2024年02月13日

KDDIがローソン経営に参画 行き詰まり打破できるか【週間ニュースまとめ2月5日~12日】

テーマ:週間ニュースまとめ

  携帯大手のKDDIが、コンビニ大手ローソンの50%の株主になると発表しました。ローソンはこれまでの大株主である三菱商事とKDDIが半分ずつの株を持つ共同経営になります。KDDIが経営に参画する狙いは、コンビニの持つ店舗網とKDDIの持つ通信技術をかけあわせることで、新しいサービスを展開しようということのようです。

 コンビニは日本に誕生して50年になりましたが、この間、めざましい発展を遂げ、日本の隅々まで店舗網を築き、サービスの幅も広げてきました。ただ、国内の店舗数は天井に達し、革新的なサービスもあまりなくなってきました。こうした行き詰まりを打破するために、KDDIというこれまであまり接点のなかった会社と組もうということです。どんなに成長している業界でも、同じ業態を続ければどこかで行き詰る時が来ます。行き詰まりを打破するために早めに手を打ち成長の種をまいていけるかどうかが、勝負の分かれ目になります。みなさんが志望している会社は、未来につながる成長の種をまいているでしょうか。会社をみるポイントのひとつだと思います。(ジャーナリスト・一色清)

(写真・三菱商事の中西勝也社長(左)、ローソンの竹増貞信社長(中央)、KDDIの高橋誠社長=2024年2月6日/朝日新聞社)

【社会】石川の災害廃棄物244万トン 珠洲市では年間排出量の132年分に(2/6.Tue)

 石川県は6日、能登半島地震で損壊した建物の解体などに伴う災害廃棄物の発生量が推計で約244万トンにのぼると発表した。県全体の年間ごみ排出量の約7年分に相当する。県外も含む広域での処理を念頭に海上輸送も検討し、2025年度末での処理完了を目指す。災害廃棄物は、県内の全19市町のうち17市町で発生する見込みだ。県全体の約244万トンは、水をいっぱいに入れた東京ドームの約2個分に当たる。特に被害が甚大だった奥能登(輪島、珠洲、能登、穴水の4市町)では全半壊を約3万棟とみて、全体の約6割を占める約151万トン(年間排出量の59年分に相当)が発生するとした。

【経済】KDDI、ローソン株をTOBへ 非上場化して三菱商事と共同経営(2/6.Tue)

 携帯大手のKDDIは6日、コンビニ大手のローソンに株式公開買い付け(TOB)を行い、ローソン株式の50%を保有すると発表した。TOB成立後は、ローソンの親会社である三菱商事と50%ずつ持ち合い、共同経営する。コンビニの店舗と通信技術をかけあわせ、金融やネット通販など多様なサービスの強化をねらう。ローソンは国内約1万4600店舗をもち業界3位。2017年に三菱商事の連結子会社になった。国内店舗数が頭打ちとなるなか、今後はデジタルをいかした接客や金融など新しいサービスを提供したい考えだ。KDDIも携帯電話の市場が成熟するなか、互いの顧客基盤である「経済圏」を連携させることで携帯以外の事業拡大をめざす。

【経済】2023年の実質賃金は2.5%減、過去2番目の下げ幅 物価高で(2/6.Tue)

 厚生労働省は6日、2023年分の毎月勤労統計調査(速報)を発表し、物価を考慮した働き手1人あたりの「実質賃金」は前年比2.5%減だった。名目賃金が物価の大幅な伸びに追いつかず、減少は2年連続。減少幅は比較可能な1990年以降では、消費増税のあった2014年(2.8%減)に次ぐ大きさだった。昨年の春闘では、正社員の賃上げ率(連合集計)が30年ぶりの高水準だったことなどもあり、名目賃金にあたる現金給与総額は、1.2%増(月額32万9859円)と3年連続で増加。しかし、実質賃金の計算に使う消費者物価指数(持ち家の帰属家賃を除く総合)は3.8%増と、上昇率が大きかった。

【文化】指揮者の小澤征爾さん死去、88歳 戦後日本のクラシック界を牽引(2/6.Tue)

 世界の楽壇の第一線に立ち続け、戦後日本のクラシック音楽界を牽引(けんいん)した指揮者の小澤征爾(おざわ・せいじ)さんが6日、心不全で死去した。88歳だった。葬儀は近親者で営んだ。後日、お別れの会を検討しているという。カラヤンに弟子入りし、1961年にはバーンスタインにも才能を認められ、ニューヨーク・フィルの副指揮者に。ウィーン・フィルやベルリン・フィルなど世界の名門楽団と共演を重ねた。武満徹が和楽器とオーケストラの融合に挑んだ「ノヴェンバー・ステップス」の1967年のニューヨーク初演は世界的な話題となった。1973年から29年間、ボストン交響楽団の音楽監督を務めた。2002~2010年にはオペラの最高峰、ウィーン国立歌劇場の音楽監督を務めた。2002年には日本人指揮者で初めてウィーン・フィルのニューイヤーコンサートに登壇した。
【国際】米国の輸入先、中国が15年ぶりに首位陥落 昨年の米貿易統計(2/7.Wed)

 米商務省が7日公表した2023年の貿易統計によると、通年の輸入額ベースで、米国が最もモノを多く輸入したのはメキシコだった。2009年からトップだった中国は、15年ぶりに首位から陥落した。中国への経済的な依存を減らそうとする動きが米国の官民で進んでいることが背景にある。米国が2023年に中国から輸入したモノは、輸入額ベースで4272億ドル(約63兆円)だった。前年から1千億ドル以上減っており、率にして2割以上の大幅減となった。

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