2017年08月21日

不気味に揺れる世界、就活にも影響?【週間ニュースまとめ 8月7日~20日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 夏休みも中盤ですね。「就活ニュースペーパーby朝日新聞」も休みをいただいていましたが、今日から再開します。お盆休みは会社や役所も休みが多く、ニュースは少なくなります。一方で国際ニュースはお盆に関係なく発生します。注目を集めたのは、まずアメリカと北朝鮮の脅し合いです。大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実験を進める北朝鮮にトランプ大統領はいら立ち、軍事攻撃を連想させる激しい言葉を投げかけました。それに対して北朝鮮はアメリカ領のグアム島周辺にミサイルを撃ち込むと言い返し、緊張が続いています。外の緊張だけでも大変なのに、アメリカは内でも深刻な問題が発生しました。白人至上主義者と反対派が衝突し、反対派に死者が出ましたが、トランプ大統領は白人至上主義者を擁護するような発言をしたのです。これには保守的とみられていた経営者や軍人まで大反発。さらに、トランプ氏は最側近で「思想の支柱」ともされたバノン首席戦略官(写真)を更迭。トランプ政権は混乱を極めています。また、スペインではイスラム過激派によるとみられるテロが起き、たくさんの人が亡くなりました。国内は比較的静かな2週間でしたが、世界は不気味に揺れています。揺れがこれ以上激しくなると、好調な世界経済にも影響が出てきそうです。それはみなさんの就活戦線にも大いに関係します。(朝日新聞社教育コーディネーター・一色 清)

週間ニュースまとめ

【国際】米朝危険な脅し合い(8/9.Wed)

 「見たこともない炎と怒りを受けることになる」「ミサイルでグアム島周辺への包囲射撃を検討している」――。北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐり、米トランプ大統領と、金正恩(キムジョンウン)政権の間で脅し合いがエスカレートしている。核をめぐるチキンゲームは、偶発的な衝突を招きかねない。
 その後、正恩氏は「米国の様子をもう少し見守る」と衝突回避を模索する考えを表明。トランプ氏はツイッターで「北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は非常に賢く、非常に筋の通った選択をした。別の選択をすれば、破滅的で容認できない事態になっただろう」と述べた。(16日)

【国際】米、白人至上主義グループと反対派が衝突 3人死亡(8/12.Sat)

 米東部バージニア州シャーロッツビルで集会を開いた白人至上主義グループと、対抗デモを行った反対派が衝突した。反対派が集まっているところに車が突っ込んで1人が死亡、19人が負傷した。さらに警戒中のヘリコプターが墜落し、警官2人も死亡した。トランプ大統領は記者会見で「各方面による憎悪や偏見、暴力を可能な限り最も強い言葉で非難する」などと述べた。ただ白人至上主義グループに的を絞った非難ではなかったことから、批判も上がっている。
 その後、トランプは記者会見で「両者に非がある」と語った。人種差別を容認するかのような発言に政財界にも批判が広がった。(15日)

【経済】アマゾン、出版社に電子書籍の最安値求める契約見直し(8/15.Tue)

 公正取引委員会は米アマゾンの子会社から、電子書籍の配信事業で独占禁止法違反(不公正な取引方法)の可能性がある契約を見直したとの申し出があった、と発表した。アマゾン側が出版社などに対し、ライバルの配信サイトに比べて最安値にすることなどを求めていたという。

スペイン、3事件続発 バルセロナテロ後、別の街で車暴走(8/17.Thu)

 バカンスで華やぐスペイン北東部バルセロナで、バンが歩行者に突っ込み13人が死亡した。事件の前後には、他の街でも爆発事件や車による突入事件が相次いで発生。シリアやイラクで劣勢に追い込まれた過激派組織「イスラム国」(IS)の呼びかけに感化された過激派による犯行の可能性がある。

【国際】米政権、バノン首席戦略官を更迭 「米国第一」の推進役(8/18.Fri)

 トランプ米大統領は、最側近のスティーブン・バノン大統領首席戦略官を更迭した。バノン氏はトランプ氏が大統領選に勝利した立役者で、排外主義的な「米国第一」政策の推進役だったが、政権内で深刻な対立を招くなど辞任を求める声が高まっていた。トランプ政権は発足から約7カ月のうちに、大統領首席補佐官、首席戦略官、国家安全保障担当補佐官という中核3ポストが全員入れ替わる異例の事態に陥った。

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