2014年03月17日

ドラマで企業研究しよう!

テーマ:文化

ニュースのポイント

 トヨタ自動車の創業者をモデルにしたドラマが放送されます。企業ドラマは、業界や会社の良い面も悪い面も見せてくれ、働くことの意義、素晴らしさなどを考えさせてくれます。企業研究に役立ちますよ。

 今日取り上げるのは、テレビ番組面(28面)の「フォーカス オン!/LEADERS TBS系22・23日夜9時/愛国心の生かし方は…」です。
 記事の内容は――トヨタ創業者・豊田喜一郎をモデルに、国産自動車の開発に尽力した人々を描くTBS制作のドラマ「LEADERS」が放送される。1930年代初頭、アメリカから帰国した愛知自動織機の常務・愛知佐一郎は(佐藤浩市)は、国産車の開発を決意していた。周囲は「夢物語」「繊維のような得意分野で勝負すべきだ」と困惑するが、佐一郎は「誰にでもできることをやる人生に何の意味がある」と譲らず、その熱意に周囲が巻き込まれていく。自動車を完成させた後も、戦争と不況に阻まれるが、経営難の時も従業員を大事にし機転を利かせて苦難をくぐり抜ける。番組のプロデューサーは「若者が夢を持ちにくく、閉塞感があるという点で、あの時代と今とは共通点がある。若人には、佐一郎のような考え方が将来を開くと感じてほしい」と話す。

(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 企業ドラマといえば、昨年は「倍返し」で流行語大賞にも選ばれた「半沢直樹」が大ヒットしました。かなりオーバーだったとはいえ、銀行業務の裏側や本質を描いているとして、銀行マンの間でも大変話題になりました。原作者の池井戸潤さんが元旧三菱銀行出身ということもあり、自らの経験をベースに「日本の代表的な銀行」で起きる出来事を分かりやすく伝えてくれました。

 昨年亡くなった山崎豊子さんも多くの企業小説を著しました。銀行を描いた「華麗なる一族」、商社が舞台の「不毛地帯」、航空業界をモデルにした「沈まぬ太陽」、新聞記者を扱った「運命の人」などが有名です。いずれも映画やドラマになりました。こうした作品のドラマ化に熱心なのはTBSですが、NHKも多くの企業ドラマを放送しています。日航機事故を取材する地方紙を題材にした「クライマーズ・ハイ」、投資ファンドの世界を描いた「ハゲタカ」、鉄鋼会社の談合がテーマの「鉄の骨」、大手電機メーカーの技術流出に迫った「メイドインジャパン」、中堅電機メーカーを舞台にした「七つの会議」など、硬派なドラマを定期的に放送しています。

 ドラマですから、わかりやすく脚色されている部分も多くありますが、その業界や企業が果たしている役割、存在意義を知ったり、ときには裏側を垣間見たりして、企業のホームページには書かれていない側面に触れることができます。企業小説も同じです。業界・会社選び、仕事選び、働き方、夢の持ち方など、きっといろんなことを考えるヒントを与えてくれるはずです。少なくとも自動車業界志望者は、「LEADERS」は見逃さない方がいいですよ。

※朝日新聞デジタルの無料会員は1日3本の記事全文を、有料会員になればすべての記事を読むことができ、過去1年分の記事の検索もできます。ぜひ登録してください。

アーカイブ

テーマ別

月別