2017年11月20日

大卒内定率、最高の75% 油断は禁物【週間ニュースまとめ 11月13日~19日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 「買い手市場」「売り手市場」という言葉があります。就活で使われる場合、買い手市場とは企業側が選ぶ立場の年をいい、売り手市場とは学生側が選ぶ立場の年をいいます。今年の就職戦線は、典型的な売り手市場のようです。厚生労働省と文部科学省が発表した10月1日時点の大学生の内定率は昨年を4ポイント上回る75.2%でした。中身を見ると、理系が前年より7.9ポイントも高くなっています。今は第4次産業革命のまっただ中、と指摘する人がいるくらい、技術の変化が激しくなっています。優秀な理系の人材が欲しいという企業の思いが数字に表れています。今の就活生は一時代前に比べて楽な就活戦線にいると言えますが、どんな企業にでも入れるわけではありません。売り手市場だからといって気を緩めてはいけません。(朝日新聞社教育コーディネーター・一色 清)

(写真は、合同企業説明会に集まる就活生たち。今年は典型的な売り手市場=2017年3月1日撮影)

週間ニュースまとめ

【経済】みずほFG、1.9万人削減へ 構造改革案の概要(11/13.Mon)

 みずほフィナンシャルグループ(FG)は13日、マイナス金利などで収益が悪化している国内事業立て直しのための構造改革案の概要を発表した。グループの従業員は、IT(情報技術)を活用した業務効率化などにより、2017年3月末時点の約7.9万人(臨時従業員を含む)を、10年後の27年3月末には約1.9万人削減する。希望退職の募集は行わず、今後の退職者増による自然減と採用の抑制で調整するほか、出向者を増やす方針だ。

【教育】加計獣医学部、新設を認可 文科相「瑕疵はなかった」(11/14.Tue)

 学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が運営する岡山理科大の獣医学部新設について、林芳正文部科学相は14日、新設を認可したと発表した。専門家らでつくる「大学設置・学校法人審議会」が9日付の答申で新設を認めていた。獣医学部は愛媛県今治市で来年4月に開学する。獣医学部の新設は52年ぶり。獣医師を養成する獣医学科の定員は140人で、全国の大学で最大規模となる。
 加計学園理事長の加計孝太郎氏は安倍首相の友人として知られる。今回の学部新設は、国家戦略特区を使った規制緩和によって実現したが、その過程で「加計学園が優遇されたのでは」との疑いや、政府の説明の不十分さが指摘されてきた。認可に至る手続きについて林芳正文科相は記者会見で「適切に進められた。瑕疵(かし)(欠点)はなかった」と述べた。

【スポーツ】日馬富士、酒に酔って貴ノ岩に暴行 「迷惑かけた」謝罪(11/14.Tue)

 大相撲の東横綱日馬富士(33)=モンゴル出身、伊勢ケ浜部屋=が九州場所前の秋巡業中、同じモンゴル人力士の東前頭八枚目の貴ノ岩(27)=貴乃花部屋=に対して暴行を加えていたことが14日、分かった。日馬富士はこの日朝のけいこ後に謝罪、休場を決めた。「貴乃花親方、貴乃花部屋の後援会の皆様、相撲協会、私の部屋の親方に大変迷惑をかけたことを深くおわび申し上げます」と頭を下げた。

【政治】小池氏、希望代表の辞任表明 「しかるべき形で支援」(11/14.Fri)

 希望の党の小池百合子代表(東京都知事)は14日、両院議員総会で「代表の座を降り、しかるべき形で、皆さんをサポートしたい」と述べ、党代表を辞任した。新代表には玉木雄一郎・共同代表が就いた。小池氏は新執行部の発足を受けて都政に専念する考えだ。

【就職】大卒内定率、最高水準75.2% 10月(11/17.Fri)

 来春に卒業予定の大学生の就職内定率は、10月1日現在で75.2%だった。前年同期を4.0ポイント上回った。2年連続で改善し、調査を始めた1996年度以降で最高水準となった。厚生労働省と文部科学省が17日発表した。厚労省は「企業の人手不足感が強まり、採用活動が前年より早まった影響が出た」と分析している。

 こちらも読んでみてください。
 「大卒求人倍率アップ! でも大企業は『買い手市場』…なぜ?」(2017年4月27日就活ニュース)


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