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コロナ禍を経て対面開催が復活した合同の企業説明会は、就活への心構えをつくるのにはぴったりのイベントです。あさがくナビは4月20日(土)に東京、27日(土)に大阪で「キャリアデザインフォーラム/インターンシップ&オープン・カンパニー」を開催します。同種のイベントもこれから続きますので、ぜひ活用を検討してみてください。(編集部・福井洋平)
(写真はPIXTA)
「早期化」に学生は不安
今年2月末、2025年卒の大学院・大学生を対象に「マイナビ」が行った調査(マイナビ 2025年卒 学生就職モニター調査 2月の活動状況)によると、「先輩と比較して今年の就活はどうなると思うか」という問いに31.6%(前年比2.4ポイント増)の学生が「多少厳しくなる」「かなり厳しくなる」と回答しました。コロナ禍がすぎて学生優位の「売り手市場」化が加速し、「厳しくなる」と回答した学生が増えたのはコロナ禍中だった2022年卒のアンケート以来だそうです。原因は「採用選考が早期化しているから」(76.6%)が最も多く、前年よりも16.6ポイント増えました。次いで「企業によって、就活スケジュールが大きく違いそうだから」(40.2%)、「選考開始までの期間が短くなるから準備不足になる」(36.3%)、「気持ちが焦るから」(31.4%)という順番でした。
就活は年々早期化の傾向が強まっています。スケジュールもこれまでの感覚とは変わってきて、戸惑うことも増えそうです。心構えや準備が十分でないまま就活をスタートさせてしまうと、思うような結果につながらないという不安や焦りも出てきてしまうでしょう。
「知っている企業の幅」を広げる
不安の要因はいろいろありますが、上の選択肢にもあるようにスタートが早まっているぶん準備不足になってしまう、ということが大きいのではないでしょうか。何から準備をすればいいかわからない、というときにおすすめなのが、これから始まる合同の企業説明会イベントです。企業側も就活の早期化に対応し、はやめに学生に自分たちをアピールしようと動き出しています。コロナ禍を経て対面での大規模イベントも復活してきており、ぜひ活用したいところです。就職活動では企業研究が欠かせませんが、その第一歩は「知っている企業の幅を広げる」ことです。就職活動をこれから始めようというみなさんは、ぜひ一度自分がいま知っている会社を1分間で何社書けるか、試してみてください。15社以上書けたらかなりいいほうで、10社程度が一般的ではないでしょうか。そしてその知っている会社の大半は、いわゆる「BtoC」と言われる一般消費者向けの商品・サービスを扱っている企業ではないでしょうか。こういう会社の名前は普段広告や店頭で目にすることが多く、みなさんの頭にも残りやすいのです。あさがくナビが2025年卒学生を対象に昨年調査した「就職人気企業ランキング」で、トップ50社のなかにBtoCの企業は43社。一方、企業相手のビジネスで消費者の目に触れない「BtoB」企業は7社しかありませんでした。しかし、世の中の企業のほとんどはBtoB企業です。商社や、原材料系をつくるメーカーなどもBtoBで、世界シェアのトップ級企業も珍しくありません。
興味の薄そうな業界、企業の話も聞こう
また、知名度が高い企業はどうしても大企業が多くなりますが、日本の企業の99.7%は中小企業で、全労働者の7割が中小企業で働いています。こつこつものづくりに取り組んできたり、地域に密着したりして企業規模は小さくても優良な企業も多く、未来の課題に取り組むベンチャー企業もたくさんあります。そう考えると、企業を研究するにはまず企業をたくさん知ることからスタートしたほうがいい、ということが実感できるのではないかと思います。
そうはいってもたくさんある企業をどう絞り込めばいいのか悩んでしまいますが、そこで活用したいのが合同の企業説明会です。1日でたくさんの業界、企業を見ることができ、社員の雰囲気や熱意も生で感じ取ることができます。自分が興味を持った、心動かされた企業が複数みつかったら、その共通点は何か、自分は何に心を動かされるのかをあとで振り返り、言語化してみるとよいでしょう。そこが、これから企業を選んでいくうえでの判断軸になります。また、ぜひこういったイベントでは自分にとって興味の薄そうな業界、企業の話も聞いてみてください。目からウロコの体験になるかもしれませんし、もし「やっぱり興味がない」と感じたとしても、それはそれで貴重な自分の判断軸になります。
たくさんの企業から本気の話を聞くことができるのは、人生のなかでも就活時期だけかもしれません。貴重な機会ととらえて、ぜひ合同セミナーを活用してください。
(昨年の就職博=学情提供)
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