2025年03月24日

商品券問題、インフレ進行……時代の変わり目感じ取るようにしよう【週間ニュースまとめ3月17日~23日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 新聞やテレビなどでニュースを見聞きしていると、いま政治も経済も時代の変わり目に来ているのではないかという思いを持ちます。政治では、石破茂首相が新人衆議院議員との懇談会で10万円の商品券を配っていたことが明らかになりました。過去に岸田首相や安倍首相からも同様の金券がわたされていたという証言も出てきて、首相が議員に手土産の形で金券をわたすのは自民党の文化だという見方が出ています。お金の出所が税金を原資とした官房機密費ではないかとの見方もあり、闇が深まっています。今夏にある参議院議員選挙で自民党が敗北し、すでに衆議院で少数与党になっている自公政権が下野、政権交代が起こる可能性も取りざたされるようになりました。

 経済では、地価や物価が上がり、インフレ局面に突入しているという声が強まっています。しかし、政府は「デフレ脱却宣言」をせず、今もデフレを前提とした経済運営をしています。長く続いたデフレからインフレへと潮目が変わったのかどうか、見極めるときに来ています。世界もアメリカのトランプ大統領の再登場で各方面に新しい動きが出ています。時代はいい方向に向かっているのか、悪い方向に向かっているのか、それは分かりませんが、ニュースを見聞きしたり新聞を読んだりして、時代の変わり目を感じとるようにしましょう。(ジャーナリスト・一色清)
(写真・事務所が昨秋の衆院選で初当選した自民党議員に対し、商品券を渡していたことについて発言する石破茂首相=2025年3月14日/朝日新聞社)

【政治】岸田前首相側から商品券 10万円分、複数の自民党関係者が証言(3/18.Tue)

 岸田文雄前首相の在任中に首相公邸で開かれた政務官との懇談会の際、岸田氏側から10万円分の商品券を受け取っていたと、複数の自民党関係者が朝日新聞の取材に認めた。石破茂首相は今月3日の自民新人議員15人との懇談会で10万円分の商品券を渡したと明かしたが、同様の行為が以前からあったことを示す証言だ。自民内で慣習化していた可能性がある。
 自民党の大岡敏孝・衆院内閣委員長(比例近畿)は21日、2012年12月の衆院選で初当選後、当時の安倍晋三首相側から金券を受け取っていたと明らかにした。安倍氏と首相公邸で開かれた当選1回生との懇談会後に渡されたという。大岡氏は「商品券だったとすれば10万円ぐらいだった」と国会内で記者団に語った。(3/21.Fri)

【経済】公示地価4年連続上昇、バブル後最大の2.7%増(3/18.Tue)

 国土交通省は18日、2025年1月1日時点の公示地価を発表した。住宅地や商業地など全用途の全国平均は前年より2.7%上がった。上昇は4年連続で、バブル崩壊後の1992年以降、最大の上げ幅となった。訪日外国人客の増加で別荘やホテルなどの需要が増え、全体を押し上げた。全国約2万5千の調査地点の67%で地価が上昇した。都市部では住宅やオフィスなどの需要が根強く、上げ幅が拡大。地方では観光地を中心に堅調な訪日客需要で価格が上がった。

【政治】斎藤知事の対応は「通報者保護法違反」 第三者委、パワハラも認定(3/19.Wed)

 兵庫県の斎藤元彦知事らを内部告発した文書の真偽などを調べていた県の第三者調査委員会は19日、告発者を捜すなどした斎藤知事らの一連の対応の大半が公益通報者保護法違反だとする調査報告書を県に提出した。斎藤知事のパワハラ行為については、職員アンケートなどで寄せられた16件のうち10件でパワハラと認定した。

【社会】富士山が大噴火なら…灰はドーム400杯分、必要備蓄「1週間以上」(3/21.Fri)

 富士山の大噴火に備え、内閣府の有識者検討会は21日、灰の積もる量などに応じて地域の危険度を4段階に分け、避難の必要性を示す初の指針案をまとめた。降灰の影響で首都圏でも停電や交通、通信の乱れなど、都市機能のまひが想定され、「自宅で生活を続ける」を基本としつつ、降灰量が30センチ以上になれば命の危険があり、原則避難を求める。富士山は過去5600年に約180回の噴火があった活火山だが、江戸にも火山灰をもたらした宝永噴火(1707年)を最後に約300年間、噴火が確認されていない。

【国際】日中韓外相、首脳会談「早期に」 日中は水産物の輸入再開へ進展確認(3/22.Sat)

 岩屋毅外相と中国の王毅(ワンイー)・共産党政治局員兼外相、韓国の趙兌烈(チョテヨル)外相は22日午前、東京都内で開催された日中韓外相会談で、日本が議長国を務める首脳会談(サミット)の早期開催に向けた作業を加速することで一致した。一方、日中両政府が経済面の課題を協議する「ハイレベル経済対話」では日本産水産物の禁輸撤廃に向けた進展を確認した。

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