2020年01月27日

新型肺炎で訪日中国人激減 日本のインバウンドに打撃!【週間ニュースまとめ1月20日~26日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 中国・武漢で発生した新型肺炎は日に日に事態が深刻になっています。感染者が日本を含め世界各国に広がり、中国は武漢を封鎖し、国外への団体旅行を禁止しました。中国がこれだけ本気を見せるのは、事態が公表されている以上に深刻なのではないかと見る人が多数です。怖い病気の蔓延を防ぐことが、今何よりも大切なことは言うまでもありません。一方で、世界の経済への打撃についても冷静に知っておかなければなりません。特に近隣の日本は大きな打撃を受けます。中国経済の落ち込みが、関係の深い日本経済に影を落とすからです。目先では、訪日中国人の激減によるインバウンド消費の落ち込みが端的にあらわれます。インバウンドは日本の経済成長の期待の星です。東京オリンピック・パラリンピックの開かれる今年は4000万人の訪日客を目標にしています。しかし、昨年は訪日客数2位の韓国が日本と徴用工問題で緊張し、大幅に減りました。このため、全体の訪日客数も一昨年からわずかに増えただけで3100万人台にとどまりました。韓国との緊張はとけないまま、今度は訪日客数1位の中国人客が当分激減することになります。目標が達成できないのはおろか、長引けば総数の減少も考えられます。経済には予期できないさまざまなリスクがありますが、感染症も大きなリスク要因であることを覚えておきましょう。(朝日新聞社教育コーディネーター・一色清)

(写真は、中国・深圳から日本に到着し、検疫官から健康カードを受け取る人たち=2020年1月24日、成田空港)

【国際】グレタさん「空虚な言葉、沈黙より悪い」 ダボスで皮肉(1/21.Tue)

 スウェーデン気候変動活動家グレタ・トゥンベリさん(17)が21日、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で演説し、「空虚な言葉や約束は沈黙より悪い」と訴え、実効力のある温暖化防止策を求めた。会議に参加する世界の政財界の指導者に対し、化石燃料への投資補助金拠出をやめることも提案した。グレタさんは昨年のダボス会議で「私たちの家が燃えている(Our house is on fire)」と訴え、地球温暖化を抑えるための行動を大人に迫って大きな注目を浴びた。今回は1年が経って世界が変わらないことへのいらだちを表現し、大人への皮肉を随所に込めた。

【政治】案里氏陣営に1億5000万円、与野党驚き「マックスの額」(1/23.Thu)

 昨年7月の参院選で、陣営が車上運動員に法定上限を超える報酬を支払ったとして、公職選挙法違反(買収)容疑で関係先が家宅捜索を受けた河井案里参院議員(自民、広島選挙区)は23日、この参院選にあたって自民党本部から案里氏側に計1億5000万円が支払われたことを明らかにした。これについて案里氏は、「不正はないと考えている」と説明した。

【経済】年金の水準、実質的な低下に 国民年金受給者に特に影響(1/24.Fri)

 公的年金の2020年度の支給額が、今年度より0.2%増えることが決まった。物価や賃金が上がったためで、増額は2年連続。ただ、少子高齢化にあわせて年金の水準を下げる「マクロ経済スライド」も2年連続で実施され、伸び率は抑えられるため、年金の実質的な価値は目減りする。厚生労働省が24日、2020年度の年金支給額を発表した。国民年金は、満額で月6万5141円となり、2019年度より133円増える。厚生年金は、平均的な収入で40年働いた夫と専業主婦のモデル世帯の場合で月22万724円(夫婦2人分)となり、458円増える。年金額は、物価や賃金の動きに応じて年度ごとに見直す。マクロ経済スライドは、物価や賃金が上がっても、その伸び率より年金の伸び率を抑える仕組み。そのため支給額が増えても、物価や賃金に照らした水準は下がる。

【社会】中国、海外への団体旅行を禁止 27日から 新型肺炎(1/25.Sat)

 中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の拡大で、中国の旅行会社を統括する中国旅行社協会は25日、中国政府の要求に基づき、国外旅行を含む全ての団体ツアー旅行を27日から一時禁止とすることを決めた。中国中央テレビなどが伝えた。中国では春節の大型連休が始まり、中国メディアによると連日約190万人の出入国が見込まれていた。ツアー禁止の決断は、アジアや欧米に新型肺炎の感染者が広がる中で国際的な感染拡大をなんとか食い止めようとする政府の危機感の表れだ。中国人観光客は、日本政府が目指す観光立国戦略を支える柱。観光庁の2018年の調査では、今回影響を受ける旅行商品で訪日する中国人は全体の39.6%を占める。

【スポーツ】徳勝龍、20年ぶり「幕尻」優勝 貴闘力以来2人目(1/17.Fri)

 大相撲初場所千秋楽が26日、東京・国技館であり、西前頭17枚目の徳勝龍(33)=本名・青木誠、奈良県出身、木瀬部屋=が初優勝を果たした。この日結びの一番で大関貴景勝を下し、14勝1敗とした。幕内で番付が一番下の「幕尻」が優勝するのは、2000年春場所の貴闘力(当時・東前頭14枚目、最高位関脇)以来2人目。33歳5カ月での優勝は年6場所となった1958年以降で3番目の年長記録。奈良県出身力士の優勝は、1922(大正11)年春場所の鶴ケ浜(当時・東前頭4枚目、最高位小結)以来2人目。

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