2016年04月18日

熊本地震 自分の視点で考えよう(ニュース★あらもーど 4月11日~4月17日)

テーマ:週間ニュースまとめ

 九州中部の地震は、熊本県で断層沿いに震度6弱以上の大きな地震が多数発生し、さらに震源域が大分県にも広がるという、異例の事態となっています。これまでの震災は最初に大きな地震が来て、その後は被害状況の確定、救出、復興と進んでいきましたが、今回は地震被害が現在進行形で続いているという、火山や台風災害のような形です。人的被害が広がり、避難者も10万人を超えました。九州が南北で分断された形になり、物流が止まっているため、多くの産業にも影響が出始めています。このような場合の報道は、出来事を細切れに、しかも大量に報じるため全体像が見えにくくなります。市民として、大学生として、そして就活生として、朝日新聞デジタルの「タイムライン・熊本地震」などを参考にしながら自分の視点で読み取るようにしたいものです。
 写真は2月20日付朝日新聞朝刊、三井物産の記事下広告を使ったバッグです。
 毎週月曜は1週間のニュースのうち、みなさんと共有したい話題をお届けする「ニュース★あらもーど」の日。火曜~金曜日の「今日の朝刊」通常版とともに、ご活用ください。(朝日新聞教育総合本部ディレクター・真下 聡)

ニュースダイジェスト

【メディア】「スマホテレビ局」開局 テレ朝などが若者向けに (4/11.Mon)

 テレビ朝日とサイバーエージェントが設立したインターネット放送局アベマTVが開局した。動画配信サービスの台頭や若者のテレビ離れに危機感を抱いたテレ朝が、IT大手のサイバーに主導権をゆだねて合弁会社を設立。米国から上陸した動画配信サービスは有料だが、アベマTVは原則無料で番組中にCMが流れる。基本はアプリをダウンロードしてスマホで見る。若者を視聴者に想定し、みのもんたさんが司会を務めるニュース番組や、釣り、マージャン、ペットなどネットならではのニッチな番組も用意し、全24チャンネルでスタートした。アベマTVはサイバーが60%、テレ朝が40%出資し、サイバーが主導する。(2016年4月12日「業界トピックス」も参照)

【裁判】「フランク三浦」商標、ミュラーに勝訴 知財高裁「区別できる」(4/12.Tue)

 スイスの高級時計「フランク・ミュラー」のパロディー商品名「フランク三浦」を商標登録した大阪市の会社が、この商標を無効とした特許庁の判断を取り消すよう求めた訴訟の判決が知財高裁であり、裁判長は「イメージや外見が大きく違う」として、「三浦」側の勝訴とする判決を言い渡した。特許庁は、ミュラーの申し立てを受けて2015年9月、「ミュラーへの『ただ乗り』だ」として、登録を取り消した。しかし判決は「呼称は似ているが、外観で明確に区別できる」と指摘。「多くが100万円を超える高級腕時計と、4000~6000円程度の低価格商品の『三浦』を混同するとは到底考えられない」と述べた。


【ユニセフ報告】子ども貧困格差、日本ワースト8 先進41カ国中34位(4/14.Thu)

 最貧困層の子どもは、標準的な子どもと比べてどれぐらい厳しい状況にあるのか。その格差を分析したところ、日本は先進41カ国中34位で、悪い方から8番目だった。国連児童基金(ユニセフ)が報告書をまとめ、発表した。日本について分析し、国際比較したのは初めて。子どものいる世帯の所得分布をもとに、下から10%目の最貧困層と真ん中の標準的な子どもとの所得格差の小さい順に、欧州連合または経済協力開発機構に加盟する先進41カ国を順位付けした。上位の北欧諸国では、最貧困層の子どもの所得は、標準的な子どもの6割ほどだった。日本では最貧困層の子どもは、標準的な子どもの4割に満たない。各国の所得は、2013年の調査データに基づく推計。

【国際】韓国総選挙で与党過半数割れ 一時第2党転落(4/13.Wed)

 韓国総選挙(定数300)が投開票され、与党セヌリ党は目標の過半数を確保できず、第2党に転落した。公認選びで朴槿恵(パククネ)大統領に批判的な一部の現職を露骨に排除したことで逆風を受けた。セヌリ党は現有146議席から減らして122議席となり、最大野党「共に民主党」が123議席、「国民の党」が38議席まで伸ばした。セヌリ党はソウル市を含む首都圏で、122議席のうち35議席と大敗。圧倒的な強さを誇ってきた南東部の慶尚道地域でも、65議席のうち48議席にとどまった。残り任期が1年10カ月となった朴大統領の政権運営は今後、いっそう厳しくなりそうだ。セヌリ党の金武星(キムムソン)代表は辞意を表明した。与党セヌリ党は14日、同党を離党して無所属で当選した人の復党を認めることを決めた。すでに複数が復党を表明しており、第1党への復帰が確実になった。

【災害】熊本、震度6弱以上が7回 死者・不明約50人 (4/14.Thu)

 熊本県を震源とする最大震度6弱以上の強い地震が多数発生した。熊本県益城町(ましきまち)では14日に震度7を観測、マグニチュード(M)は6.5と推定される。16日にはM7.3の地震も発生、熊本市などで震度6強を観測した。14日以降、熊本県では震度6弱以上の地震が7回発生、震源域は熊本地方から阿蘇地方や大分地方にも広がる異例の事態となっている。17日現在、熊本県で確認された地震による死者は42人、安否不明が10人前後で11万人余りが避難生活を余儀なくされている。

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