2023年10月23日

日本でも無人タクシーサービス開始へ 米中に追いつけるか?【週間ニュースまとめ10月16日~22日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 この週、ホンダが2026年に無人タクシーサービスを東京都内で始めると発表しました。日本では福井県永平寺町で2023年5月から無人車両の運行が始まっていますが、これはほかのクルマが走らない約2キロの区間のみを走る移動サービスで、日本での本格的な無人タクシーサービスはホンダの発表が初めてになります。

 アメリカでは2020年にグーグル傘下のウェイモがアリゾナ州フェニックス郊外で無人タクシーサービスを始め、2023年8月には大都市のサンフランシスコで無人タクシーの24時間営業が始まりました。中国でも2022年にインターネット大手の百度(バイドゥ)が重慶市と武漢市で無人タクシーのサービスを始めています。無人運転のクルマの開発や試験走行は2010年代から盛んにおこなわれてきましたが、事故を完全には避けられず、想定された導入時期より遅れ気味になっていました。ただ、ここにきて米中は実用の段階に入り、日本もいよいよ実用化が具体的に見えてきました。こうなると、将来なくなる可能性が高い運転手という職業を選択する若者が減り、人手不足から実用化にさらに拍車がかかり、一気に無人運転の時代がやってくることになりそうです。わたしは今から10年のうちには無人運転のクルマがめずらしくなくなると思いますが、みなさんはどう思いますでしょうか。(ジャーナリスト・一色清)

(写真・自動運転車による「完全無人タクシー」=サンフランシスコ)

【国際】ガザの病院爆発、471人死亡 「即時停戦を」アラブ各地で抗議デモ(10/17.Tue)

 イスラエル軍による爆撃が続くパレスチナ自治区ガザ地区で17日夜、ガザ市のアフリアラブ病院で爆発が起き、ガザの保健省は患者ら471人が死亡したと発表し、イスラエルによる空爆として非難した。イスラエル軍は関与を否定し、ガザの武装組織によるロケット弾の誤射だと主張した。多数の民間人が巻き添えとなったことに、周辺のアラブ諸国で怒りが沸騰し、即時停戦を求める声が強まっている。
 米ホワイトハウス高官は17日、18日に予定されていたバイデン大統領のヨルダン訪問を「延期」すると明らかにした。パレスチナ自治区ガザ地区の病院で起きた爆発で多数が犠牲になったことを受け、ヨルダンのアブドラ国王と協議した結果、パレスチナ自治政府のアッバス議長が喪に服す日程を考慮した、としている。(10/17.Tue)
 

【経済】運転手のいない自動運転タクシー、2026年に都内で運行 ホンダが発表(10/19.Thu)

 ホンダは19日、自動運転で走る無人タクシーサービスを2026年に東京都内で始めると発表した。まずは数十台導入し、500台規模まで順次拡大する。運転手のいない無人タクシーは海外では普及が進んでいるが、国内で大手企業が事業化するのは初めてだ。無人タクシーは運転席のない6人乗りで、一定の条件つきで全てシステムが運転する「レベル4」で運行する。利用者が誰ともやりとりすることなく、スマートフォンのアプリで配車から決済まで手続きを終えられるようにする。2026年から都内の一部地域でサービスを始め、将来的には地方部への展開も検討する。

【労働】連合、春闘の賃上げ目標「5%以上」 今年の「5%程度」から強める (10/19.Thu)

 労働組合の中央組織・連合は19日、来年の春闘に向けた統一要求で、定期昇給分を含めた賃上げ目標を「5%以上」とする方針を正式に発表した。今春闘での「5%程度」からより強い表現にした。物価上昇が高止まりし、実質賃金が目減りしていることを踏まえた。この日開いた中央執行委員会で、来年の春闘に臨む考え方などをまとめた基本構想を決めた。年齢や勤続年数に応じた定期昇給 分の2%確保を前提に、賃金体系そのものを引き上げるベースアップ(ベア)目標を3%以上とする。今年の春闘では、数値目標を8年ぶりに引き上げて5%程度としていた。

【政治】首相、所得減税検討を指示 萩生田氏、防衛増税「来年考えていない」(10/20.Fri)

 岸田文雄首相は20日夕、自民党の萩生田光一政務調査会長と首相官邸で会談した。税収増を国民に還元するための措置として、所得税の一時的な減税を含めた施策を与党内で検討するよう指示した。約20分行われた会談後、記者団の取材に応じた萩生田氏は「総理から、所得減税も含めて具体的に党で検討に入ってほしいという指示を受けた」と説明。「恒久減税でないことは確かだ。本格的な賃上げにつなぐまでの間、近年の税収増を国民の皆さんにお返しする目的だ」と語った。また、「(所得減税の)結果として、非課税世帯などの恩恵が渡らない世帯があるのは事実だ」とも述べ、低所得者向けに給付金を支給することも合わせて検討していく考えを明らかにした。

【政治】野党系元職の広田氏が当選確実、自民新顔を破る 参院徳島・高知補選(10/22.Sun)

 参院徳島・高知選挙区の補欠選挙は22日投開票され、野党系無所属の元職広田一氏(55)が、自民党新顔の西内健氏(56)=公明党推薦=を破り、当選を確実にした。補選は、自民参院議員だった高野光二郎氏が元秘書への暴力行為で議員辞職したことに伴うもの。野党側は、共産党が候補擁立を見送り、立憲民主党の前衆院議員だった広田氏に一本化。対する与党側は、自民の前高知県連幹事長の西内氏を公明が推薦し、事実上の与野党一騎打ちの選挙戦を展開した。
 与野党一騎打ちの構図となった衆院長崎4区補選は22日投開票され、自民党新顔で元証券会社員の金子容三氏(40)=公明推薦=が、立憲民主党前職の末次精一氏(60)=社民推薦=を破り、初当選を決めた。自民衆院議員だった北村誠吾氏の死去にともなった補選で、自民は議席を死守した。(10/22.Sun)

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