18日までで終了させる。

【政治】コロナ対策の2次補正予算成立 予備費は異例10兆円(6/12.Fri)

 新型コロナウイルス対応の追加対策を盛り込んだ総額31兆9114億円の今年度第2次補正予算は12日、参院 本会議で与野党の賛成多数で可決、成立した。補正予算としては過去最大の規模。事業委託での「税金のムダ遣い」に疑念を残したまま、新たな支援策に動き出すことになる。休業などで収入が減った店の家賃支払いを支えるため、最大600万円を支給する制度を創設。検査・医療体制の整備に自治体が使える交付金は2兆2370億円を積み増した。休業手当の一部を補助する雇用調整助成金も拡充し、政府系金融機関などを活用した資金繰り対策には、11兆6390億円を盛り込んだ。現段階で具体的な使い道を決めない「予備費」は、異例の規模となる10兆円を計上。「政府に使い方を白紙委任することになる」などと野党が反発したが、政府は5兆円分の使い道の大枠を示すにとどめた。

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