ニュースのポイント
今日の朝日新聞朝刊に就活特集面が載っています。経団連の指針では面接などの選考は「6月解禁」ですが、学情の企業アンケート(2267社回答)では、8割近い企業が3~5月に選考を始め、6割の企業が5月までに内々定を出し始めるという回答に。この調査結果を私が記事にまとめました。今年は「短期決戦」と言われていますが、すぐに全力疾走が必要です。人気大手企業の選考日程はどうなるのか、中小企業は? 「ホントはこうなる」を予測します。(編集長・木之本敬介)
今日取り上げるのは、就活特集面(23面)の「就活本番 エンジン全開/指針は『6月に選考開始』だけど…『5月までに内々定』企業の6割」です。
記事の内容は――学情のアンケートによると、経団連の指針で3月とされている会社説明会の開始時期は「3月以降」とした企業が83.7%に上ったが、選考の開始時期については、3月が31.9%、4月が32.1%、5月が13.3%で、指針通りの「6月以降」は17.4%にとどまった。内々定を出し始める時期は、3月は7.6%とまだ少ないが、4月が23.2%、5月が27.8%。1~5月を合計すると60.2%を占めた。
(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)
就活アドバイス
この企業アンケートは毎年実施していますが、個別の企業名は公表しないので、多くの企業が本音で回答してくれます。昨年は「8月選考解禁」でしたが、アンケートでは「選考開始」を3~4月とした企業が6割近く、「内々定」を7月までに出すとの回答が7割超でした。実際の選考もアンケートのとおり、多くの企業が「面談」と称する面接を早めに行い、選考解禁前に内々定が続出しました。おそらく、今年もアンケート結果に近いスケジュールで選考が進むと考えてよいと思います。
今日の記事では、上場企業と非上場企業に分けた分析も載せています。上場企業が内々定を出し始める時期は6月が34.5%で最多。一方で指針通りに6月に選考を始めるとした上場企業は11.5%にとどまりました。この差は、5月までに事実上の面接を進めておいて、6月早々に内々定を出す企業が少なくないことを示しています。こういう形をとれば、表向きは「指針を守った」といえるやり方です。
実際の選考スケジュールは個々の企業によってまちまちですが、経団連加盟の人気大手企業の選考スケジュールのモデルケースを予想してみます。
①3月~ 会社説明会・企業セミナー
②4月 ES締め切り、書類選考、WEBテスト
③4~5月 面談などと称する事実上の面接
(リクルーター制度をとっている大手はリクルーター面談)
④内々定を出す企業続々、あるいは「6月1日に来てくれれば内々定」という企業も
⑤6月1日 形式的な面接で内々定、すでに内々定を出した学生は拘束
⑥6月第1週 大手の面接が集中
⑦6~7月 予定人数を採りきれなかった企業の選考続く
昨年11月10日の今日の朝刊で「『就活選考6月から』発表 来年の実態はこうなる!?」を書きました。この時点では、以前の「大手の選考→中堅・中小の選考」という順番に戻ると考えていましたが、今回のアンケートで、そうはならず4月、5月から中小・大手入り乱れて内々定が出そうな状況がわかりました。すると、昨年同様にオワハラや内定辞退が相次ぐことになるかもしれません。
今日の記事には上にあるイラスト「こんなことはNG!」も載せました。みなさんが陥りがちな「就活あるある NG集」です。オワハラについては、こんな注意を書いています。
<×オワハラを怖がりすぎる>
ある大学3年生は「気になっている会社の選考が進んでいるが、まだ就活序盤なのでどうしたらいいか」と悩んでいる。オワハラのようなケースもあるが、自分の人生を決める選択なのだから遠慮せず内定はもらえるだけもらおう。もちろん断る時は誠意を持って。
他のNGについても記事で説明していますから、ぜひ読んでみてください。
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