2017年03月06日

もう一つの9条に注目!「AIも倫理遵守を」  ニュース★あらもーど(2月27日~3月5日)

テーマ:週間ニュースまとめ

 「もう一つの第9条が話題だ」
 作文や小論文をこんな書き出しで始めたら、読む人の注目をぐっと引くこと請け合いです。「AI学会の倫理指針」で研究者の倫理をAI(人工知能)にも求めたもの。AIはあらゆるものに関係しますから、この記事はどんな業界を志望していてもぜひ関心をもって読んでいただきたいと思います。1950年、SF作家のアイザック・アシモフが短編集『われはロボット』の中で打ち出した、「ロボットは人間に危害を加えない」「人間の命令に服従する」「自分自身を守る」との「ロボット工学三原則」も知っておきましょう。

 写真は、2月26日付朝日新聞朝刊、代々木アニメーション学院の2ページ続きの全面広告を使ったバッグ。背景は東京千代田区三崎町の同学院東京校です。

 毎週月曜は1週間のニュースのうち、みなさんと共有したい話題をお届けする「ニュース★あらもーど」の日。火曜~金曜日の「今日の朝刊」通常版で大きく取り上げていないニュースをまとめています。ご活用ください。(朝日新聞教育総合本部ディレクター・真下 聡)

ニュースダイジェスト

【人工知能】学会の倫理指針で「AI自身も遵守を」 (2/28.Tue)

 大学や企業の研究者で作る人工知能(AI)学会が、人工知能の研究開発の倫理指針をまとめた。研究者が備えるべき倫理性を、人工知能自身にも求めたのが特徴だ。技術が進歩し、「人工知能が人工知能を作り出す」時代の到来を見越し、最終の第9条で「人工知能が社会の構成員またはそれに準じるものとなるためには、(中略)学会員と同等に倫理指針を遵守(じゅんしゅ)できなければならない」とした。

【アジア】ユニクロ、縫製146工場公表 労働環境改善や透明化の要望受け(2/28.Tue)

 カジュアル衣料のファーストリテイリングは、「ユニクロ」ブランドの主な縫製工場(アジア7カ国にある計146工場の業者名と住所)のリストを公表した。これまで工場の名前や所在地は非公開だったが、工場の労働環境の改善や生産過程の透明化を求める声に押されて開示した。こうした取り組みは欧米のアパレル企業で進んでおり、日本でも広がる可能性がある。

【労働】富士通全社員、オフィス外で仕事OK テレワーク新制度 (2/28.Tue)

 富士通は自宅や外出先などオフィス以外でも仕事ができる「テレワーク勤務制度」を、4月から全社員に導入すると発表した。グループ企業を除く3万5000人が対象で、国内でも大規模な導入事例となる。働き方改革を進めるとともに、そのノウハウを蓄積してビジネスに活用することもめざす。

【国際】中国、韓国へ団体旅行禁止 THAAD配備に報復か (3/2.Thu)

 中国の国家旅遊局が、北京市内の旅行会社に3月15日以降の韓国への団体旅行を中止するよう口頭で指示を出していたことが分かった。中国は、韓国が配備を計画している米軍の高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD〈サード〉)に強く反対しており、韓国のロッテグループが土地提供に同意したことへの報復措置とみられる。韓国の旅行業界や小売業界に大きな打撃となるのは必至で、中韓関係はさらに険悪化しそうだ。

【労働】ヤマト、未払い残業代調べ支給へ 7.6万人分、数百億円か(3/4.Sat)

 宅配便最大手ヤマトホールディングス(HD)が、約7万6000人の社員を対象に未払いの残業代の有無を調べ、支給すべき未払い分をすべて支払う方針を固めた。必要な原資は数百億円規模にのぼる可能性がある。サービス残業が広がる宅配現場の改善に向け、まずは未払い分の精算をした上で、労使が協力してドライバーの労働環境の正常化を進める。サービス残業が社内で常態化していることを大手企業が事実上認め、支払うのは極めて異例だ。

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