2020年03月02日

新型コロナで進む在宅勤務…それでも「主流はオフィス」の理由【週間ニュースまとめ2月25日~3月1日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 この週も新型コロナウイルスに関するニュースでほぼ一色になりました。全国の小学校から高校まで臨時休校するよう政府から要請されました。会社は臨時休業というわけにはいきませんが、感染リスクをできるだけ小さくするため在宅勤務が奨励されています。感染者が出ていなくても全社員を在宅勤務にする会社もあらわれ、この機会に在宅勤務が一気に進むという見方があります。在宅勤務の最大のメリットは通勤時間がいらないことです。都会では片道1時間以上の通勤が普通で、子育て中の親がフルタイムで働く上でも自分の生き方を充実させる上でも障害になっています。通信環境が向上することも考え合わせると、在宅勤務が増える方向にあることは間違いありません。ただ、一気に進むかというと、私の見方は否定的です。在宅勤務のデメリットの最大のものは社員同士のコミュニケーションが不足することです。特に仕事と直接関係なさそうな話題について気軽に意見交換する機会がなくなります。いいアイデアや知的刺激はそうした機会から生まれることが多いのですが、メールやテレビ会議からはあまり生まれそうにありません。数年前、ネット講義の普及によってリアルな大学はいずれなくなるなどといわれましたが、最近は聞かなくなりました。人が集まることの重要性を上回るメリットが今のところないということでしょう。みなさんが社会人のスタートを切る頃は、まだオフィスでの仕事が主流だと思います。(朝日新聞社教育コーディネーター・一色清)

(写真は、京都市内での新型コロナウイルスの感染者確認を受け、在宅勤務に切り替えた京都のソフトウェア開発会社。オフィス外の社員と、パソコン画面を通じて連絡を取り合う=2020年2月4日、京都市)

【政治】首相、全国の小中高校に3月2日からの臨時休校を要請(2/27.Thu)

 安倍晋三首相は27日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、全国すべての小中高校と特別支援学校について、3月2日から春休みに入るまで臨時休校するよう要請した。法的根拠はないが、感染者の増加を踏まえ要請に踏み切った。首相は26日にスポーツ・文化イベントの今後2週間の開催自粛を要請したばかり。その翌日に、より多くの国民の日常生活に関わる前代未聞の要請が出されることになった。厚生労働省は27日、保育ニーズに応えるため、保育園と学童保育(放課後児童クラブ)は「原則開所」を求めると自治体に伝えた。学童保育については、通常の春休みと同様に、開所時間を早めるなど柔軟な対応を求めるとしている。文部科学省も幼稚園は、休園の対象外という。官邸幹部は、塾や予備校は「行ったら意味がない。学校と同じようなもんだ」と述べ、自粛を求めたい考えを示した。

【経済】雇用情勢判断を下方修正 厚労省、7年3カ月ぶり 求人倍率低下続き(2/28.Fri)

 28日に発表された1月の有効求人倍率季節調整値)は前月より0.08ポイント低い1.49倍となった。低下傾向が続いていることを踏まえ、厚生労働省は雇用情勢判断を7年3カ月ぶりに下方修正した。新型コロナウイルスによる影響はまだ目立ってみられないとしているが、先行きを心配する声が出ている。

【社会】米、タリバーンと軍撤退合意 14カ月以内に段階的に(2/29.Sat)

 トランプ米政権は29日、アフガニスタンの反政府勢力タリバーンとの間で、同国の駐留米軍を段階的に撤退させる合意をした。トランプ氏は、2001年の同時多発テロを機に始まった、米軍による同国での戦闘の終結に向けた一歩として、11月の米大統領選で実績としてアピールする狙いだ。ただ、現地の政情治安情勢は不安定で、和平実現の見通しは不透明だ。

【就活】就活、画面越しのスタート 新型コロナ受けウェブ説明会(3/1.Sun)

 大学を来春卒業する3年生らを対象にした就職・採用活動の説明会が1日、解禁された。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、リアルな説明会が相次いで中止される一方、ウェブ上の説明会は盛況だった。就活情報会社のマイナビがこの日、ウェブ上で開いた合同企業説明会には昨年より9割ほど多い256社が参加。視聴を前もって予約した就活生の数は、2.5倍の約6万5000人にのぼった。リアルな説明会については、マイナビとディスコが3月前半の中止を発表済み。リクルートキャリアは3月中の中止を決めている。マイナビのウェブ説明会の予約が増えた一因には、こうした流れがありそうだ。

【社会】大迫傑が日本新記録 東京五輪代表に大きく前進(3/1.Sun)

 東京五輪の代表選考会を兼ねた東京マラソンが1日に開催され、男子は大迫傑(すぐる)(28)=ナイキ=が自身の持つ日本記録を更新する2時間5分29秒で日本選手トップの4位に入った。これまでの日本記録は、2018年のシカゴで出した2時間5分50秒。大迫は東京五輪の代表に近づいた。

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