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地球温暖化問題を話し合う国連の気候変動会議(COP28)で、「化石燃料から脱却する」ことが合意文書に盛り込まれました。化石燃料から脱却するという方向性はこれまでも言われていましたが、化石燃料全体を減らすことが合意文書に書かれたのは初めてです。代替手段として「原子力」が書かれたのも初めてです。化石燃料から再生可能エネルギーと原子力に移行するという約束を世界各国がしたということになるので、その意味は大きいと思います。
ただ、一気に移行が進むとは思えない実態があります。日本では、化石燃料の中でエネルギー効率がもっとも悪い石炭火力発電がまだたくさんあり、全廃の道筋は見えません。自動車はまだガソリン車が圧倒的に多く、電気自動車(EV)への移行は少しずつしか進んでいません。期待される洋上風力発電もヨーロッパなどに比べると遅れが目立ちます。来年度の税制改正や予算編成が進んでいますが、政府が「化石燃料からの脱却」に力を入れているようには見えません。気候変動対策は人類の将来がかかっている大問題なのですが、置き去りにされがちなのが心配です。(ジャーナリスト・一色清)
(写真・COP28の会場=2023年12月2日、ドバイ)
★【政治】児童手当拡充や多子世帯の大学無償化、財源 政府が少子化対策の全容(12/11.Mon)
政権の掲げる「異次元の少子化対策」の全容をまとめた「こども未来戦略」案を政府が11日公表した。児童手当の拡充や多子世帯の大学授業料の無償化といった充実策の大半を2026年度までに実施する。事業費は年3.6兆円規模。うち1兆円程度は2026年度から医療保険料とあわせて徴収する「こども・子育て支援金」(仮称)で賄う。同日の「こども未来戦略会議」で提示した。岸田文雄首相は「少子化は我が国が直面する最大の危機。3.6兆円程度に及ぶ前例のない規模での政策強化の具体案を盛り込んでいる」と述べた。
★【政治】官房長官に林芳正氏、斎藤健経産相・松本剛明総務相・坂本哲志農相(12/13.Wed)
自民党の「清和政策研究会」(安倍派)の政治資金パーティーをめぐる問題で、岸田文雄首相は13日、裏金を受け取った疑惑がある安倍派の松野博一官房長官の後任に岸田派の林芳正前外相を起用する意向を固めた。14日に林氏は官房長官に就任。あわせて鈴木淳司総務相の後任に松本剛明前総務相(麻生派)、宮下一郎農林水産相の後任に坂本哲志・元地方創生担当相(森山派)、西村康稔経済産業相の後任に斎藤健前法相(無派閥)がそれぞれ就任した。
自民党の「清和政策研究会」(安倍派)の政治資金パーティーをめぐる問題で、同派の宮沢博行防衛副大臣は13日、販売ノルマの超過分に対するキックバック(還流)について「(政治資金収支報告書へ)記載しないでよいと派閥から指示があった」と語った。同派所属議員で、派閥による組織的な裏金作りへの指示を認める発言は初めて。(12/13.Wed)
★【環境】COP28、「化石燃料からの脱却」で合意 エネルギー転換求める (12/13.Wed)
アラブ首長国連邦のドバイで開かれた国連の気候変動会議(COP28)は13日、2030年までに対策を加速し「化石燃料から脱却する」ことを盛り込んだ合意文書を採択した。世界が頼ってきた化石燃料全体を減らす合意は初めてで、エネルギーの大きな転換を求める決定となった。合意文書では、すでに地球の平均気温は1.1度上昇しており、今年は史上最高を更新することを懸念。現状の削減目標では気温上昇は3度近くになり、対策が不十分だと指摘した。その上で、2030年までに公正で秩序ある、公平な方法で化石燃料から脱却する▽2030年までに再生可能エネルギーの設備容量を3倍に、エネルギー効率(省エネ)を倍に▽温室効果ガスを2035年に2019年比で60%減らす――などが盛り込まれた。化石燃料の代替として初めて「原子力」が手段の一つとして挙げられた。
★【経済】FRB利上げ見送り、3会合連続 来年は利下げ3回を想定
(12/13.Wed)
米国の中央銀行にあたる米連邦準備制度理事会(FRB)は12、13日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を据え置くと決めた。利上げを見送るのは3会合連続。物価高(インフレ)が一定の落ち着きをみせているため。今後は利下げ局面に入るとみられ、FRBは2024年中に3回の利下げを想定していると明らかにした。
FRBの決定を受け、ニューヨーク株式市場では早期の利下げへの期待が拡大。米長期金利が低下し、主要企業でつくるダウ工業株平均は一時、前日より400ドル超値上がりし、3万7000ドルを超えた。日米の金利差が縮小することから外国為替市場でも円が買われ、一時、1ドル=142円台まで円高ドル安が進んだ。
★【経済】東京ガス、米天然ガス社買収 4000億円 脱炭素、移行期に需要(12/16.Sat)
東京ガスは16日、米国の天然ガス生産会社を約4千億円(約27億ドル)で買収すると発表した。化石燃料からの脱却が世界的に叫ばれている一方、移行期の燃料としての役割は当面続くと判断し、大型の投資に踏み切った。
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