2019年06月24日

NBA1巡目指名の八村選手は日本が誇る「グローバル人材」【週間ニュースまとめ 6月17日~23日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 今年の日本のスポーツメディアは、少し前には考えられなかった偉業に沸いています。テニスの大坂なおみ選手は全豪オープンで優勝し、世界ランキング1位の座を獲得しました。陸上競技のサニブラウン・ハキーム選手は100メートル9秒97の日本新記録を出しました。そして、バスケットの八村塁(はちむらるい)選手は米プロバスケットNBAウィザーズから日本人初のドラフト1巡目の指名を受けました。どれも10年前なら信じてもらえなかったようなすごいことでした。3人に共通しているのは、父親が外国人で母親が日本人であることと練習や生活の本拠を今はアメリカに置いていることです。最近、日本の企業や大学ではグローバル人材という言葉をよく聞きますが、3人はまさにグローバル人材です。これからますます日本人が海外で活躍したり、海外の人が日本で活躍したりするようになるはずです。人も企業も国籍の意味が薄れていくでしょう。そういう時代には、多様性を意識して視野を広く持つことが大切になります。(朝日新聞社教育コーディネーター・一色清)

(写真は、キャピタルワン・アリーナで行われた会見でウィザーズのユニホームを掲げる八村塁〈中央〉=米ワシントン、6月21日)

週間ニュースまとめ

【経済】フェイスブック、仮想通貨発行へ 27の企業・団体と(6/18.Tue)

 米フェイスブック(FB)は18日、米カード大手のビザやマスターカードなど27の企業や団体と共同で、来年上半期にも暗号資産(仮想通貨)を発行すると発表した。FBのサービスの利用者は世界で計27億人、ビザカードなどの取扱店舗は5000万規模に上り、暗号資産の普及に弾みがつくことになりそうだ。発表によると、暗号資産の名称は「リブラ」で、スイスのジュネーブに設立した発行団体「リブラ協会」が管理、運営する。創立メンバーには、FBの子会社のほか、音楽配信のスポティファイやオンライン決済のペイパル、配車サービスのウーバーなど27の企業・団体が参加。開始時には100以上にする考えだ。日本からの参加も見込み、日本を含む各国の規制当局と協議しているという。


【経済】政府主導の携帯料金値下げ決着 決定プロセスに異論も(6/18.Tue)

 今秋からの携帯電話料金の値下げに向けたルールが18日、まとまった。2年契約の途中解約による違約金を大幅に引き下げ、利用者が携帯電話会社を乗り換えやすくして価格競争を促す。議論の過程では値下げを急ぐ安倍政権の意向もあり、有識者会議では拙速な決定プロセスへの異論も出た。料金の枠組みが大きく変わったことで、携帯会社は今後、大幅な戦略の見直しを迫られる。18日の総務省の有識者会議では、2年契約の途中解約での違約金の上限を、9500円から1000円に引き下げることなどを柱とするルールがまとまった。高い通信料を原資にした端末代の値引きが過熱し、通信料が高止まりしたことを踏まえ、通信契約を条件としない場合でも端末値引きは2万円までにする。

【社会】当たった?全滅? 五輪チケット発表に100万人超殺到(6/20.Thu)

 2020東京五輪のチケット販売の抽選結果が20日未明から、公式サイトで確認できるようになった。「まさか」。驚きとともに目が覚めた人。「残念」と肩を落とす人。大会の公式サイトにはアクセスが集中し、100万人を超える人たちで「1時間以上待ち」の時間帯もあった。

【国際】中朝首脳、蜜月関係誇示で米にアピール 習国家主席訪朝(6/20.Thu)

 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は20日、北朝鮮の平壌国賓として訪れ、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と会談した。中国の最高指導者の訪朝は14年ぶり。中国は米国との通商交渉が、北朝鮮は非核化協議がそれぞれ難航し、経済苦境にある。両氏は北朝鮮の非核化に連携して取り組む考えを示すなど、米国を牽制(けんせい)。北朝鮮の経済建設への協力も確認した。両氏は昨年以降、中国で4回会談したが、国家主席として習氏が訪朝するのは初めて。中朝は10月に国交70年を控えており、習氏の訪朝は正恩氏が指導する体制を認め、中国が後ろ盾であり続けることを示す重要な意味を持つ。

【スポーツ】八村塁、NBAドラフト1巡目指名(6/21.Fri)

 バスケットボールの世界最高峰、米プロNBAは20日(日本時間21日)、全30チームが新人選手との契約交渉権を得るためのドラフト会議をニューヨークで開き、全米大学体育協会(NCAA)1部・ゴンザガ大の八村塁(21)が、1巡目の全体9位でワシントン・ウィザーズから指名された。日本選手がNBAドラフトの1巡目で指名されるのは初めて。
八村は富山市出身。西アフリカのベナン人の父と日本人の母を持つ。宮城・明成高時代に全国高校選抜優勝大会(現全国高校選手権)で3連覇を達成し、NCAAの強豪・ゴンザガ大に進んだ。身長203センチのフォワード。2018~19年シーズンは持ち前のシュート力を生かして全米大学選手権でチームを8強に導いた。全米コーチ協会の「ベスト5」に選ばれるなど多くの賞を受賞し、NCAA有数の実力選手となった。
 来年の東京五輪では日本代表として活躍が期待されている。

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