2019年02月04日

どうなる新卒一括採用 主体的に情報をとって動こう!【週間ニュースまとめ1月28日~2月3日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 長く続いた「新卒一括採用」の就活戦線が曲がり角を迎えています。大手企業が加盟する日本経済団体連合会(経団連)と大学が「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」を開き、4月にも行動計画をまとめることにしました。企業側は、変化の激しいデジタル時代に終身雇用を念頭に置いた新卒一括採用はふさわしくないと考え始めていて、中途採用やグローバルな採用を拡大したい意向です。となると、新卒採用の比重は軽くなり、厳密な就活ルールはマイナスが大きくなります。とはいえ、完全に自由になると優秀な学生の内定時期がどんどん早まり、大学教育への悪影響が想定されます。それは、大学側はもちろん企業側にもいいことではないという認識があります。これからどのあたりで落ち着くのかまだ分かりませんが、就活生は流れに身を任せるのではなく、一人ひとりが主体的に情報をとって動いていくことがますます必要になるのは間違いありません。(朝日新聞社教育コーディネーター・一色 清)

(写真は、「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」であいさつをする経団連の中西宏明会長〈中央〉=1月31日)

週間ニュースまとめ

【国際】米司法省、ファーウェイ副会長を起訴 詐欺罪など13の罪(1/28.Mon)

 米司法省は28日、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)副会長兼最高財務責任者(CFO)の孟晩舟(モンワンチョウ)被告を、米国の対イラン制裁をくぐり抜けようと米金融機関に虚偽の説明をしたとして、詐欺罪など13の罪状で起訴した、と発表した。米司法当局は近くカナダ当局に孟副会長の身柄引き渡しを正式に要請する方針。中国政府が強く反発するのは必至で、対立がさらに深まりそうだ。

【経済】景気拡大、戦後最長の可能性 「いざなみ越え」政府見解(1/29.Tue)

 景気拡大の長さが1月で6年2カ月になり、戦後で最も長くなった可能性が高い、との見解を政府が29日示した。従来の戦後最長でリーマン・ショックのあった2008年まで6年1カ月続いた「いざなみ景気」を抜いたとみられる、という。ただ、過去の好景気に比べると低成長で、豊かさの実感は薄い。米中摩擦を背景に、先行きも見通しにくい。景気拡大の期間を正式に認定するのは少なくとも1年以上先であり、「戦後最長」が幻に終わる可能性もある。

 ●「戦後最長の景気拡大」実感ある?不正統計との関係は?(2月1日のイチ押しニュース)参照

【就職】新卒一括採用見直しも議論 経団連と大学が初会合(1/31.Thu)

 経団連と大学が就活や採用活動、人材育成について意見を交わす「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」の初会合が31日午前に都内であった。新卒一括採用の見直しや文系と理系の融合などについて行動計画書をまとめる。経団連の中西宏明会長は「終身雇用の中で幹部を育成していくというモデルはもうダメだ」との認識を示し、採用の方法を広げていく必要性を訴えた。大学と協力し「新しい企業像をつくれる人材を育成していきたい」と期待感を表明した。大学関係者でつくる就職問題懇談会座長の埼玉大の山口宏樹学長は「産学対話の意義は大きい。知識集約型経済への転換を考えていく場合にも、高等教育と産業界との連携が欠かせない」と応じた。一方で、就職活動に一定の秩序が必要との立場も強調した。

【政治】実質賃金、大半マイナス 実感乏しいアベノミクスの弱点(1/31.Thu)

 「毎月勤労統計」の不正調査で、2018年の「実質賃金」の大半がマイナスになる可能性があることがわかり、野党が安倍政権への追及を強めている。「名目」と「実質」の違いが、景気回復の実感に乏しいアベノミクスの弱点を改めて浮かび上がらせている。「アベノミクスが重視する賃金の動向に疑義が生じている」。国民民主党の榛葉賀津也氏は31日午前の参院代表質問で、安倍政権の「看板政策」を批判した。これに対し、安倍晋三首相は「5年連続で今世紀に入って最高水準の賃上げが連続している」と反論した。だが、同日午後あった野党合同ヒアリングでも「アベノミクスにより賃金上昇だと言っていたが、実質賃金はマイナスだった」「実質賃金隠しだ」などと、野党側による追及の気勢は上がる一方だ。

【国際】米国、INF離脱をロシアに通告 冷戦終結の象徴が消滅(2/2.Sat)

 ポンペオ米国務長官は2日、ロシアとの間で締結している中距離核戦力(INF)全廃条約からの離脱をロシア側に正式に通告したと発表した。条約は規定に従って6カ月後に失効する見通し。1987年に結ばれ、米ソ冷戦終結を象徴する歴史的な条約が消え去ることになり、米ロ間のもう一つの核軍縮条約に対する影響への懸念も出始めた。ポンペオ氏は声明で「ロシアが公然と条約に違反する中で、米国が条約に縛られるわけにはいかない」と述べた。条約は地上発射型の中距離ミサイル(射程500~5500キロ)の保有を禁じているが、米国はロシアの新型巡航ミサイル「9M729」の保有が条約違反だと主張している。



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