2023年03月27日

多様性あるチームで勝ち取った劇的な世界一 WBC優勝【週間ニュースまとめ3月20日~26日】

テーマ:週間ニュースまとめ

  ワ-ルド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表「侍ジャパン」が優勝しました。準決勝、決勝を劇的に勝ち切り、日本中が歓喜で沸き立ちました。勝因はいくつもあるのでしょうが、わたしは組織の構成や関係性がよかったことが大きいように感じました。まず、監督が選手を信じ、選手はそれに応えようとしていました。上司と部下に信頼関係があることは、組織としてはとても大事なことです。選手個々が得意分野を持っていたこともチーム全体の力を押し上げていました。みんながホームランバッターではなく、出塁率の高いつなぎ役や足のスペシャリストがいて、守備がピカイチの選手もいました。いわゆる多様性のある組織でした。また、若手の多い編成もよかったと思います。ベテランと言えるのはダルビッシュ選手だけで、あとは今が旬か、これから旬を迎える選手ばかりでした。ベテランという支柱のまわりに元気な若者が集まった感じで、乗れば大きな力を発揮する組織の形です。就活生のみなさんは、これから会社に入ってそれぞれの部署に配属されるでしょう。仕事をするうちに「いい組織とはどういうものか」を考えることになると思います。(ジャーナリスト・一色清)

(写真・優勝を決めて喜ぶ侍ジャパンの選手たち)

【国際】閉ざされつつある1.5度目標 「気候の時限爆弾」 IPCC報告書(3/20.Mon)

 国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は20日、地球温暖化に関する第6次統合報告書を公表した。世界は、産業革命前からの気温上昇を1.5度に抑えることを目指しているが、いまのペースで温室効果ガスを排出し続ければ、排出限度に2030年までに達するという。「住みやすく持続可能な未来のための窓は急速に閉ざされている」と警告した。1.5度に抑えるには、25年までに排出を減少に転じさせ、35年には19年比60%減らす必要があるとした。報告書は6~7年ごとにまとめられ、温暖化対策の科学的根拠となる。次回の評価報告書までの間に気温上昇が1・5度を超える可能性もある。国連のグテーレス事務総長は「気候の時限爆弾は針を進めている。これは人類が生き残るためのガイドブックだ」と述べ、化石燃料の開発拡大を止めるよう要求。先進国に温室効果ガスの実質排出ゼロの目標を前倒しし、40年までに実現するよう求めた。

【国際】岸田首相、キーウを電撃訪問 現職首相の戦地訪問は極めて異例(3/21.Tue)

 岸田文雄首相は21日、ロシアによる侵攻が続くウクライナの首都キーウを訪問した。ゼレンスキー大統領と初めて対面で会談する。政府は安全確保のため、ウクライナの訪問は公表していなかった。極秘裏に準備を進め、電撃訪問を実現させた。現職首相が、戦闘が行われている国を訪問するのは極めて異例だ。
 同日、首相と大統領は初めて対面で会談した。会談後の記者会見で首相は、殺傷能力のない装備品の支援を新たに表明。ゼレンスキー氏は5月のG7(主要7カ国)広島サミットにオンラインで参加する意向を示した。(3/21.Tue)

【スポーツ】大谷翔平「本当に夢見てたところ」 WBC優勝、選手たちのコメント (3/21.Tue)

 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は21日(日本時間22日午前)、米マイアミのローンデポ・パークで決勝があり、日本代表「侍ジャパン」が前回大会優勝の米国を3―2で破り、2009年以来3大会ぶり3度目の世界一を達成した。投打でチームを引っ張った大谷翔平が最終回を無失点に抑えた。日本は二回表、ターナーのソロ本塁打で1点を先制されたが、その裏に村上宗隆が右越え本塁打で1―1の同点に。その後、1死満塁からヌートバーの一ゴロの間に三塁走者が生還して勝ち越した。四回裏には岡本和真が左中間へソロ本塁打を放って1点を追加。八回表にダルビッシュ有が米国のシュワーバーにソロ本塁打を打たれ、3―2に。1点リードのまま、大谷翔平が九回に登板し、3人で抑えて優勝を決めた。

【社会】公示地価、2年連続上昇 コロナ乗り越え需要急回復、地方にも波及(3/22.Wed)

 国土交通省は22日、2023年1月1日時点の公示地価を発表した。商業地や住宅地、工業地を合わせた全用途の平均は前年より1.6%上がり、2年連続の上昇となった。新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ経済活動が回復し、住宅や店舗の需要が持ち直した。地価の上昇は都市部から地方に広がっている。前年と継続して調査した全国2万5591地点のうち、前年に比べて「上昇」が58.0%、「横ばい」が14.9%、「下落」は27.1%だった。コロナ禍での行動制限がなくなり、人出が本格的に回復してきた繁華街を中心に、商業地は1.8%上昇した。国内の旅行需要がコロナ前の水準に戻りつつあり、水際対策の緩和で訪日客(インバウンド)が増えるとの期待感から、大阪・道頓堀など下落が続いていた観光地も上昇に転じた。

【経済】東芝、国内ファンドJIPの買収提案受け入れへ 2兆円規模の見込み (3/23.Thu)

 東芝は23日、国内投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)からの買収提案を受け入れる方針を決めた。国内企業の十数社が出資し、買収額は2兆円規模となる見込み。JIP側が株式公開買い付け(TOB)を実施する。TOBが成立すれば、1949年の上場以来、初めての上場廃止となる。買収案では、オリックス半導体大手のローム中部電力ゆうちょ銀行などが計1兆円規模を出資し、三井住友銀行みずほ銀行三井住友信託銀行など5行が1兆2000億円を融資して参加するとみられる。銀行団は、当面の運転資金として2千億円規模の融資枠ももうける。

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